防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年7月1日号
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各地で盛大に記念行事
大観衆の拍手鳴り止まず
「北鎮の精鋭」威風堂々
2師団

 旭川にある陸自第2師団(師団長・平野治征陸将)の創立62周年と旭川駐屯地開設60周年の記念式典が6月10日同駐屯地で行われた。
 昨年の式典は東日本大震災への出動で(ピーク時には同師団から約3500人)中止になっており今年は2年ぶりの開催になった。それだけに会場には朝早くから家族連れや若いカップルら沢山の市民が訪れ観閲行進のビューポイントを確保したり、模擬売店めぐりをしていたが特に地元特産のアスパラやラワンフキは早々に売り切れとなった。
 観閲式では師団長の平野治征陸将が「2師団は昨年の被災地派遣に続き今もゴラン高原やハイチでPKOに取り組んでいる、どのような任務も遂行できる実力を身につけて国民や地域の期待に応えていきたい」と式辞を述べた。つづいて西川将人旭川市長の祝辞があり国会議員、道議会議員、管内の首長ら約50人が紹介された。
 観閲行進は隷下の部隊から参加の90式戦車や装甲車、火砲などとともに昨年の震災に出動し、がれき撤去にあたった75式ドーザや入浴用浄水車も行進した。観覧席からは行進の間じゅう拍手が途切れず、家族からは轟音を立てて走る車両に向かって「お父さん」と大きな声をあげて手をふる姿も見えた。
 模擬戦闘では広い芝のグランドを使い敵戦車を追いつめる作戦で偵察バイクや突撃射撃の隊員、74式戦車と3機のヘリとの立体攻撃等、迫力は充分すぎるほどだった。グランドを取り囲んだギャラリーの数は十重二十重にも連なっているため見当がつかない、地元紙は1万5千と報じたがその倍はいたのではないか。いずれにしてもこの人たちは間違いなく今日の創立記念行事には満足したはずだ。

「さすが自衛官 暑くないのかな」
猛暑の中で記念行事
NBC偵察車が注目の的
大宮

 6月10日、大宮駐屯地(司令・川上幸則陸将補)創立55周年記念行事が盛大に行われた。大宮駐屯地にある陸上自衛隊化学学校は、23年度末にNBC偵察車が配備されたため、「NBC偵察車が見られるかもしれない」と朝早くから、地元の人のみならず遠方地からも沢山の人が訪れた。式典には、枝野幸男経済産業大臣をはじめ、上田清司県知事、清水勇人さいたま市長など多くの来賓が参加した。
 昨年の東日本大震災では原発対応に中央特殊武器防護隊や化学学校の隊員が派遣され、第32普通科連隊も茨城に災害派遣された。式典で川上司令は「3・11以来前例のない事を求められて来た。当たり前の日々が当たり前であるように与えられた任務を遂行していく」などと式辞を述べた。
 あまりの暑さに「見ていたいけどむりだぁ」とリタイアする見学者も。そんな猛烈な暑さの中、フル装備の自衛官は微動だにせず式典を終え、観閲行進を行い、模擬戦闘訓練を展開する。「さすがは自衛官、凄い、暑くないのかな」とあちらこちらで感嘆の声が聞こえた。
 地下鉄サリン事件の犯人の1人が1週間前に逮捕されたこともあり、「大宮駐屯地の中央特殊武器防護隊は、前の前には第101化学防護隊と言って、地下鉄サリン事件の時にも災害派遣で活躍した」と、木陰では地元の人たちが誇らしげに説明していた。また、ある人は「32普連は、元は市ヶ谷にあったんだけど、今はここでさいたまを守ってくれている。東京に何かが攻めてきても大宮は大丈夫」などと、こちらも誇らしげに熱く語っていた。
 訪れた人たちには、大宮に駐屯している部隊・隊員が今までよりももっと頼もしく感じられた1日であったろう。

400両!圧巻の迫力
7師団

 第7師団(磯部晃一陸将)及び東千歳駐屯地は、5月27日、新緑の芽吹く中、第7師団創隊57周年及び東千歳駐屯地創立58周年記念行事を多くの来賓の出席と多数の地域住民の来場の中、盛大に実施した。磯部師団長は、「我が国の防衛を取り巻く環境は一層厳しさを増しており、一朝有事に備え、刃を磨き、戦略機動して打撃する使命を帯びる第七師団はいつ、いかなる場所においても、その真価を遺憾なく発揮しなければならない」と式辞を述べた。
 観閲行進では、戦車・装甲車約400両が発するエンジン音と地響きに圧倒され、場内は一瞬静まりかえり、その後割れんばかりの拍手につつまれた。その他にも、空地一体の訓練展示、ふれあい広場及び戦車試乗等大人から子供まで笑顔に包まれた一日を過ごした。

