防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2012年1月15日号
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新年のご挨拶を申し上げます
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真心を持って任務に専念を
防衛大臣 一川保夫

 年頭の辞に先立ちまして、昨年発生いたしました東日本大震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。被災地の一日も早い復興を心からお祈りを申し上げたいと思います。
 平成24年の年頭にあたり、全国各地で昼夜の別なく任務に従事する隊員諸君に対し、そして世界各国にて海賊対処活動、PKO活動、大使館勤務に活躍されている隊員諸君に心から敬意を表し、御挨拶を申し上げます。
 昨年は、東日本大震災への対応に力を尽くした1年でもありました。10万人体制による災害派遣では、直接現場で活動に携わった隊員はもちろん、その隊員を支えた全国の自衛隊諸君にも、国民の期待に応える働きが出来たものと感じております。また、国内における日々の警戒監視活動のほか、海外におけるPKO活動、海賊対処活動などで自衛隊の力が存分に発揮された年でもありました。
 一方で、動的防衛力の考え方の下、必要な情報収集・分析に努め、日頃からの警戒監視を徹底し、厳しい訓練により部隊の練度を向上させるとともに、防衛力整備を着実に進める必要を強く感じております。来年度には、先日選定いたしました次期戦闘機の整備の開始をはじめ、重要な事業が予定されておりますが、これらの着実な整備に努めて行きたいと考えております。
 本年は、ロシア、韓国及び中国といった我が国周辺国の多くにおいて選挙や指導層の交替が予定される節目の年でもあります。核・ミサイル開発を進めている北朝鮮では、昨年末に金正日国防委員会委員長が死去し、今後の政治・軍事面での動向に注目する必要があります。また、中国は国防費の高い伸びを背景に軍事力の近代化を図るとともに、我が国の近海などにおいて活動を活発化しており、ロシアも軍事活動を活発化させております。このように、我が国を取り巻く安全保障環境は依然厳しい状況にあると言えます。
 こうした観点を踏まえ、本年に取り組んでいく諸課題について、申し上げたいと思います。
 まず初めに、防衛大綱に基づき進められている構造改革は、厳しい財政状況の中にあっても着実に進展させていかなければなりません。そのために、省内の各機関が先進と改革の気風をもって業務にあたり、全国の各部隊が持てる能力を最大限に発揮することが必要であります。さらには、東日本大震災に際して得られた教訓・反省を踏まえ、国民からの高い期待に応えられるよう装備の充実や訓練の強化に努め、日々の活動の成果につなげてまいります。
 次に、日米同盟については、我が国周辺の厳しい安全保障環境を踏まえれば、我が国のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定にとってますます重要になってまいります。両国間の安全保障関係は極めて密なものではありますが、今後は、平素から両国の共同の活動を活発化させる動的な日米防衛協力を進めることにより、抑止力や危機への対応を強化するなど、日米の防衛協力を充実させていくことが急務であります。また、普天間飛行場の移設問題を始めとする米軍再編につきましても、沖縄の厳しい声を真摯に受け止めながら信頼関係を向上させていく中で、着実に進めていきたいと考えております。米軍の抑止力を維持しつつ、地元負担の軽減を速やかに実施するとともに、日米同盟を深化させていくことで、地域の平和と安定の確保に重要な役割を果たしていけるよう努めてまいります。
 また、アジア太平洋地域の平和と安定のためには、日米二国間に加えて、地域の国々との協力関係を深めていくことも不可欠であります。我が国と基本的な価値観及び安全保障上の多くの利益を共有する韓国やオーストラリア、さらには東南アジア諸国やインドとの積極的な協力・交流を図り、日本の平和と安全をより強固なものにしてまいります。
 さらには、海外における自衛隊の活動について申し上げます。昨年末、政府は新たに南スーダンPKOへの施設部隊等の派遣を決定いたしました。南スーダンという昨年独立したばかりの国の国造りという国際社会の要請に応えるものであります。我が国の国際協力における新たな時代を切り開くものであると考えております。現在の司令部要員派遣に続き、部隊派遣にも万全の態勢で臨んでまいります。また、アデン湾における海賊対処活動は本年で丸3年を迎えます。海外におけるこうした自衛隊の活動は、各国から大変高い評価をいただいております。今後とも、国際社会からの要請に適切に対応できるよう、所要の態勢の整備を進めてまいります。
 最後に、昨年は震災、災害派遣、訓練中の事故などにより隊員の尊い命が失われました。大切な隊員の殉職は、ご遺族はもとより防衛省・自衛隊にとって、そして我が国にとって誠に大きな痛手でございます。
 同時に、部隊による事故は、自衛隊と共存する地域の方々に不安を与えるものでもあります。本年は事故を無くし、日々の訓練・活動に今まで以上に万全の注意を払う必要があると考えております。
 私の好きな言葉に、「百術は一誠に如かず」というものがあります。どれほど権謀術数をはりめぐらしても、愚直でも精一杯の誠意を示す方が、ずっと相手に響くものであります。我が国の防衛という任務は生半可な気持ちで遂行出来るものではなく、心からの誠実な取組み無しには解決出来ない、そういった課題ばかりであります。また、先程申し述べましたように、国民の期待が高まる中、引き続きその期待に応えていくことは、これまで以上の努力を要することでもあります。新たな年の始まりとともに、初心をもう一度思い起こし、全ての任務に真心を持ってあたるように留意をし、国民の生命・財産を守り、領土を保全するという崇高な任務に専念していただきたいと思います。
 隊員諸君並びに御家族の皆様方の益々の御発展、御健勝をお祈りするとともに、この1年が防衛省・自衛隊にとって飛躍の年となりますことを心から祈念をし、年頭の辞といたします。

