防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年12月15日号
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寄せ書き
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年男を迎えて
滝ヶ原
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子供が巣立つ前に
駐屯地業務隊 1陸曹 坂下直樹

 騨の山奥で生まれた猿が、都会に憧れ山を下りたのが18の時、気付けば4回目の年男48を迎える年になっていた。
 よく見れば猿はいろんな顔を持つ人になった。「子を持つ親の顔」「妻を愛する夫の顔」「自衛官としての顔」、そして「社会人としての顔」。どうやら猿から人間になれたようだ。
 来年は巳年、「巳」という字は「己」という字によく似ているが、己には何かが足りない。来年は足りない何かを探し、子供が巣立つ前に明るく家族のだんらんを沢山楽しめる年にしたい。

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年女のパワー発揮
普通科教導連隊 陸士長 福田聖子

 私には来年の抱負が2つあります。
 一つ目は、新しいことに挑戦するという面で、ボランティアという形ではありますが、御殿場スポーツクラブの陸上教室のコーチをしたいと思っています。
 もう一つは、持続走の練成を続けることです。練成を継続することによって長い距離を走ることにようやく慣れ、走ることが大好きになりました。今年の持久走競技会ではベスト記録を出すことができました。
 来年はその「ベストタイム更新」という新たな目標を掲げ、それぞれの面において年女のパワーを発揮できるよう頑張りたいと思います。

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人間として豊かに
評価支援隊 3陸曹 東 和哉

 年男ということで私には頑張ろうと思っていることが趣味と仕事で、それぞれあります。
 仕事面では、今年の7月に念願であった陸曹になることができました。陸士の時よりも何事も一つ上を目指し、初級陸曹らしい行動、態度ができるようにしたいと思っています。
 趣味では、バイクの免許を取得することができたので、日本の各地を周って色々な物を見て、自分の世界を広げ、人間として少しでも豊かになりたいと思います。

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一歩一歩着実に
教育支援施設隊 2陸曹 宮津良也

 気がつけば来年で3回目の年男を迎えることになりました。
 18歳で自衛隊に入隊してから現在まで、無事にやってこられたのは周囲の方々の支えがあったからこそだと感謝しています。
 年を重ね、立場や責任がどんどん重くなってきましたが、これまでやってきた自分に恥じないように4回目の年男に向かって一歩一歩、着実に進んでいきたいと思います。

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一番いい年に
富士飛行班 3陸曹 今西雄亮

 来年は公私共に挑戦、飛躍の年にしたいと思う。
 まず公の面では、航空機整備陸曹として知識、技能の向上を目指したい。現状に満足せず、常に飢えた虎のように目標に向かって前進したいと思う。そして信頼のおける陸曹として部隊の中核になり、職務に邁進していきたい。
 次に私の面では、趣味やスポーツなどを通じ自身の資質を高めていきたい。
 世間一般では厄年といわれる24歳だが、今までの人生の中で一番いい年にしたいと思う。

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日本の友へ「永遠の忠実」
米陸軍通訳(久居駐投稿) ダニエル・リース

 今回の日米共同訓練は、海兵隊を退役してから初めてのFTXとなりました。
 自衛隊の皆さんとは、海兵隊にいた時からの長い付き合いで、演習・調整会議などでも色々とお世話になっており、自衛隊の通訳の皆さんとも自衛隊用語・米軍用語の使い方などを話し合ったりして知識の共有をしています。
 今回は米側の大隊長付という役割でしたが、それ以外にも33連隊の皆さんと色々と交流を持たせて頂いたことにより、不本意ながらも幅広く自分の存在が知れ渡ったと思います。海兵隊にいた時よりも役割も増え、部下もできたことにより任務重大でしたが、33連隊の皆さんのお陰で面白おかしく仕事ができました。
 自衛隊に縁があるのもそうですが、あいば野に来てからどうしても「初めて来たという感じがしない」という気持ちに悩まされていたのですが、それもそのはずで、33連隊とあいば野とは13年前から関係があったからです。
 1科の方に13年前の新聞の切れっ端のコピーを渡され、その時やっと理解しました。自分がまだ海兵隊に入りたての頃に通訳として海兵隊と33連隊との共同演習に参加していたからです。
 自分はこの演習で数多くの人と触れ合うことができました。偉い人からまだ入隊して数ヵ月の人まで色々な人と会い、話をすることにより「自分もちょっと成長したかな」と思います。中でも毎晩一日の疲れをとるために野外風呂に行くのが楽しみで、そこでカウンターパートの自衛隊員と話したり遊んだりするのが、何よりの楽しみであり自分の心の支えになっていました。この演習中で一番別れたくなかったのは、その隊員だったかもしれません。
 この演習を通して日米間の親交関係や、協力体制がまた一段と強固なものになり、これからも自衛隊の方々と共に仕事ができることを楽しみに、最後に13年前と同様「Semper Fi」(米海兵隊の標語でラテン語、意味は「永遠の忠実」。Fi=Fidelis)で終わりたいと思います。

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様々な訓練展示に感動
カレッジ防衛モニター(神奈川地本投稿) 慶応大1年 須賀健太

