5月22日に出国し、東南アジア—南アジア—中東・西アフリカ14カ国14寄港地を歴訪した平成24年度遠洋練習航海部隊(司令官・淵之上英寿海将補)が10月22日に帰国した。
出国時は雨交じりの曇天だったが、帰国時は一転、夏の戻りを思わせるような暖かな青空が練習艦隊の凱旋を祝った。午前9時前に晴海ふ頭H岸壁に練艦隊旗艦・練習艦「かしま」が接岸、練習艦「まつゆき」護衛艦「しまゆき」も続き、待ちわびた家族らが小旗を打ち振り出迎えた。帰国行事が始まるまでの束の間、帰国隊員と出迎え家族らの歓談のひと時があり、互いの元気な姿を確認してたちまち笑顔の花が咲いた。「逞しくなったね!」と、感激の面持ちで肩を叩く家族。褒められた実習幹部は照れながらも嬉しそう。
帰国行事には隊員家族などのほか、宮島大典政務官をはじめ河野克俊海幕長、三村亨人教局長など自衛隊高級幹部や衆参国会議員、協力団体関係者ら来賓多数が出席した。淵之上練艦隊司令官の帰国報告に続き、登壇した宮島政務官は訓示の中で練艦隊の長旅を労い、河野海幕長は出国直後の機械・機器の故障を乗り切った乗員の奮闘を称えるとともに、今後、艦艇に乗ることのない実習幹部を念頭に、「海上自衛隊の全ての活動の基本が海の上にあることを肝に銘じ、5ヵ月間の海上勤務における厳しさと楽しさを忘れることなく、いかなる配置にあろうとも海の上を基本とした物の見方、考え方を持ち続けてもらいたい」などと激励した。
帰国行事の閉式後、実習幹部は5ヵ月の航海を共にした乗員へ、互いに帽振れを行って別れを告げた。実習幹部から初級幹部へ。海上自衛隊の明日を担う彼らの部隊勤務が始まる。 |