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隊員の不断の努力 誇りに思う
防衛副大臣 渡辺周

 日本国内、世界各地で任務に精励されている隊員諸官、ご家族の皆様、そして日頃から防衛省・自衛隊に対して温かい御協力御支援を下っている関係者の皆様、新年明けましておめでとうございます。そして、昨年3月に発生いたしました東日本大震災の被災者・犠牲者の皆様に、改めてお見舞いとお悔やみを申し上げます。
 この国難ともいうべき大震災に際し、防衛省・自衛隊は10万人態勢をもって、全力で人命救助や行方不明者の捜索、御遺体の収容などに当たりました。このような各種活動を通じて、自衛隊への国民の信頼が一層強まり、我が国の平和と安全に対する期待も益々高くなっております。
 私は昨年9月に防衛副大臣として着任以来、できる限り現場の部隊に足を運び、自らの目と耳で隊員諸官が日々直面している任務や課題について理解するように努めてきました。これまでに、朝霞、鹿屋、硫黄島及び南鳥島等の各駐屯地/基地を視察する機会を得まして、隊員ひとりひとりが実直に日々任務を遂行していることを肌で感じ、同時に頼もしく感じてきたところです。
 さらに昨年12月には、自衛隊の南スーダンPKO派遣及び海賊対処行動について現地を視察するため、南スーダン、ウガンダ、ジブチを訪問いたしました。(本年は、自衛隊が初めてPKOに参加したカンボジアPKOから20年を迎える記念すべき年でもあります。)自衛隊による数々の国際平和協力活動は海外からも高い評価を受けており、今回の派遣においても、士気と練度の高い自衛隊が独立間もない南スーダンの国づくりに大いに貢献できると確信しております。着任以来、隊員の皆様の不断の努力と御家族の温かい支援に触れ、副大臣として誇りに思うとともに、皆様が安心して任務に邁進できるよう全力を尽くす所存です。読者の皆様の御多幸を心より祈念致します。

