6月14日、伊方原発(愛媛県伊方町・四国電力 伊方発電所)と周辺地域で、陸自14旅団(旅団長・永井昌広陸将補=善通寺)と愛媛県警による原発テロを想定した未然防止のための共同実動訓練が行われた。自衛隊と警察による原発テロを想定した共同実動訓練は全国初の試み。当日は自衛隊・警察から計約100名、軽装甲車やパトカーなど車両8台が参加した。
訓練は「小銃などを所持した武装工作員などの不法行動に際し一般の警察力による治安の維持ができない事態」に自衛隊と警察で対処する際の共同連携について演練。「伊方原発の破壊を狙って武装集団が数台の車で原発に向かっている」との想定で、内閣総理大臣による治安出動の発令を受けたとして駐屯地を出発した軽装甲機動車とパトカー、白バイが原発付近のゲートまで移動、共同で検問訓練を行った。また、自衛隊と県警による共同調整所の運営訓練も実施した。
政府が対策強化
政府は昨年11月に、原子力発電所などに対するテロ未然防止対策の強化のため、各種の取り組み方針を明らかにした。その中で「関係省庁において課題などを協議、共同訓練の実施などで連携を強化し、必要に応じて改善を検討するなど、更なる迅速万全な対応体制の構築を図る」としており、今回の訓練はこの政府方針を具体化したもの。 |