飛行展示等が充実
駐屯地の特性PR
北宇都宮

 北宇都宮駐屯地(司令・稲葉貞志1陸佐)は、5月27日に「北宇都宮駐屯地開設39周年記念行事」を挙行し、初夏の青空を駆ける航空機や各種アトラクションに約1万人の来場者が沸いた。
 今回は"地域の方々に開かれ、信頼される北宇都宮駐屯地(宇都宮飛行場)"をコンセプトに観客に楽しんでもらうため観閲式を行わず、航空行事(飛行展示など)を充実させた行事となった。祝賀編隊飛行や5機のOH—6DにUH—60JAを加えた「スカイホーネット」の迫力ある演技、県警ヘリ、ドクターヘリを加えた災害派遣展示、OH—1、AH—1Sによるデモフライトに観客から歓声が上がり、航空ファンならずともカメラを持った多くの人々がシャッターの音を響かせていた。最後に操縦学生ドリルのきびきびとした演技に大きな拍手が送られ、航空行事は無事終了した。この他、珍しい機種が揃った多くの官民航空機が展示され、ヘリコプターの地上滑走試乗をはじめとする各ブースや模擬売店など、子どもから大人まで楽しめる地域のイベントとして大いに盛り上がった。

親しみ易く頼もしい自衛隊を4千人が満喫
青野原

 5月27日、陸自青野原駐屯地(司令・宮本久A1陸佐)は、駐屯地創設36周年記念行事(青野祭)を行った。5月としては暑いほどの晴天に恵まれ、地元選出の国・県議会議員、歴代駐屯地司令、地元自治体の首長など多数の来賓、関係者の出席のもと、記念式典は盛大かつ厳粛に行われた。式典に引き続き、第3音楽隊による音楽演奏、訓練展示などのアトラクションが行われ、迫力ある演出に来場者からは感嘆の声と拍手が鳴りやまなかった。その他、祝賀会食、装備品試乗、自衛隊紹介コーナー、各種模擬売店、野点、子ども広場など盛り沢山の内容で、訪れた約4千人の来場者は「親しみやすく、頼もしい自衛隊」を満喫していた。

自衛隊ボートで遊覧
渡船フェスタに協力
群馬地本

 群馬地本(本部長・壁村正照1陸佐)は5月20日、伊勢崎市境島村の利根川河川敷で行われた第17回島村渡船フェスティバルに協力した。
 この催しは、利根川に市道として渡し舟が運行されている「島村渡船」の両岸地区の発展、利根川の流れに育まれた自然、歴史、文化の再発見、水資源保全の意識高揚などを目的に毎年実施されているもので、今年は約60の団体が参加し、魚つかみやカヌー体験など利根川の水と触れ合うブースが設けられた。
 五月晴れで気温が上がり、絶好の水遊び日よりの中、群馬地本は、第12施設中隊の自衛隊ボート体験試乗コーナーとともに、募集ブースを設け、多くの親子連れなどで賑わった。
 自衛隊ボート体験試乗には、約50分待ちの長い行列ができるほどで、参加者は迷彩色の救命胴衣を着て、嬉しそうに自衛隊ボートに乗り込み、約15分間の利根川遊覧を楽しんだ。
 試乗を終えた参加者からは、「風が気持ちよかったです」、「自衛隊のボートに乗れるのは珍しいですね」などの声が聞かれた。
 群馬地本は、「自衛隊を身近に感じてねらえるよう、今後も様々な活動を行っていきます」としている。

「強くてカッコイイ」
保育園広報で大人気
香川地本

 香川地本(本部長・青井常治1陸佐)は6月4日、香川県小豆島にある草壁保育園で行われた「小豆島町働く車展示コーナー」で装備品展示及び自衛隊広報コーナーを開設し自衛隊をPRした。会場内には東日本大震災災害派遣活動写真パネルを展示するとともに軽装甲機動車、高機動車及び偵察用オートバイを展示、園児・父兄をはじめ近隣の地域住民に対する絶好の広報の機会となった。
 災害派遣写真パネルを見た子供たちからは「自衛隊ってすごい!」「たくさんの人を助けてカッコイイ!強いね」といった感動の言葉が聞かれ、ミニ制服試着撮影コーナーでは、お気に入りの制服を着て元気よく車両の前でカメラに笑顔を向けていた。展示終了後には園児達と一緒に給食をいただき、戦闘服姿の勇ましい自衛官が園児達と同じ小さなテーブルと小さな椅子に座って談笑しながら給食を食べる姿はとても微笑ましく、「強くてカッコイイお兄さん」とのふれあいは子供達からとても喜ばれていた。


灼熱のハイチを視察
平野師団長が激励
 現在、第2師団はハイチとゴラン高原に部隊・隊員を派遣中で、ハイチ第6次隊(隊長・第25普連隊長 野村悟1佐)は気温は40度近く、湿度60%超の環境のなかで首都ポルトープランス市とその周辺道路の補修をはじめ小学校や病院、孤児院建設のための測量や敷地造成、土台作り等に取り組んでいる。4月20日から25日には平野師団長が同隊を視察、被災地の状況や派遣隊員の活動環境を確認し隊員たちを激励した。
 また、25普連が駐屯する遠軽町の佐々木修一町長もハイチを訪れ隊員を激励「隊員さんたちが大変喜んでくれてこちらの方が感激した。現場を見て自衛隊のすばらしさを再認識できた」と感想を述べた。引き続き平野師団長は5月23日から26日にはゴラン高原輸送派遣隊の視察を行った。

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