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自衛隊ニュース   2012年3月1日号
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施設隊1次主力120名が出国
南スーダン
先遣隊と合流し、基盤づくりを本格化
家族らが盛大に見送り
「日本のため任務必遂」

 南スーダンで国連平和維持活動(PKO)を展開する第1次派遣施設隊の主力要員が2月19日、羽田空港から出国した。出発ロビーでは、渡辺周防衛副大臣をはじめ、派遣隊員の家族や所属部隊の隊員らが列を作り、その中を派遣隊員が激励の声を掛けられながら颯爽と出発ゲートへと向かった。また、田中防衛大臣は同21日、現地で活動する隊員をTV電話で激励した。

日本の素晴らしい力で国造りに貢献
 1次隊は中央即応連隊を基幹に約210名で編成、今回は第1波として約120名が派遣された。チャーター機で羽田空港を出発した隊員は、ウガンダのエンテベ空港で航空自衛隊C—130輸送機2機に乗り換え、翌20日に首都ジュバに到着。すでに現地入りしている隊員約60名と合流した後、活動拠点となる宿営地の整備など現地でのインフラ整備に向けた基盤づくりに当たる。
 3月24日には第2派約30名が出国する予定で、これで1次隊約210名がそろうこととなる。
 南スーダン派遣施設隊の隊長を務める坂間輝男2陸佐は出国前のインタビューで、「日本の素晴らしい力を、南スーダンの国造りの一端に貢献できる形でアピールしたい」と抱負を述べるとともに、「祖国日本のため、将来の子供のために任務必遂、全力を尽くして本任務を達成したい」と力強く決意を示した。

出国前に家族と懇談
 出国に先立ち、都内ホテルで家族との懇談の時間が設けられ、派遣隊員たちは思い思いに過ごした。現地で補給陸曹として活動する荒健二陸曹長は妻の志保さんと娘3人の5人家族で、今年の正月に家族そろって健康祈願のお守りを買い、無事の帰国を祈ったという。荒陸曹長は「(南スーダンに)行っている間、怪我とかしないように」と家族に声をかけ、「自分も怪我などせず無事に帰って、また皆と一緒に暮らしたい」と話した。

 南スーダンは昨年7月に独立したアフリカ大陸54番目の国。20年以上におよぶ内戦で、貧困や治安問題など多くの課題を抱えている。特に道路や空港の整備といったインフラが整っておらず、日本政府は国連からの要請を受けて、道路の維持・補修や瓦礫撤去などを行う施設部隊の派遣を決めた。

田中大臣がTV電話で激励
 田中大臣は2月21日、南スーダンで活動する現地支援調整所長・生田目徹1陸佐及び現地に到着した坂間2陸佐とテレビ電話で会談した。活動状況などの報告を受けた田中大臣は、「我が国の代表として誇りを持って立派に任務を遂行してほしい」と激励の言葉をかけた。
 坂間2佐は現地の状況について、「現在はナイル川の水を濾過した水でシャワーしているが、じ後、野外入浴セットが稼動となる予定。食事も携帯用の戦闘用糧食を主に食べているが、準備が整い次第、自炊も可能となる」と徐々に整いつつある生活環境について話した。生田目1佐も、「衛星携帯電話やEメールなどで家族との連絡を取り合っている」と述べ、最後に「日本に残った家族にも胸を張って活動できたと報告できるように現地で精一杯任務を遂行したい」と意気込みを示した。


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