インドネシア・西スマトラ州パダンの沖合で9月30日午後5時16分(日本時間同日午後7時16分)、マグニチュード(M)7・6の大地震が発生、土砂崩れや家屋の崩壊などで多数の死者、数千人の行方不明が出る大災害となった。
インドネシア政府は10月2日、外務省を通じて航空輸送、医療、給水に係る自衛隊の活動を要請。これを受けて同3日未明、北澤俊美防衛大臣は折木良一統幕長に対し「インドネシア共和国への国際緊急援助隊の派遣に係わる準備指示」を発出するとともに同日午後には、医官数名を含む調査チーム(中臺充彦隊長以下約30名)が成田空港から現地へ出発した。
被災地に到着した調査チームは、直ちにパダン市や周辺地域などを調査するとともに活動内容を関係機関と調整、その結果を防衛省に報告した。北澤大臣は報告を基に同5日、「インドネシア国際緊急医療援助隊(約10名)を編成」「現地で関係機関との連絡調整にあたる統合連絡調整所を設置」などの医療活動実施命令を発出した。
医療援助隊は同5日午前11時20分(日本時間)から、パリアマン市の北東約15kmのクドゥ・ガンティン村で医療援助活動を開始、5、6の両日で計178人の患者を診療している。
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