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スペーサー
自衛隊ニュース   2012年8月1日号
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雪月花

 東京・日比谷の第一生命館にあるマッカーサー記念室をみせてもらった。GHQ=国連軍が日本占領中に設置した総司令部のあったところだ。終戦の1945年厚木に到着したマッカーサー元帥がパイプをくわえてタラップに現れた写真は気さくな人物のようでみんなから親しまれていたという。在任中に朝鮮戦争が勃発、共産軍により国連軍は半島の南端まで追いつめられていた。遠浅のため上陸は無理とみて手薄になっていたソウルに近い仁川にマ元帥は上陸を敢行し戦況を逆転させた、本人も成功率0・02%とみていたともいわれている。にもかかわらず1951年解任された、原爆使用をめぐるトルーマン大統領との意見の対立だったというのはずーっと後になって知ったことだが…。この退任の時の演説がかの有名な「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」である。そしてもう一つマ元帥の言葉で有名なのが「I SHALL RETURN」。フイリピンのコレヒドール島で日本軍に追いつめられ、魚雷艇でミンダナオ島に脱出したときのものだ。マ元帥が6年間使用した執務室はまことに質素でこれが戦勝国の司令官のものかと思うほど、机にはネームボードもなく引き出しもない、何事も即断即決のためだったらしい。同館は皇居を見下ろす日比谷通りにあるが皇居側に窓はない。マ元帥の天皇陛下への崇敬の表れと何かで読んだ記憶がある。


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