旭川にある陸自第2師団(師団長・平野治征陸将)の創立62周年と旭川駐屯地開設60周年の記念式典が6月10日同駐屯地で行われた。
昨年の式典は東日本大震災への出動で(ピーク時には同師団から約3500人)中止になっており今年は2年ぶりの開催になった。それだけに会場には朝早くから家族連れや若いカップルら沢山の市民が訪れ観閲行進のビューポイントを確保したり、模擬売店めぐりをしていたが特に地元特産のアスパラやラワンフキは早々に売り切れとなった。
観閲式では師団長の平野治征陸将が「2師団は昨年の被災地派遣に続き今もゴラン高原やハイチでPKOに取り組んでいる、どのような任務も遂行できる実力を身につけて国民や地域の期待に応えていきたい」と式辞を述べた。つづいて西川将人旭川市長の祝辞があり国会議員、道議会議員、管内の首長ら約50人が紹介された。
観閲行進は隷下の部隊から参加の90式戦車や装甲車、火砲などとともに昨年の震災に出動し、がれき撤去にあたった75式ドーザや入浴用浄水車も行進した。観覧席からは行進の間じゅう拍手が途切れず、家族からは轟音を立てて走る車両に向かって「お父さん」と大きな声をあげて手をふる姿も見えた。
模擬戦闘では広い芝のグランドを使い敵戦車を追いつめる作戦で偵察バイクや突撃射撃の隊員、74式戦車と3機のヘリとの立体攻撃等、迫力は充分すぎるほどだった。グランドを取り囲んだギャラリーの数は十重二十重にも連なっているため見当がつかない、地元紙は1万5千と報じたがその倍はいたのではないか。いずれにしてもこの人たちは間違いなく今日の創立記念行事には満足したはずだ。
|