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自衛隊ニュース   2012年1月15日号
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1次隊に隊旗授与
南スーダン PKO
野田総理、一川大臣が激励
坂間2佐 「命かけ任務必遂する覚悟」

 南スーダンで国連平和維持活動(PKO)を展開する第1次派遣部隊への隊旗授与式が1月7日、野田佳彦総理大臣を迎え、防衛省講堂で行われた。
 式典では防衛省・自衛隊の高級幹部や隊員家族、来賓が見守る中、一川保夫防衛大臣から現地支援調整所長・生田目徹1陸佐と南スーダン派遣施設隊長・坂間輝男2陸佐にそれぞれ隊旗が手渡された。野田総理は訓示で、「南スーダンの国民が熱い視線を送っている。国際社会も熱い期待を持っている。この期待にぜひ堂々と応えてもらいたい」と要望するとともに、東日本大震災に際し各国から寄せられた支援について触れ、「国際社会に感謝の気持ちを正に身をもって示す今回は第一歩だ」と述べた。一川大臣も「厳しい環境下において諸君が健康と安全に十分留意し、全員が無事に帰国することを心から祈念する」との言葉をかけ、派遣隊員を激励した。

当面は宿営地整備へ
 インフラ整備が遅れている同国で道路整備等を行う「南スーダン派遣施設隊」。第1次隊の主力は中央即応集団(一部は北部方面隊等)の約210名で編成し、まずは活動拠点となる宿営地の整備に当たる。坂間2佐は「我々は祖国日本のために、信義と正義に基づいて命をかけて本任務を必遂する覚悟だ。少しでも国づくりに貢献できるように、我々ができることを淡々と着実にやっていく」と意気込みを語った。
 また、施設部隊に対する後方支援や、効率的に任務を進めるため国連南スーダンミッション(UNMISS)や関係機関との調整に当たる現地支援調整所の役割も大きい。同所長の生田目1佐は「今回の特色は施設活動の任務を実行することに加えて、どういう任務を行ったら南スーダンのために一番いいのだろうかというアイデアを出すことから含めて活動を行う。そのために調整所と施設隊が連携をして日本ならではの活動をしていきたい」と話している。


「精強・即応」旗印に
航空集団創設50周年祝う
厚木

 海上自衛隊航空集団(司令官・畑中裕生海将)は12月7日、厚木航空基地で航空集団創設50周年記念行事(記念式典及び祝賀会)を行った。航空集団の生い立ちは昭和28年に海上警備隊の地方隊隷下として新編された鹿屋航空隊及び館山航空隊、昭和32年に海上自衛隊地方隊の隷下として新編された八戸航空隊、翌33年に新編された徳島航空隊を母体として、昭和36年9月1日に自衛艦隊隷下として司令部を下総に、それぞれ第1、第2、第3及び第21航空群として産声をあげた。当時の兵力は、固定翼哨戒機S2F-2、P2V-7、回転翼哨戒機HSS-1を主力とした作戦機約100機で、その大半が米軍からの供与だった。
 記念式典には寺井第17代司令官をはじめとする歴代航空集団司令官、杉本海上幕僚長、河野自衛艦隊司令官臨席のもと、国歌斉唱、殉職隊員に対する黙とう、航空集団司令官式辞、海上幕僚長訓示、自衛艦隊司令官訓示、歴代航空集団司令官祝辞、祝電披露と式典は粛々と実施された。
 航空集団司令官は式辞の中で、4個航空群で始まった航空集団も、50年の間に7個航空群、国内13か所の航空基地に、P-3C、SH-60Kを主力とする作戦機約230機を配置し、人員も約1万1000名を数えるまでに至った。また、23年6月には自衛隊史上初めての海外拠点となる派遣海賊対処航空隊活動拠点をアフリカ・ジブチ共和国に開設し、名実ともに世界有数の実力・兵力を有する航空部隊として航空集団が成長できたのは、諸先輩方の並々ならぬ努力の賜物と歴代隊員一人一人の血と涙と汗の結晶であり、この輝かしい伝統を引き継ぐ航空隊の一員であることに誇りを持って勤務にまい進することを隊員に要望した。更にこれからの50年も伝統を汚すことなく更に輝かしいものとすべく精進することを来賓の前で誓った。また、寺井元司令官の祝辞は若い隊員にとって初めて聞くことが多く、先輩たちの苦労、築き上げてきた50年という伝統の重さをひしひしと肌で感じ取っていた。式典終了後は東京音楽隊による華麗なる演奏が披露され、厳かな式典とは打って変わって、隊員は終始リラックスして耳を傾けていた。
 祝賀会は日米の主要指揮官、歴代海上幕僚長等のOBのほか、近隣の市長、市議会議長並びに支援団体、関連企業等多数の来賓、航空集団隊員約500名を数え、盛大に執り行われた。特に航空集団司令官のあいさつの後に実施した航空集団50年の歴史紹介のプレゼンテーションは大好評であり、招待者は熱心に航空集団の歴史に聞き入っていた。なお、プレゼンテーションの一部は24年3月末を目途に航空集団ホームページに掲載される予定。
 隊員は、これら行事を通じ、半世紀という歴史の重さを改めて認識するとともに、引き続き「精強・即応」の旗印の下、航空集団の更なる発展を心に誓っていた。


台風12号災派時のテレビ取材受ける
久居駐屯地

 久居駐屯地(司令・鬼頭健司1佐)は11月1日、TBSの特別番組『「報道の日2011」記憶と記録そして願い』の取材を受けた。
 この取材は、9月に紀伊半島を襲い、近畿地方に甚大な被害を与えた台風12号に伴う災害派遣についてのもので、三重県紀宝町に派遣された33普連4中隊小隊長の三原曹長が、当時の活動の様子について「一刻も早く被災者の元に駆けつけようと、土砂崩れで孤立した集落まで身をかがめながら道なき道を進みました」などと、身振り手振りを交えてインタビューに答え、自衛隊の災害派遣準備や現地での行動の様子を紹介した。
 取材を行った記者やカメラマンは、被災現場への派遣隊員の生の声を聞き、自衛隊の災害派遣の様子を、実際に体験したかのごとく感取し、駐屯地を後にした。
 なお、当番組は12月25日に全国で放送された。


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