防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年7月15日号
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災派活動 リアルに再現展示
第6後方支援連隊
在日外国大使館付武官団の部隊研修で

 第6後方支援連隊(連隊長・牛嶋築1陸佐=神町)は6月7日、多賀城駐屯地で行われた在日外国大使館付武官団に対する部隊研修に協力した。
 東日本大震災での生活支援活動と物流拠点の活動状況を展示。陸上自衛隊の災害派遣活動についての理解促進に寄与した。
 生活支援活動の展示では、大震災の災害派遣活動時に行った入浴支援を再現し、野外入浴セットを開設した。入浴所は震災時と同じように受付と待合室も再現した。当時、入浴に来た被災者に書いてもらったメッセージノートを紹介し、第22普通科連隊の協力で実際に入浴しているところを展示。武官団から「湯加減は、どう?」と聞かれた入浴中の隊員は「ちょうど良く、とても気持ちいいです」と笑顔で答えた。
 物流拠点の展示では、災害派遣時の石巻物流基地のような整備用天幕を利用した倉庫を再現した。物資に関しては各部隊の協力を得て、倉庫内の救援物資とカラの段ボールを借用し、よりリアルに救援物資倉庫内を再現し、民間企業のトラックに扮して運ばれてきた救援物資の搬入搬出を行い、武官団に対して大震災での災害派遣活動の様子を披露した。


すずめ踊りで親睦を深める

 6月6日、東北補給処(処長・福田敏陸将補=仙台)の「処すずめ踊りクラブ」は武官団の仙台地区での研修を迎え、補給処を代表して宮城県の誇る伝統芸「仙台すずめ踊り」を披露した。
 「処すずめ踊りクラブ」は、青葉城が築城された一六〇三年から続く宮城の伝統を継承した華やかな舞いに、自衛隊らしい統制美と機敏な動きを織り交ぜた躍動感のある踊りが特徴で、様々な場で活動を続けている。
 この日は処オリジナルの「のぼり」を先頭に、男女6名からなる踊り子が登場し、そろいのハッピ、ねじり鉢巻き姿で両手に持った扇子をあざやかにさばきながらダイナミックに踊りを披露。武官団から大きな拍手と喝さいを浴びた。アンコールが鳴りやまず、再度の踊りを披露した際には武官団も我慢できず一緒になってすずめ踊りを舞い、共に汗をかきながら大いに盛り上がった。


南海大地震に備える
14旅団が四国4県で対処訓練

 第14旅団(旅団長・永井昌弘陸将補=司令部・善通寺)は6月9日から11日までの間、四国4県において人員約1000名、車両約150両、航空機6機を使用し、平成24年度「旅団東南海・南海地震対処訓練」を行った。「旅団地震対処計画の実効性の検証、部隊の災害対処能力の向上および自治体など関係機関との連携強化」が狙い。
 9日は機能別訓練として、西部方面隊所属ヘリと協同し、通信車両の機外搭載訓練と、海自輸送艦「くにさき」LCACへの車両搭載、揚陸訓練を行った。
 10日は、高知県主催の総合防災訓練に第50普通科連隊、第14後方支援隊、第14飛行隊、海自、陸自西部方面航空隊、中部方面衛生隊と共同で訓練。
 海路からの部隊派遣や関係機関と連携した救出・救助訓練、旅団衛生隊と方面衛生隊によるD-MATと連携した負傷者の救護・搬送などを行った。

初動を重視
 11日は、旅団計画の訓練として「東南海・南海沖(南海トラフ)で大規模地震が発生した」との想定で、各駐屯地(善通寺、松山、高知、徳島、日本原駐屯地、北徳島分屯地)において非常呼集から訓練を開始。「旅団地震対処計画」に基づき、地上・航空偵察、部隊展開、通信組織の構成などの訓練を行った。開始当初、各駐屯地とも非常用電源を1時間以内しか使用できない状況とし、暗闇の中で懐中電灯などを使用しながら、登庁人員の把握や偵察部隊、初動派遣部隊の派遣準備を行った。
 〈善通寺駐屯地〉
 徳島県と高知県へ第15普通科連隊と第14偵察隊のオートバイや車両による地上移動の偵察部隊を派遣するとともに、第14飛行隊のUH-1ヘリ2機でオートバイ4台を徳島県と高知県の公園へ空輸。
 〈松山駐屯地〉
 高知県宿毛市への前進経路の確認と初動派遣部隊を2つの公園へ派遣。
 〈高知駐屯地〉
 第50普通科連隊が県庁をはじめ、各災害対策支部へ連絡要員を派遣するとともに、被害状況の把握のための偵察部隊を派遣。距離的に離れた土佐清水地域へはUH-1による偵察部隊の派遣を実施した。その後、総合運動公園、市営球場、運動公園などに部隊を派遣し、現地指揮所の開設などを行った。
 〈旅団司令部〉
 高知県庁へ要員等を派遣して正庁ホールに旅団前方統制調整所を開設。この調整所と善通寺の旅団司令部との間の通信を無線・電話・システム回線で確保する訓練を行うなど、旅団として四国4県で地震発生から約12時間の初動を重視した行動を訓練した。
 この旅団計画訓練の間、高知県では初めて学校施設(高知大学と高知商業高校)を使用したUH-1による離発着訓練や、CH-47を使用しての部隊派遣訓練を行い、また県庁の前方統制調整所では尾崎正直高知県知事も研修し、災害発生時における自衛隊との連携要領を確認した。


