防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年1月15日号
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年男を迎えて
昇り竜の如く飛躍する年に!
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心の中で竜を育てる
第7普通科連隊(福知山) 1陸尉 寺岡久幸

 早いもので今年48歳、4回目の年男となる。現在、私は中隊長という身に余る職務を与えていただいている。これも今までの自衛隊生活の中で、数々の上司、先輩、同僚、部下に育てられた結果であるとともに、家族の支えがあってのことであり、年男を迎えるにあたり先ずもって深く感謝したい。
 さて「辰年」を思うと、私は子供の頃から昇り竜を連想する。そして今年、竜を思うに昨年11月に日本を訪問されたブータンの国王を思い出す。国王は東日本大震災での東北の被災地を訪問された際、子供達に竜の話をされた。
 ブータンは「竜の国」である。「Qあなた方は竜を見たことがありますか? A私はあります」「Q竜は何を食べるか知っていますか? A竜は経験を食べます。そして強くなります。竜はあなたの心の中に住んでいます。自分の竜を育てなさい」という励ましの言葉だ。
 空想の話ではあるが、竜は黄金の玉を持っている。そして私も竜であり、玉を持っていると思うことがある。その黄金の玉は年齢と共に中身の濃いものとなってきたが、いま持っている玉は「隊員」ではないかと思う。中隊長になって隊員と接する中、鳥肌が立つほど誇りを持っている隊員に支えられていることを感じるからだ。自衛隊という組織上、階級という識別はあるが、中隊長とて隊員に育てられていることは間違いない。
 竜は人の心に大きな影響力を持つと考える。ブータン国王の励ましの言葉にある竜は心の神様である。誇りを思う隊員のためにも数々の経験を積み、これから益々国(人)のためになれる竜を持つ人にならなければならないと今思う。


小目標を積み重ねる
第2直接支援中隊都城派遣隊 1陸曹 松葉健一

 年男を迎えるにあたり、今までの流された生活に終止符を打ち、決意を新たに次の2点を目標とし頑張りたい。
 その1つ目は、常に実行可能な目標を定めて達成のために努力する。誰でも年の始めは「今年こそは」と大きな目標を掲げ意気込んではいるが、途中で挫折してしまうことが多い。したがって目先の小さな目標を達成し積み重ねれば1年を振り返った時、充実した自分がそこにいることだろう。
 2つ目は、親孝行である。昨年、身内の不幸を経験し後悔が残った。死んでしまってからでは、いくら親孝行をしたくてもできない。「墓石に布団は掛けられない」である。したがって健在であるうちにこそ、自分にできる最大限の親孝行をしたいと思う。
 以上の2点を決意し、昇竜の如く上昇気流に乗って、大きく羽ばたいていこうと思う。


誇り持ち歩んで行く
第304施設隊(出雲) 2陸曹 川上芳宏

 月日が流れるのは早いもので3回目の年男を迎えるが、昨年は私にとっても、また自衛隊にとっても節目の年になった。
 昨年3月11日の東日本大震災発生による災害派遣活動で、東北には約3ヵ月間滞在し、眼前のあまりに悲惨な光景に心を痛め何度も涙しながら任務にあたった。
 ただ昨年の災害派遣活動は私にとっても、自衛隊にとっても誇るべきものであり「自分がやらなければならない」という強い使命感のもと任務を完遂できた。この「誇り」を感じたということは、とても大きい意味があった。今後、自衛官としてだけでなく家庭人、社会人としても「誇り」を持って自分の道を歩んで行きたいと思う。


子供達の成長楽しみ
宮崎地方協力本部 1陸曹 日高嗣也

 現役自衛官として迎える最後の年男となり、また地本勤務となって8年、時の流れの早さを感じます。
 平成20年3月に、4年半にも及ぶ闘病生活の末、妻が他界し、夢や希望が見えなくなってしまっていた状況の中、多くの方々に力添えをいただき、いま勤務することができています。
 昨年、長女は進学に際し、亡き妻と同じ「看護」を志してくれました。とても嬉しいことでした。娘の努力もあって地元の大学と自衛隊看護学生の合格通知を受け、本人の意に反し自衛隊入隊を強く勧めました。入隊式で見た娘の引き締まった表情、制服姿には涙が出ました。
 妻を亡くし多くのことを私が切り盛りし、娘や息子の力を借りて、いままでやってきました。今年も長男が県外の大学へ、次男が高校進学と春先まで緊張の日が続きますが子供達の明るい笑顔、成長を楽しみ、帰省での再会を待ちつつ、私の年末恒例行事「青島太平洋マラソン」の9回目完走を目指し日々努力、次男と力を合わせ春からの男2人暮らしを楽しみたいと思います。


市ヶ谷で盛大に地元と交流
3司令招待餅つき大会

 市ヶ谷駐屯地・基地で毎年恒例の餅つき大会が12月20日に行われ、駐屯地司令・山本一利陸将補、東京業務隊司令・河原誉政1海佐、基地司令・平川善人1空佐の3司令に招待された地元の協力団体の長など多数の来賓、関係者を隊員食堂に迎えた。
 市ヶ谷自衛隊友の会・岡戸和夫会長、国会議員ら来賓のあいさつでは皆から、東日本大震災での自衛隊の活動に対する深い感謝の言葉が聞かれた。
 3司令ほか東京都町会連合会・大崎秀夫会長らを加えた鏡開きのあと、港区防衛親交会・宝珠山昇副会長が乾杯発声。海自東京音楽隊の演奏の中で和やかに歓談が進んだ。
 宴たけなわの中で行われた餅つきでは招待客も飛び入りで参加して、掛け声と歓声で賑やかな催しとなった。
 


