私は昨年12月、規律や規則に縛られ、教官に恐怖した幹部候補生学校を卒業し、一般幹部候補生隊付教育として第13普通科連隊本部管理中隊に配属になりました。安堵する一方、初級幹部への一歩をいよいよ踏み出すことへの不安と緊張を抱えて複雑な気分での着隊でした。
私たちは各中隊に数名ずつ配属され、訓練については第1中隊のもとで教育を受けました。BU区分での訓練が多く、少し孤独感を感じていた着隊間もない頃、1中隊長のご配慮で私たちも第13普通科連隊の識別帽をかぶることになりました。
我々にとって初めての識別帽であり、部隊の一員として少し認められたような心持ちで嬉しく思いながら、松本の識別帽を被りました。
レンジャー帰りの小隊長・井出3尉、そして精強な助教陣のご指導の下、本格的な普通科の訓練を体験し日々、新鮮な知識を積み重ねることができました。銃剣道では隊員の方々の練度と迫力に圧倒されながら、スキー訓練では思い通りにならない官品スキーに悪戦苦闘しながら、一つでも多くのことを習得しようという気概で訓練に励みました。
また1月末には第12旅団統制のCH—47からのリペリング訓練を行いました。空中機動旅団の名に恥じぬ立派な降下ができるよう、地上12メートルの寒風も高所恐怖症も克服して、演練に取り組みました。
こうした訓練もさることながら、隊員の方々との交流を通して学んだことが本当に多く、刺激的で充実した日々を送ることができました。
松本で過ごした経験をもとに、これからも立派な初級幹部となるべく、一日一日を大切にしていきたいです。 |