1月11日〜31日実施の日米共同統合演習(指揮所演習=CPX)で使用する在日米軍横田基地の日米共同調整所が1月19日、報道陣に公開された。CPXは有事等における自衛隊と米軍の相互運用性や連絡調整能力を高めることを目的に、コンピュータシミュレーションを用いて行われる演習で、今年度は市ヶ谷地区、在日米軍横田基地等で自衛隊が約1550名、米軍側は約500名が参加している。
公開されたフロアでは、有事や演習等の際に日米両国から人員が集まり肩を並べて対応するとともに、防衛省(市ヶ谷駐屯地・基地)に設置された調整所と連絡して共同で作業を行う。フロア奥の大型スクリーンの前には、幹部の席が弓状に並べられている。このスクリーンは市ヶ谷と映像と音声をつなげてリアルタイムでの会議が可能だ。
日米調整所は、東日本大震災においてもそれぞれ設置された。当時、米軍は「トモダチ作戦」と呼ばれる災害救援活動で大規模な支援を実施したが、この調整所を通して現状やニーズを把握し、より迅速で効率的な支援へとつなげた。インタビューに応じたティム・カリー中佐は「演習を通して何度も自衛隊と相互運用性を高めるための調整をやってきているが、それが実際に東日本大震災で活かすことができた。将来的にも継続して続けていく必要がある」と話している。 |