君塚栄治陸幕長は4月25日、キャンプ座間(司令官マイケル・T・ハリソン少将)で行われた在日米陸軍「東日本大震災復興・追悼式典」に渡辺周防衛副大臣ら防衛省・自衛隊関係者、村井嘉浩宮城県知事ら被災自治体関係者と参列した。
式典で君塚陸幕長は亡くなられた方々に弔意を表すとともに、在日米軍のトモダチ作戦、座間スカウト団を中心としたバックパック作戦、各種ボランティア活動などに対し、改めて謝意を表した。また「災害派遣は終了したが『がんばろう! 東北』の精神は我々の心の中に息づいている。復興は簡単ではないと思うが、これからも共に歩ませていただく」と挨拶した。
式典では「在日米陸軍は今後も被災地の復興に尽力する」ことを示すため、キャンプ座間内3道路を「センダイストリート」「イシノマキアベニュー」「トモダチアベニュー」と新名称にしたことも紹介された。
なお同日、座間分屯地の視察も行われ、CRF司令部庁隊舎・業務諸隊庁舎予定地区、座間宿舎予定地区を確認した。
【君塚陸幕長スピーチ】
東日本大震災における災害派遣は、陸海空自衛隊10万人体制となる自衛隊最大の作戦となりました。
当時、私は統合任務部隊指揮官として、陸海空自衛隊の持てる力のすべてを傾注し「すべては被災者のために」「がんばろう! 東北」を合言葉に、被災地の方々に希望の光を届けるため作戦を指揮しました。
救援物資だけでなく勇気や希望といった無形の力である真心(sincerity)を被災地の方々にお届けし、わずかではありますが復興へのお手伝いができたのではないかと思っています。
この作戦において、我々自衛隊とともに救援活動にあたっていただいたのが、米国の皆様方でした。
在日米軍の方々はトモダチ作戦において救援物資の輸送、学校での瓦礫の撤去や音楽演奏により、被災者に希望を与えてくれました。それに加え、座間スカウト団を中心とした方々によるバックパック作戦や各種ボランティア活動など、心温まる支援により、日本中に米国に対する感謝の気持ちが広がりました。
50年来の親友から送られた強い友情と絆により、被災地の方々が笑顔を取り戻し、復興に向けた勇気を得ることができました。
東北方面隊は平成22年に創立50周年記念行事を実施し、「みちのく半世紀、更なる飛躍を」をテーマとして、東北の方々にお誓い申し上げました。
災害派遣は終了していますが、我々の心の中に、「がんばろう! 東北」の精神が、現在も息づいています。
復興の道のりは簡単ではないと思われますが、更なる飛躍を期待し、これからの半世紀を共に歩ませていただくことをお誓い申し上げます。 |