和歌山地本(本部長・三上繁1陸佐)は6月14日、有田市立初島中学校が企画した防災実技教育を支援した(参加教諭13名、生徒72名)。防災実技教育は、「生徒が災害時に対応できるよう、実技的な防災教育を実施する」という学校側の企画で、陸上自衛隊第304水際障害中隊(和歌山駐屯地)の隊員18名の支援を得て、同校校庭で実施したもの。東日本大震災、紀伊半島大水害以降、和歌山県内でも防災意識が高まり、自衛隊に対し中学・高校等での講話や防災教育依頼が増加しているが、中学校内で実施する教育支援は非常に珍しいケースとなる。
参加した生徒たちは、午前中に天幕展張法や、災害時に役立つロープの結び方について隊員の指導を受けながら、真剣に取り組んでいた。昼食は被災時の食事状況を想定し、炊事車の支援を受けて豚汁を作り、皆で分け合い食べることを経験した。午後は、東日本大震災時に災害派遣された隊員の体験談を聞き、自衛隊の活動状況及び災害が起こった時、どんな状況下に置かれ、いかにして生き延びないといけないかを学んだ。
参加した生徒は、「今日教わったことを、東南海地震などが発生した時に活かしたい」と話していた。 |