南スーダンで国連平和維持活動(PKO)を展開する第1次派遣部隊への隊旗授与式が1月7日、野田佳彦総理大臣を迎え、防衛省講堂で行われた。
式典では防衛省・自衛隊の高級幹部や隊員家族、来賓が見守る中、一川保夫防衛大臣から現地支援調整所長・生田目徹1陸佐と南スーダン派遣施設隊長・坂間輝男2陸佐にそれぞれ隊旗が手渡された。野田総理は訓示で、「南スーダンの国民が熱い視線を送っている。国際社会も熱い期待を持っている。この期待にぜひ堂々と応えてもらいたい」と要望するとともに、東日本大震災に際し各国から寄せられた支援について触れ、「国際社会に感謝の気持ちを正に身をもって示す今回は第一歩だ」と述べた。一川大臣も「厳しい環境下において諸君が健康と安全に十分留意し、全員が無事に帰国することを心から祈念する」との言葉をかけ、派遣隊員を激励した。
当面は宿営地整備へ
インフラ整備が遅れている同国で道路整備等を行う「南スーダン派遣施設隊」。第1次隊の主力は中央即応集団(一部は北部方面隊等)の約210名で編成し、まずは活動拠点となる宿営地の整備に当たる。坂間2佐は「我々は祖国日本のために、信義と正義に基づいて命をかけて本任務を必遂する覚悟だ。少しでも国づくりに貢献できるように、我々ができることを淡々と着実にやっていく」と意気込みを語った。
また、施設部隊に対する後方支援や、効率的に任務を進めるため国連南スーダンミッション(UNMISS)や関係機関との調整に当たる現地支援調整所の役割も大きい。同所長の生田目1佐は「今回の特色は施設活動の任務を実行することに加えて、どういう任務を行ったら南スーダンのために一番いいのだろうかというアイデアを出すことから含めて活動を行う。そのために調整所と施設隊が連携をして日本ならではの活動をしていきたい」と話している。 |