防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年9月1日号
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寄せ書き
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冷たいコーラで乾杯!
大宮32普連教育隊 候補生 尾花秀明

 私が自衛隊に入隊し、この3ヵ月間で学んだことは、仲間の大切さと、同期と分かち合う時間の大切さです。
 私は最初「このメンバーで3ヵ月間過ごすのか」と不安でいっぱいでした。訓練も基本教練や射撃、戦闘訓練など、やることなすこと初めてのことばかりでしたが同期に引っ張ってもらい、少しずつ生活に慣れ、訓練内容が濃かったにもかかわらず終わってしまえば、あっという間の3ヵ月でした。その中で「人の話をしっかり聞き同期とコミュニケーションをとって、自分の意見でなく同期の意見を尊重する」ことを班長や班付に教えていただきました。助け合いながらも切磋琢磨し、互いに高め合うことから仲間の大切さ、重要性を学んだ3ヵ月でした。
 同期と分かち合う時間の大切さを一番感じた思い出は、東富士演習場での25キロ行進のときです。仲間と一緒に行進をして、10キロ、15キロと進んでいくうちに、すごく自分の体が重くなっていくのに気づきました。残り10キロ付近で歩くのをやめたいという考えが頭の中を駆け巡りました。仲間は、みんな頑張って歩いています。「仲間が歩いているのに、ここで自分だけが歩くのをやめたら悔いが残る」という思いが生まれ最後まで歩ききることができました。
 行進が終わって疲れた体で宿営地に戻り武器格納も終わって、ひと段落したときのことです。急に区隊の全員が班長、班付に呼び出されました。なぜかわからず不安に思っていってみると冷たいコーラを渡され、みんなで乾杯をしました。とてもおいしかったです。行進をして達成感の中で味わうコーラは、すごく幸せに感じました。仲間と共に歩いた時間、仲間を意識した時間、普段当たり前のことがまた違う感じでありがたく感じたこと、これらは決して忘れられない思い出となりました。
 自衛官候補生課程も修了し、特技課程教育が始まります。また新しい出会いがあり、この3ヵ月間で学んだことを活かし、新しい仲間を大切にして共に有意義な自衛隊生活を送り、日本を守るため、日々鍛錬していきたいと思います。

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とても大変な仕事なんだ
国分12普連、松下敬2陸曹の娘(中2) 松下紗七

 私には、お父さん、お母さん、妹、弟がいます。お父さんは普段テレビをみたり、本を読むことが多いですが、とても面白いです。
 時々、演習で一週間いないときもあって「忙しそうだな」と思っていました。そんな中、少し演習?の中身を知りたくて、お父さんに聞いてみました。すると、天気が悪いときや、穴掘りをしたりの話で「うわっ、きついな…」と感じました。
 「自衛隊はとても大変な仕事なんだ」と分かっているつもりでしたが、お父さんから演習のことを聞いたときは自分が思っている以上に大変だと思いました。
 これからも大変な仕事があると思うけどお父さん頑張れ。

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陸教で突撃時の分隊長に
信太山37普連 3陸曹 山岸勇揮

 私の陸曹教育隊での一番の思い出は、多くの大切な同期(仲間)と出会えたことです。前期の候補生課程では全く知らない人間が集まったので、数日間はあまり会話もなく、ぎこちない感じでしたが、入校当初から厳しい訓練や指導を受け、それを一緒にやっていくことで、すぐに会話も弾むようになり仲良くなっていきました。そして候補生課程が終わる頃には凄く仲の良い仲間になりました。
 後期の初級陸曹課程が始まると、区隊や班も変わり新しい同期と同じ部屋になりましたが、候補生課程のときと比べると知っている同期も多いのですぐに打ち解けることができ気の合う同期も多かったため、候補生課程のとき以上に楽しい営内生活になりました。
 次に訓練に関してですが、中隊などでも経験したことのない、また貴重な訓練を経験できたことが良かったです。中でも特に印象に残っているのはヘリボン訓練と普戦協同の訓練、そして最後の総合訓練です。ヘリボン訓練は今までヘリに載ったことがなかったので、緊張感もあって楽しかったです。
 普戦協同の訓練では本物の戦車と協同し、乗車突撃と下車突撃を訓練しました。この訓練も経験がなかったので、戦車の威力を間近で感じることができ、凄く良い経験になりました。
 総合訓練は40キロの行進に引き続く攻撃前進、突撃という一夜二日の状況でしたが、私は突撃時の分隊長をやらせてもらいました。
 事前の発表がなく、まさか自分が分隊長になるとは思ってもいなかったので、指名されたときは驚きました。失敗もしましたが分隊長が何を考えているか身をもって知ることができたので、本当に勉強になりました。
 入校するまでは厳しいイメージしかなく、おっくうでしたが課程教育を終了した今となっては多くの仲間と出会え、また色々と貴重な経験をさせていただいたと深く感謝しています。