 10月14日観艦式当日、朝6時に横須賀駅に着くと、すでに観艦式に来たのであろう人たちが、ちらほら見られた。艦艇もすでに配備されており、艦の周りをボートで機雷がないか調査している様子は観艦式の大仰さと同時に高い注目を浴びているがゆえに、危険性も孕んでいるということを実感した。
 私たちが乗艦したのは護衛艦「あさゆき」で、遠目から見ていて感じたが、やはり目の前にすると、さらにその迫力に圧倒された。岸壁と艦艇を結ぶ橋を渡り、乗艦すると乗員の方が出迎えてくれた。今までカレッジ防衛モニターとして参加してきたイベントを通して、隊員の皆さんはいつも本当に愛想よく丁寧に接してくれる。
 さて、艦内はというと、以前お邪魔させていただいた潜水艦の内部と少し似ていた。急な傾斜の梯子を上り甲板に出ると、そのヘリの離着陸できる広さに少し驚いた。
 出港してから小雨がぱらついてきて、風も吹きなかなかこたえる寒さだったので、乗員の方が配ってくれた毛布がとてもありがたかった。ただ思っていたより揺れはひどくなかった。前にも後ろにも広大な海を走る艦艇が見え、なかなか新鮮な光景だった。海保の巡視船は尖閣などの問題もあり参加していなかったが、海外の艦艇は参加していて、その姿をとらえることができた。
 海にあまり縁がなかった私にとって、波を切る艦艇の音はとても心地いいものであり、雨降る中、毛布にくるまりながら誰もいない甲板で音を聞いていたが、雨がひどくなってきたせいか、乗員の方に艦内に誘導されてしまった。
 艦内の会議室は急きょ用意してくださったのか、皆が座って休憩できる談話室のようにしてくれており、若い乗員が温かいお茶を配ってくれた。そこで海自学校の映像を見ながら雨宿りしていると次第に雨脚は弱まり、予定通りの訓練が開始された。一定の距離を保ち、雨が降り視界も悪いであろう中、一糸乱れぬ飛行をみせる哨戒機やヘリコプター、見事な旋回をする艦艇や潜水艦、見た目にも派手なP—3Cのフレアなど、練度の高そうなものや見ていて楽しめるものなど様々な訓練展示があり、非常に感動した。ただただ晴れでなかったことが悔やまれた。もしまた機会があるなら次は快晴の下の海上を楽しんでみたい。

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高校生に災派経験を講話
第7普通科連隊(福知山) 3陸曹 井上明広

 私は10月下旬、京都府の洛陽総合高校へ行き、高校1年生約300人に対し、東日本大震災における自衛隊の災害派遣活動について講話を実施した。
 多くの学生は制服姿の自衛官を見ることが初めてであり、講話が始まる直前まで騒いでいたが、運用訓練幹部である皆川1尉の全般説明に始まり、第7普通科連隊の災害派遣活動の映像を流し始めると真剣な眼差しに変わった。
 講話の後段として私は約1ヵ月半、実際に災害派遣に行き、活動したことを講話した。
 給水活動、検視支援、瓦礫撤去など様々な任務を行い、被災地の方々とふれあうことで、感謝の気持ちの大切さ、助け合うことの大切さ、人と人との絆の大切さについて実感したことを今回の講話で学生たちに伝えた。
 高校生にとっては、普段の授業では習わないことを学習でき、また自衛官との交流もあり、自衛隊を知る良い機会になったのではないかと感じた。
 私も高校1年生の若さと元気に負けないよう日々、頑張ろうと思う。


研究、開発の労に報いる
3社4グループに防衛基盤整備協会賞

 平成24年度「防衛基盤整備協会賞」の贈呈式が11月27日、グランドヒル市ヶ谷で行われた。松本隆太郎装備施設本部長、秋山義孝技術研究本部長、渡辺秀明大臣官房技術監をはじめ多くの来賓、関係者が出席した。今年度は三菱重工業船舶・海洋事業本部、ユニバーサル特機、三菱重工業航空宇宙事業本部、東芝電波プロダクツの3社4グループ12人が受賞。
 また、今年度は公益財団への移行を記念して、部隊運用での結果はないが防衛技術向上の業績を認め富士重工業が特別賞を受賞した。
 受賞グループのあいさつでは、無人型航空機システムの技術開発をした富士重工業の受賞代表者が「硫黄島で、初飛行を視察中の自衛隊幹部が、マイクロバスで着陸地点に移動されたのを見て『自衛官はキモがすわっているなあ』と驚いた」と話し笑わせた。
 この賞は公益財団法人・防衛調達基盤整備協会(宇田川新一理事長)が公益事業の一環として設けた。防衛装備品の生産や調達に関連し、民間企業が自発的に行った研究開発や生産技術向上などの業績の中で、特に優れた成果を挙げた研究者などを表彰する。昭和54年度に旧恂h衛装備協会賞として贈賞を実施して以来、通算35回、190社を数える。
 贈呈式では受賞者の功績概要の説明に続き、宇田川理事長が受賞者に表彰状と副賞を贈呈。理事長式辞のあと、松本装備施設本部長が祝辞を述べ、厳しい研究開発環境の中での受賞者たちの努力を称えた。
 今年度受賞概要は次のとおり(順不同、敬称略)
 ▽「対潜戦術訓練装置(SATT—3)の開発」=三菱重工業船舶・海洋事業本部 (堀秀之、早淵一誠、山本英介) 
 ▽「内火艇揚収装置の特別機動船対応」=ユニバーサル特機 (下田義守、田中文蔵、壷内ちさと) 
 ▽「12式魚雷の開発」=三菱重工業航空宇宙事業本部 (堀口賢二、吉田伸一、廣瀬義孝) 
 ▽「航法気象レーダ用固体化送受信機(NRT—143/APN—91)の開発」=東芝電波プロダクツ (鈴木仁、大瀧基嗣、北崎敏広)
 ▽「無人機研究システムにおける自律飛行制御技術の開発」=富士重工業(宮田研史、永山敬志、中沢哲)


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