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自衛隊ニュース   2012年7月1日号
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俺らが守るぜ海の平和
ソマリア・沖アデン湾
派行空が警戒監視飛行700回達成
 ソマリア沖・アデン湾で海賊対処活動をしている派行空(派遣海賊対処行動航空隊)が6月上旬に交代、9次要員は無事任務を終えて6月13日に総員の帰国を完了した(関連記事3面)。
 それに先立つ5日に海自第5航空群(那覇)と陸自中央即応連隊(宇都宮)を基幹とする10次要員約70人がチャーター機でジブチ国際空港に到着。活動拠点での引き継ぎを終えると、入れ替わりに帰国の途に就く9次要員との間で「お疲れさま」「がんばって」などとエールが交換された。7日に10次隊のP—3C2機が那覇から到着し、9日には指揮移転を行い任務交代が完了した。
 それから間もない6月18日、警戒監視飛行700回を第10次隊が達成した。現地時間の朝7時50分に離陸し16時30分に着陸、飛行時間およそ8時間40分。
 機長の望月1尉は「諸先輩のご指導と多くの人に支えられて無事に任務飛行700回を達成できました。これからも気を引き締めて任務に臨みます」と決意を新たにし、また派行空司令は「整斉と日々の任務を完遂し、次は800回を目指します。ご支援よろしくお願いします」とコメントした。(600回は平成24年1月1日に第8次隊が達成)
 派行空はソマリア沖・アデン湾で、P—3Cによる警戒監視、情報の収集及び提供などを実施。海賊の疑いのある船舶について情報を収集、アデン湾を航行する護衛艦(派遣海賊対処行動水上部隊)、諸外国の軍艦艇及び民間艦艇、民間商船などへ情報を提供している。
【9次要員のP—3Cが情報提供を行った事例】
 4月21日(28日にも同種の事案あり)に警戒監視中のP—3Cが不審なスキフ(小型ボート)を発見、周辺航行中の船舶に一斉通報するともに、バーレーンのCMF(有志連合海上部隊)司令部に通報。CMFの調整を経て近傍に展開中の韓国艦艇の搭載ヘリが当該スキフに対応したためP—3Cは警戒監視活動にもどった。約590回の情報提供を1月30日からの派遣期間中に行った。

原発テロ想定し警察と初の共同訓練
陸自14旅団が「伊方」で

 6月14日、伊方原発(愛媛県伊方町・四国電力 伊方発電所)と周辺地域で、陸自14旅団(旅団長・永井昌広陸将補=善通寺)と愛媛県警による原発テロを想定した未然防止のための共同実動訓練が行われた。自衛隊と警察による原発テロを想定した共同実動訓練は全国初の試み。当日は自衛隊・警察から計約100名、軽装甲車やパトカーなど車両8台が参加した。
 訓練は「小銃などを所持した武装工作員などの不法行動に際し一般の警察力による治安の維持ができない事態」に自衛隊と警察で対処する際の共同連携について演練。「伊方原発の破壊を狙って武装集団が数台の車で原発に向かっている」との想定で、内閣総理大臣による治安出動の発令を受けたとして駐屯地を出発した軽装甲機動車とパトカー、白バイが原発付近のゲートまで移動、共同で検問訓練を行った。また、自衛隊と県警による共同調整所の運営訓練も実施した。
政府が対策強化
 政府は昨年11月に、原子力発電所などに対するテロ未然防止対策の強化のため、各種の取り組み方針を明らかにした。その中で「関係省庁において課題などを協議、共同訓練の実施などで連携を強化し、必要に応じて改善を検討するなど、更なる迅速万全な対応体制の構築を図る」としており、今回の訓練はこの政府方針を具体化したもの。


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