北朝鮮は4月5日午前11時半頃、ムスダンリから長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の改良型とみられる飛翔体を発射した。政府は、これに備えて3月27日の安全保障会議で弾道ミサイル防衛(BMD)システムによる迎撃を決定、また、浜田靖一防衛大臣は初の破壊措置命令を航空総隊司令官に発出。海上自衛隊のイージス艦「こんごう」「ちょうかい」が日本海で、また同「きりしま」が太平洋で、それぞれ監視態勢に入るとともに、航空自衛隊はPAC―3を首都圏の市ヶ谷、朝霞、習志野と飛行コースにあたる東北3ヵ所に配備して万一の事態に備えていた。この日、ミサイル発射を監視していた北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は1段目のブースターは日本海に、残りは太平洋に落下したと発表。日本政府も国内に落下する危険はないとして迎撃は行わなかった。また、浜田防衛大臣は翌6日、弾道ミサイル等に対する破壊措置の終結命令を発出した。 |