岩崎茂統合幕僚長は11月5日から8日まで、オーストラリアのシドニーで行われた第15回「アジア・太平洋諸国参謀総長等(CHOD)会議」に参加した。
今回の会議は豪国防軍および米太平洋軍の共催で、アジア・環太平洋地域などから27ヵ国が参加した。
全体会議では「2つの海洋、1つの地域」のテーマの下、参加国から多国間枠組みの重要性や、各国軍が非伝統的脅威に対して協力することの意義などについて発言がなされた。また防衛交流においては人的交流が緊張緩和と相互理解に寄与することから、様々な課題の中にあっても交流は継続すべきことなどについて認識を共有した。
さらに各国代表と2国間会談および多国間会談を実施。とくに日米豪英仏加比泰新の9ヵ国会談においては、アジア・太平洋地域が世界の中心になりつつあることから、同地域諸国の軍事組織が災害などについてより協力関係を強化していくことで意見が一致した。
また会議に先立ち、岩崎統幕長はクッタバル豪海軍基地を訪れ、日本海軍特殊潜航艇の攻撃により亡くなった豪州および英国軍人を慰霊するクッタバル慰霊碑と、海軍歴史遺産センター内に所在する特殊潜航艇(松尾艇)に献花を行った。
岩崎統幕長は「2国間あるいは多国間の会談機会を多く得られたことで相互の戦略環境等に関して、より具体的に認識を確認・共有することができ、有意義だった」と述べた。 |