防衛省は8月8、9の両日、小中学生とその保護者を対象にした一般募集イベント「ピクルス王子とパセリちゃんの市ヶ谷台探検ツアー」を行った。毎年夏休みの時期に開催される同ツアーは、定員に倍するほどの応募がある人気のイベントで、今年度は両日併せて199人の参加者があった。
ツアーの内容は、テレビゲームをモチーフにした子ども向きの広報ビデオを使った防衛講座や、屋外ヘリ展示見学、広報展示室での体験装着、隊員食堂での体験喫食、手旗信号体験、儀じょう訓練見学、警務隊の装備品展示など盛りだくさん。目玉である、子どもたちと森本敏防衛大臣との大臣室での懇談(保護者たちは同時刻に市ヶ谷記念館の見学)においては、大臣の「自衛隊に入りたい人は手を挙げて!」との言葉に、「空挺団に入りたいです」、「潜水艦や護衛艦に乗りたいです」、「自衛隊で看護の仕事がしたいです」など多くの積極的な回答があった。
午前中から午後3時頃まで約半日と、たっぷり時間があったこともあり、参加者と、ツアーに同行または各所で支援した陸海空の自衛官・事務官とのコミュニケーションも密。ツアーの最中、自衛官や事務官に「防衛大学校に入るにはどんな勉強が必要ですか?算数と国語どっちが大事?」、「決めた!高等工科学校に子どもを入れます」などと話しかけ、熱心に話し込む子どもや、保護者の姿が多く見られた。また、「東日本大震災で被災しました。お世話になった自衛隊をもっと知りたいと思い参加しました。大満足です」(仙台市在住の男性)、「孫と参加しました。非常にフェアな視点で戦争や国防について説明していた。素晴らしかったです」などの声も。
将来の募集対象者である子どものみならず、多くの参加者が、ツアーを消化していくうちにさらに防衛省・自衛隊への興味が喚起され、その理解を深めている様子だった。 |