HOME's English Class(防衛ホーム英語教室)
I'll be tied up
アイル ビー タイド アップ
時間が取れそうにありません

 Hi! How are you doing? 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。新年が明け、希望とやる気にもえるウキウキするシーズンかもしれません。職場の新年会もありますね。宴会などでは、コース料理に飲み放題というのが定番ですが、最近はブッフェで自由に飲食する形式も流行っています。ブッフェは食べなくては「損」、飲み放題では「元を取るまで飲み続ける」という強者もよく見かけますが、気づかぬうちに暴飲暴食になるパターンですね。何回か宴会が続けば体にもかなりの負担がかかります。私は、宴会は乾杯のビールと軽く酌を受ける程度にし、食べ物はあまりいただかないようにしています。そのかわりに、参加者と話に花が咲けば、大変いい時間が過ごせます。

 さて、今回の表現は"I'll be tied up"「時間がとれそうにありません」です。be tied upは、忙しいという意味です。何かの誘いを断るときに、I'm sorry I can't「すいませんが意に沿えません」を文章の前につければ、丁寧な言い方になります。英語では、最初にできるorできないという実行の可否を明らかにして、その説明をつけるというパターンがあります。断る場合には、I'm sorryだけで通じますが、できない理由を伝えると親切ですね。感情を入れて、とても残念そうに言うこともコミュニケーションの上では大切なことです。

 これから加速度的に毎日があわただしく感じるようになります。今年はどういう年になるのでしょうか。しっかりと自分のペースを守っていきたいものです。2012年が希望の年でありますように、皆さんの計画が順調に実行できますよう祈念申し上げます。
 ストレスが少ない陽気で明るい生活を楽しみましょう。それでは、皆さん。See ya!


オリンピックへカウントダウン
ロンドン五輪 期待の星
米満、小原 ロンドン五輪代表決定!!
全日レスリング優勝で
シリーズ24

 12月21〜23日の間、東京国立代々木競技場第2体育館で開催された全日本レスリング選手権大会において男子フリースタイル66kg級・米満達弘3陸尉と女子48kg級・小原日登美1陸尉がそれぞれ優勝しロンドンオリンピック代表に決定した。米満はレスリング年間最優秀選手に与えられる天皇杯を受賞。小原も女子部門最優秀選手賞を受賞した。自衛隊体育学校の選手の受賞は98年の片山貴光(現体育学校第2教育課教育班長、3陸佐)以来となる。オリンピック代表には昨年度の世界選手権(トルコ)でメダリストとなり国別出場枠を獲得した選手が本大会で優勝すればオリンピック代表に決定されるとしたレスリング協会の決定に基づくもので、小原は世界選手権で金メダル、米満は銀メダルを獲得していたため、今回の大会でオリンピック代表を勝ち取ることが確実視されている中での代表決定となった。
 それ以外では、男子フリースタイル55kg級・湯元進一2陸尉、グレコローマンスタイル66kg級・藤村義2陸曹、74kg級・鶴巻宰2陸尉、120kg級・新庄寛和2陸曹、女子59kg級・齊藤貴子2陸曹が優勝、自衛隊体育学校は合計7階級を制覇した。また、倉本一真2陸曹(グレコ60kg級)、岡太一2陸曹(グレコ84kg級)、島田佳代子陸士長(女子59kg級)が準優勝。高塚紀行2陸曹(フリー60kg級)、横山太陸士長(フリー74kg級)、清水早伸陸士長(グレコ55kg級)、城戸義貴3陸曹(グレコ60kg級)、葛西直人3陸曹(グレコ74kg級)、伊藤諒陸士長(グレコ84kg級)、工藤佳代子3陸曹(女子63kg級)が3位の成績を収めた。このうち湯元、藤村、鶴巻、新庄ら4人は3月末に行われるオリンピック第2ステージ・アジア大陸別予選に出場が決定。その大会で2位以内に入ればオリンピック出場が決定する。また、2位の選手にはアジア選手権(オリンピック出場枠獲得には直接関係はない)に派遣される見通しであり、今大会優勝者で出場権が獲得できなかった選手でも、アジア選手権での成績によりチャンスが与えられる可能性がある。
 フリー60kg級はすでに世界選手権で銅メダルを獲得し国別出場枠を決めた湯元健一(ALSOK)が今大会で優勝を逃したため、来春に代表選考会となるジャパン・トライアルが、湯元と今大会3位以上の選手、強化委員が推薦する選手計6名で行われる予定であるとアナウンスされていた。だが、今大会最終日の記者発表の中でこの階級の代表選考方法を白紙に戻し、再度選考要領を協議すると発表された。3位に終わった高塚にも出場するチャンスが与えられるかは微妙な状況になった。


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