オレたちのワッペンが完成!
飛行点検隊飛行隊がお披露目セレモニー

 空自飛行点検隊飛行隊(隊長・矢野博之2空佐)は6月25日、「新ワッペンお披露目セレモニー」を行った。
 これまで正式なワッペンがなく矢野隊長が直接、航空イラストレーター第一人者の下田信夫さんにデザインを依頼し「快く引き受けていただいた」。飛行隊の士気高揚と団結の強化を図ることが制作目的で、矢野隊長の熱意に応えた下田さんは試作に試作を重ねた。出来上がった飛行点検機のU-125とYS-11をあしらったワッペンは、この日から全飛行隊員が右肩に着用した。
 飛行点検隊は、陸海空自衛隊が管理する43基地164ヵ所の航空保安無線施設の精度を維持するため、実際に航空機(飛行点検機)を飛行させ飛行場に計測員を配置して、各種の複雑な点検を行っている。飛行場に行けば必ず目にするTACAN(戦術航法装置)や、ILS(計器着陸装置)などの航空保安無線施設は、自衛隊機の任務を安全に遂行するためにある。
 「同じ航空自衛官にもよく理解されていない任務を日夜、黙々と行っている。我々の仕事をより幅広くアピールし、部隊の雰囲気をさらに盛り上げていきたい」、そんな気持ちで様々なことに「トライ」する矢野隊長。
 自衛隊唯一、オンリーワン部隊である飛行点検隊飛行隊は「安全と和」を今日も追求し飛行安全の維持に貢献している。


任期制隊員に就職補導教育
空自中部航空方面隊司令部が「業種説明会」を開催

 空自中部航空方面隊司令部(司令官・石野次男空将)は6月12日、今年7月から来年度内に任期満了を迎える入間基地などに勤務する任期制隊員75名を対象に、入間基地退職者雇用協議会と自衛隊援護協会東京支部の協力で、45企業83名が参加した就職補導教育の一環である「業種説明会」を行った。
 昨年までは定年退職予定隊員と任期満了予定隊員の区別なく一体として秋に実施していたが、7月期任期満了隊員の雇用確保と今後各地本などで計画する企業説明会に向けての事前訓練も兼ねて、この時期に対象を任期制隊員に特化した今回の説明会を行った。
 司令部総務部長・江口純一郎1空佐、入間基地退職者雇用協議会会長、自衛隊援護協会東京支部支部長による挨拶の後、参加企業が設置したそれぞれのブースで個別面談。参加隊員は各企業の担当者に対し、緊張した様子ながらも活発に質疑応答するとともに、自己アピールに努めた。
 教育後の参加企業を交えた反省会では、多くの企業から「隊員の真摯な気持ちが伝わってきた。ぜひ雇用したい隊員がいるので後日調整させていただきたい」との旨の話があった。
 今回の業種説明会には石野司令官のほか、参加隊員の上司、准曹士先任なども多数視察に訪れ、ブースで奮闘する隊員の状況を掌握するなど、再就職に対する関心の高さを見せていた。
 このような活動を基地単独で実施しているのは自衛隊の中では中部航空方面隊司令部のみで、秋には定年退職予定隊員に対する業種説明会を計画し、更なる雇用促進を図っていく予定。


ハイチ派遣隊員留守家族を激励
遠軽の協力団体など

 遠軽駐屯地(司令代理・平野光範2陸佐)は6月16日、遠軽町ロックバレースキー場で、遠軽地区自衛官志願推進協議会(渡辺博行会長)が主催する「国際平和維持活動派遣隊員留守家族交流会」に参加した。
 第6次ハイチ派遣国際救援隊(隊長・第25普通科連隊長・野村悟1陸佐)として遠軽駐屯地から派遣されている隊員の留守家族を招いたレクリエーションで今回が初の開催。派遣家族の不安を軽減するため、町内の自衛官志願推進協議会、自衛隊協力会、父兄会、隊友会など協力団体と遠軽青年会議所、遠軽商工会議所青年部など15団体及び有志が企画した。趣向を凝らした多くのイベントで、参加した約70名の隊員家族を慰労。会場には子供たちの笑顔が溢れた。
 渡辺会長は「ご家族、特に子供達の寂しい気持ちを少しでも拭えたらと考え、本会を主催した。留守家族の皆様方には、多くの町民が見守っていることを知っていただき、安心して隊員の帰還を待っていただきたい」と話した。


最先任上級曹長セミナーを開催
陸自第3教育団

 陸自第3教育団(団長・藤田穣1陸佐)の主催で第1回「混成団等最先任上級曹長セミナー」が5月16、17の両日、相浦駐屯地で開催され、各方面混成団などの教育部隊の最先任上級曹長27名が一堂に会した。
 3教団の市瀬竜一准陸尉による団の活動の紹介、各教育現場の現況と問題点に関する意見交換、3教団で実施されている教育訓練・野外訓練施設研修を通じての情報の共有などにより、方面混成団相互の連携強化を図った。
 また藤田団長による訓話のほか、佐世保米海軍基地での研修では史料館、兵舎、米海軍艦船の見学などを行った。
 次回は中方混成団(大津)で開催の予定。


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