一川保夫防衛大臣と神風英男政務官は12月15日、アフリカ東部のソマリア沖・アデン湾で活動している派遣海賊対処行動部隊指揮官とのテレビ会談を防衛省で行った。会談には中江公人事務次官、統陸海空の各幕僚長らが同席し、スクリーンに映された第10次水上部隊指揮官の水間貴勝1海佐、第8次航空部隊の飯塚一三1海佐の2名から現地状況などの報告を受けた。
冒頭で一川大臣は、「日本から遠く離れた地で、大変厳しい環境の中、頑張っているその姿というのは防衛大臣にとっても大変心強く、誇りに思っている」とねぎらいの言葉をかけ、続いて活動状況について尋ねた。水上部隊を指揮する水間1佐は、「9次隊から任務を引き継ぎ、1ヶ月以上が経過したが、乗員もみな元気で順調に経過している。これまでの派遣部隊で培った護衛任務のノウハウを活かすとともに、2隻の護衛艦と搭載ヘリコプターの能力を最大限に発揮し、護衛任務に当たっている」と報告。P—3C哨戒機で警戒監視活動を行う航空部隊指揮官の飯塚1佐は、6月に運営を開始した活動拠点について「これまでは仕事の場と生活の場が遠く離れており、移動に大変な時間と労力をかけていた。活動拠点を開所したことにより効率的な部隊運用が本当に可能になった」と述べた。
神風政務官からも現地での活動や今後の意気込みについて質問があった後、最後に一川大臣から「どうか体調にも十分気をつけて、任務を立派に完遂させていただきたい」と期待の言葉がかけられ会談を終えた。海賊対処活動は2009年から開始され、水上部隊の護衛回数は309回(合計護衛船舶数約2200隻)、航空部隊の任務飛行は590回に上っている。(12月15日現在) |