輸送班の操縦手として勤務している私の任務の一つにルートチェックがあります。これは、その日に使用する経路の異状の有無を実際にその経路を通り確認するものです。毎朝のルートチェックのため市内を走っていると、満面の笑顔で「ジャパーン! ジャパーン!」と大きな声で手を振ってくる人たちがいます。それは私たちが活動している南スーダンの首都ジュバの子供たちです。
ジュバに来て間もなく3ヵ月になろうとしていますが、当初はよく「バンガラ!バンガラ!」とバングラディシュ軍に間違われたり「ニーハオ! チャイニーズ!」と中国人に間違われたりと、まだまだ日本隊の認知度は低いものでした。しかし、私たちも間違われるたびに「ジャパーン!ジャパニーズ!」と声をからしながら日本隊をアピールしてきました。その甲斐もあり最近では「ジャパーン!」と声をかけられるようになりました。
ジュバの人たちはとても陽気で、こちらから手を振って挨拶をすると必ず笑顔で手を振り返してくれます。特に子供たちの笑顔は最高で、任務で疲れていても、その笑顔を見るとこちらも自然と笑顔になってしまいます。私自身も妻と三人の子供たちがいますが、家族の笑顔が一番好きですし、一番癒されます。この子供たちの笑顔こそが南スーダンの未来の希望なのだと思います。
最後になりますが、このジュバの地において「南スーダンの国造り」に微力ながらも携われていることを誇りに思うととともに、いつか一人で歩けるようになった南スーダンへ家族で旅行に行くことができる日を夢見つつ、帰国までの残された日を全力で駆け抜け、「和魂の疾風」を南スーダンの地に吹かせたいと思います。 |