5月28日、厚木航空基地で行われた「派遣海賊対処航空隊」の出国行事には、北村誠吾防衛副大臣、折木良一統幕長、泉徹自艦隊司令官をはじめ防衛省・自衛隊の高級幹部、関係省庁、各国大使、国会議員、日本船主協会、留守家族ら約700人が出席した。
午前10時、派遣隊員(福島博司令以下海自73、陸自34の計107名)を前に北村副大臣が、ソマリア周辺海域での海賊事案の急増・多発の現状について触れながら「本年3月から2隻の護衛艦が現地で日本関係船舶の護衛を実施している中、今般、派遣される諸官の任務は、海賊対策の一環としての空からの広域的な警戒監視・情報収集活動で、その活動は、保護対象船舶の護衛という重要な責務を実施する上で欠くことのできない、我が国にとって極めて重要なもの。統合任務部隊として初の国外任務となり、国の代表として平素の訓練の成果を遺憾なく発揮し、立派に任務を遂行するよう」訓示した。次いで、泉自艦隊司令官が「任務の達成と武運長久を」と訓示したあと、来賓を代表して西村康稔外務政務官が激励の挨拶を述べた。日本船主協会の代表から福島司令に花束が贈られ、福島司令は「ジブチに向け、銀翼を連ね出発します」と力強く出国報告した。来賓や留守家族の前を行進しながら派遣隊員36名はエプロン地区に駐機しているP―3C・2機に各々搭乗、ジブチへ向け出発した。また、残りの陸・海71隊員は大型バスに乗車、羽田空港に向かい、午後9時半すぎ、チャーター機でジブチへ向け出発した。 |