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趣味は息子の野球の応援
都城43普連 1陸曹 岡元一也

 私の生活の一部と申しましょうか、息子が小学校から習っている野球の試合の応援に週末、土日に行くことが現在までの趣味と思っています。
 実家の隣に家を建て子供も4人恵まれ幼稚園、小学校、中学校とPTA活動や地域の壮年活動など、とても楽しく交流させてもらっています。
 その中でも子供が始めた野球は、私自身も小学校から同じチームに所属したので親子代々と思うと、昔を思い出して試合の応援にも熱が入ってしまいます。
 試合に勝っても負けても、その夜は打ち上げや晩酌で父兄や子供たちと、いろいろな自衛隊以外の会話がはずみ、とてもためになります。これが「明日への仕事の源となっているのでは」と思っています。
 これからも野球観戦や子供の成長を楽しみにしながら「地域の方々と共に楽しい人生を送っていけたらいいな」と思っています。

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完璧な整備を目指し精進
中部方面ヘリ隊 3陸曹 奥田翔一郎

 私が勤務する中部方面隊ヘリコプター隊本部付隊に新しく仲間入りした航空機を紹介します。
 平成24年3月、これまで我が部隊で活躍していた観測ヘリコプターOH—6Dの最後の1機を第11飛行隊(管理替え)へ見送り、新たに観測ヘリコプターOH—1が配備されました。
 OH—1はOH—6Dの後継機として国産開発されました。とくにOH—6Dと比較すると優れた運動性能を持ち、操縦席の計器はアナログからデジタル計器になり自動操縦機能、録画機能付の偵察用ビデオカメラおよび自衛用の空対空ミサイルも装備されました。平成12年に陸上自衛隊へ量産1号機が配備され、我が部隊に33号機と34号機の製造間もない機体が配備されました。
 今まで、私が携わってきたアナログ的なOH—6Dとは違い、大幅に進化したヘリコプターであり今後益々、中部方面隊の大空を航空偵察および指揮連絡任務で飛ぶ機会が増えると思います。
 現在、私はOH—1の整備業務に関して毎日、自学研鑽し悪戦苦闘中です。また、野外での取扱要領についても手探り状態で管理整備班では毎日、模索しているような状態が続いていますが、日々変化に富む業務を実施しているため、とても充実した毎日を送っています。
 一日でも早くOH—1のスクリュウ一本まで構造機能を熟知して「OH—1のことなら奥田に聞いてくれ」「奥田が機付長なら安心だ」と言われるくらい完璧に整備できるよう、自らもアナログな思考をデジタルへ切り替え、努力していきたいと思います。
 最後に、私の愛機OH—1(634号)と中部方面ヘリコプター隊を応援してください。


「頑張っています」 新しい職場
活躍するOBシリーズ
焦らずこつこつと努力する
旭化成ケミカルズ(株) 工藤也寸志
工藤氏は平成22年3月、別府病院を3陸佐で定年退職。56歳

 平成22年3月、自衛隊別府病院を最後に定年退官し、現在の会社にお世話になって早2年が経過しました。会社では総務業務を担当しておりますが、今回投稿の機会を得ましたので、業務紹介とこの2年間の感想を書かせていただきます。これから会社勤めをされる方の参考になれば幸いです。
 私は幅広い総務業務の中で渉外業務を主に、管財業務や文書管理、庶務などを担当しています。渉外業務では会社として係わる行政機関や地域との会合、周辺企業の総務担当者との意見交換会、工場への要請や苦情対応など様々で、多くの方々との折衝があります。
 お会いする方々のお顔を覚えるまでに約1年を要しました。管財業務では管理課と連携し、工場の土地売買契約、協力会社への事務所や土地の賃借に関する契約、社有地の賃貸契約など、契約の更新や改訂、その他役所への申請業務などがあります。庶務では来社される議員さんやお客様の対応、会社OB会との調整や対応、会社行事の調整・司会などのほか、会社の捺印業務担当として工場印、工場長印を預かり契約書などに捺印する業務も担当しています。
 これから再就職をお考えの方に、私の少ない経験から助言させていただけるなら、総務業務は社外の初対面の方々とお会いする機会が多いため、人と接することが苦にならない方、物腰の柔らかい方に向いていると思われます。
 また、階級社会の中で生きてきた自衛官にとって一般社会は異質に感じ、戸惑いを持つことは当然だと思いますが、焦らずこつこつと努力すれば、時期に慣れ親しむことができます。さらに入社当初は分からないことを周囲の社員に教わりながら覚えていかねばなりません。若い社員でも頼りになる先輩です。謙虚に耳を傾けることも大事だと思います。
 もう一つ大事なことは健康であることです。総務業務に限らず、健康でなければ良い仕事はできません。日頃から体を動かさないと体力の衰えは顕著に進みますので、食生活に気を配るとともに、気分転換を兼ねた運動習慣を身につけ、来るべき再就職に備えてください。


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