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隊員とともに安全保障に寄与
防衛大臣政務官 下条みつ

 日本の安全保障のために、日本国内、世界各地で昼夜の別なく任務に励んでいる隊員諸官及び御家族の皆様に敬意を表し、初春の御挨拶を申し上げます。
 私はかねてより、自衛隊は「カギ」の役割を担っていると考えてきました。私達が毎晩安心して休むことができるのは、家にカギをかけているからです。そして、私達が毎日平和裏に生活を営み、さらには激動する安全保障環境の中で日本という国家の平和と安全が保たれているのは、自衛隊が「カギ」の役割を果たしているからにほかなりません。着任以来、私はF-2戦闘機の完納式、潜水艦「ずいりゅう」の命名進水式及び陸上自衛隊伊丹駐屯地の視察等を通じて現場で活躍する隊員と接してきましたが、この思いは強まるばかりです。
 昨年は、東日本大震災における献身的な隊員諸官の活動を通じて、国民が自衛隊の役割を認識し直した年でもありました。私も防衛大臣政務官への着任以前にも松島基地を中心とする被災地域に赴き、その被害の甚大さに驚愕するとともに、一日も早い救援、復興へと汗を流す隊員の皆さんの姿に大きな感動と感謝を覚えました。今や、自衛隊は国民から最も信頼されている組織といっても過言ではありません。最大派遣勢力、人員約10万7000人、航空機約540機、艦艇59隻という自衛隊創設以来、初の大規模な活動を立派に完遂した隊員諸官、それを支えた隊員及び御家族の皆様に改めて敬意を表します。
 私は、自衛隊が国民の安全・安心を守る役割を効果的に果たすことができるように環境を整備することが、政務三役の責任だと考えています。その理念の元、私は着任以来、防衛産業の情報セキュリティ強化、防衛装備品等の海外移転に関する基準の構築、といった案件に尽力してきました。我が国の安全保障を取り巻く環境は中国の軍備増強、サイバー攻撃の増加などの懸念材料が山積していますが、本年も引き続き防衛大臣政務官として隊員諸官とともに日本の安全保障の充実発展に寄与できるよう、全力を尽くしていく所存です。
 結びに、本年が隊員諸官及び御家族の皆様にとって幸多き1年と成りますよう心よりお祈り申し上げます。

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任務環境の充実・整備に全力
防衛大臣政務官 神風英男

 日本国内外で任務に邁進している隊員諸官、ご家族の皆様、新年明けましておめでとうございます。また、東日本大震災において被災された皆様と犠牲になられた方々へ、謹んでお見舞いとお悔やみを申し上げます。
 昨年は自衛隊創設以来、初めての10万人体制で未曾有の大災害に立ち向かった自衛隊を所掌する防衛大臣政務官に就任しまして、皆様と共に汗を流すことが出来ますことを大変光栄に思いますとともに、その重責に身が引き締まる思いを新たにしています。我々が今まで経験していないような国難に際し、迅速で的確な対応を行い、成果を挙げることが出来たのも、平素から厳しい訓練に励んできた隊員の皆様の努力が結実したものと確信しております。
 私は政務官に就任する前に、衆議院の安全保障委員会の筆頭理事を務めておりましたが、当時から、自衛隊の各部隊の視察を数多く行ってきました。防衛大臣政務官としても、横須賀での派遣海賊対処行動水上部隊の出国行事に参加し、また、習志野駐屯地等を視察させていただきましたが、いずれの部隊も指揮官を核心として部隊が一致団結し、厳正な規律のもと、必ずしも十分とは言えない環境でありながらも、職務を全うするために厳しい訓練や任務を黙々とこなしている姿を目の当たりにし、誇りに思うとともに大変頼もしく感じました。
 今年は、南スーダンへのPKO派遣や沖縄問題など、防衛省としても、そして我が国としても重要な課題が山積する年になりますが、私としても、防衛大臣政務官として一川大臣を適切に補佐するとともに、隊員諸官の不断の努力に報いるためにも、防衛省の業務に真摯に取り組み、現場で活躍する隊員諸官が安心して任務に邁進できる環境の充実・整備に全力を尽くす所存です。
 最後に、本年が隊員諸官、ご家族の皆様にとりまして素晴らしい年となりますよう、心からお祈り申し上げます。


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