記念すべき節目となる第50回「全自衛隊空手道選手権大会」が6月2日、日本武道館で日本全国から強豪36チーム、組手試合と形試合の団体戦、個人戦出場合わせ延べ約250名の選手が参加し行われた。
組手団体戦は、健軍Aが10度目の優勝に輝いた。昨年は東日本大震災で大会中止のため2年越し2連覇となった。決勝の相手は健軍B。Aは2試合連勝で早々と優勝を決めたが、Bも意地をみせAに3連勝させなかった。健軍の選手は組手個人でも男子と女子ともに準優勝と大活躍だった。
吉井正幸監督は「嬉しい限り。全体的に力があってチームとして充実している。引き続き連覇を続けたい」と話した。
形団体戦の決勝は、キレと力強さで小牧を上回った下総が栄冠を手にした。
来賓として在日米軍司令官バートン・フィールド中将が観戦に訪れ、試合後の表彰式にもプレゼンターとして参加。成績上位チーム、選手にトロフィーなどを手渡して栄誉を称えた。
OBによる演舞も行われ、大会監査も務める野島千佳氏がお孫さん2名(朝霞・中村祐美選手、防大・中村圭登選手。ともに形試合個人で優勝)と見事な技を披露した。戦闘服姿の朝霞支部有志3名による空手演舞もあり、実戦さながらのパフォーマンスをみせた。
「間合いが大切」個人優勝 岩元選手
組手個人男子は、高等工科学校の岩元泰樹選手が相手の不意を突く素早い攻撃で、自分よりひと回り以上も大きな選手を次々と破り優勝した。
本紙の取材に対し岩元選手は「スピードより"間合い"に気をつけ、相手が反応できない攻撃を心がけている」とし、さらに「努力すれば大きな相手でも倒せる。優勝したことよりも、いろんな人に『勇気をもらった』と言われたことのほうが嬉しい」と話した。
[競技出場表彰団体・個人]
〈組手試合団体戦〉▽優勝=健軍A▽準優勝=健軍B▽第3位=芦屋、高工校
〈組手試合男子個人戦〉▽優勝=岩元泰樹(高工校)▽準優勝=井形翼(健軍)▽第3位=河野達也(芦屋)、金子潤基(健軍)▽敢闘賞=姫野雅史(防医大)、工藤奨水(健軍)、川端晋平(健軍)、谷口丈治(朝霞)
〈組手試合女子個人戦〉▽優勝=橋本侑子(富士学校)▽準優勝=小金丸亜希子(健軍)
〈形試合団体戦〉▽優勝=下総▽準優勝=小牧
〈形試合男子個人戦〉▽優勝=中村圭登(防大)▽準優勝=平野政幸(佐世保)▽第3位=伊村守人(下総)、梶山翔平(健軍)▽敢闘賞=石井友喜(高工校)、吉玉真太郎(朝霞)、小野澤真一(練馬)、谷口丈治(朝霞)
〈形試合女子個人戦〉▽優勝=中村祐美(朝霞) |