3月12日、陸上自衛隊武山駐屯地内の高等工科学校(学校長・市野保己陸将補)で君塚栄治陸幕長立会のもと、第55期生219名の卒業式が盛大に行われた。平成22年に少年工科学校が高等工科学校に改編されたため、最後の陸上自衛隊生徒卒業式でもある。小泉進次郎衆議院議員、佐藤正久参議院議員、古屋範子衆議院議員、井上武富士学校長、平田文彦横須賀病院長など多数の来賓を招いて挙行された。
219名の卒業生一人一人に声を掛けながら卒業証書を渡す学校長。「うちの子がここで3年間過ごせるとは入学当初は思えなかった」と証書を受け取る生徒の姿を見て涙を拭う保護者。その後「目標をたて日々努力せよ」「同期の絆を大切にせよ」の要望を含め卒業とは陸上自衛官としての新たなスタートであると、市野学校長から式辞があった。
君塚陸幕長からは「技術分野を担う陸自隊員として、誇りと使命感をもち謙虚に。そして、自ら部隊の先頭にたち陸曹の中核となるために邁進してほしい」「先の内閣府の調査では、98%が自衛隊員を評価してくれた。大きな成功は小さな成功の積み重ねであり、諸先輩方が50年以上積み上げて来た一つ一つの成果が今回の評価に現れた。しかし、評価を下げるのはあっと言う間だ。今後は現場より15万人の陸上自衛隊を支えてもらいたい」などと訓示があった。
式典のあとは、恒例の在校生による送別パレード、卒業生パイロットによる祝賀飛行と続き、熱気と歓声に包まれた。午後3時10分からは、在校生、職員など全員の見送りを受けながら中期校に卒業生たちは向かって行った。 |