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自衛隊ニュース   1130号 (2024年9月1日発行)
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読史随感
神田淳
<第156回>

パリオリンピックに思う

 8月11日パリオリンピックが閉幕した。東京オリンピックが4年前でなく3年前だったので、オリンピックがもう来るのかという思いがしたが、終わってみればパリ五輪も良い五輪だった。
 日本選手は金20、銀12、銅13、総数45個のメダルを獲得した。金、総数とも海外の五輪で過去最高。国、地域別の金メダル数は、米国、中国に次ぐ第3位だった。海外の大会で金メダル数第3位は、1968年のメキシコ大会以来。
 日本選手の活躍は皆すばらしかった。体操男子団体の優勝には感動した。団体戦はフランスに負けたが、日本の柔道も良かった。日本人の柔道には美しさがあると私は思うのだがどうだろうか。レスリングでの日本の強さには驚いた。日本選手が次々と勝ち、金8個を獲得した。国内での真摯な研鑚と努力の賜物であろう。フェンシングでの日本の強さも驚きだったが、スケートボードで優勝した若い選手の精神力も特筆したい。陸上競技は五輪の花だが、競走は黒人が圧倒的に強い。人類(ホモサピエンス)は他の哺乳類に比べて極めて均一な種族であって、遺伝子は99・99%以上共有されており、いわゆる「人種」の概念には科学的な意味はないという。しかし、そのわずかな違いの中に、競走における黒人の筋力と骨格に遺伝的な優位性があるのだろう。北口さんの槍投げの金はすばらしかった。この人は、ハンマー投げの室伏さんのようなスポーツ界の指導者になっていく人のように思われた。競泳も競走と同様、遺伝子のわずかな違いによる人種的な体力差があるように思っていたが、中国が競泳で欧米や豪州に負けない実績を挙げているのを見ると、そういうことはないのかもしれない。中国といえば卓球における強さは驚異的である。国技のような卓球の位置付けと、すぐれた練習システムが言われるが、この競技はよほど中国人に合っているのではないかと思ってしまう。
 国別メダル獲得数を見ると、人口の多い大国がメダル数が多いのは当然だが、それだけではなく、国力と人々の活力がメダル数に現れると思える。人々がある程度豊かで、自己実現でき、活力ある生活ができている国はメダル数が多くなる。韓国と北朝鮮は全く同じ民族で、人口は韓国が北朝鮮の2倍程度に過ぎないが、メダル獲得数は全く違う(韓国が金13、北朝鮮0)。両国の国力の差が出ている。日本はどうか。日本のメダル数は、過去、だいたい英、仏、独、伊、韓国などと同じくらいで、世界的に見てある程度豊かで活力のある国の一つである。パリ五輪で日本がこうした国と同程度以上のメダルを獲得したのを見て、日本は平成以来経済力/国力が凋落し続けているが、人々の活力は維持され、本当に力のある若い人々が生まれてきているのではないかと思ったりする。若い日本人選手のインタビューを聞くと、皆立派だと思う。楽しんで、集中したこと、そして感謝の言葉を口にする。成熟した、真に力のある若い日本人が増えてきていると思ったりする。
 オリンピックに参加し、多くの活躍する人を生む国が概して良い国だと思う。ロシアは国家ぐるみのドーピングが発覚し、オリンピック参加資格を失っていたが、ウクライナ戦争を起こしたため、改めて無期限の参加資格停止となった。
 オリンピックは、世界平和と人間の尊厳の理想を掲げて始められた祭典であるが、常に政治の影響を受け、政治に利用されてきた歴史がある。しかし、オリンピックは世界に貢献してきた意義あるイベントだと思う。今後もオリンピックを継続するのがよい。
(令和6年9月1日)

神田 淳(かんだすなお)
 元高知工科大学客員教授。
 著作に『すばらしい昔の日本人』(文芸社)、『持続可能文明の創造』(エネルギーフォーラム社)、『美しい日本の倫理』などがある。


2等海士に任命
<佐世保教育隊>
晴れて海上自衛官としての一歩踏み出す
 7月1日、佐世保教育隊(司令・佐井上貴嗣1海佐)は、佐世保地方総監部幕僚長臨席のもと、第30期自衛官候補生課程、第19期自衛官候補生課程(女性)の修了式及び自衛官任命式並びに第384期練習員課程、第71期練習員課程(女性)の始業式を厳粛に挙行した。
 晴れて海上自衛官としての第一歩を踏み出し、2等海士の階級章を着けた練習員82名は、心を一つにして、はつらつとした声で「服務の宣誓」を行い、全力で教育訓練に臨む決意を示した。
 第384期練習員課程、第71期練習員課程(女性)は、同じ時期に入隊した一般海曹候補生課程と切磋琢磨しつつ各種競技を競い合いながら、修業までの残り2カ月間、さらなる成長が期待される。
 学生は、「始業式に来てくれた家族の思いに応える為にも、日々の訓練に真摯に取り組み、今、修得できていないことを残された教育期間で修得したい」と述べた。

艦めしーふーど
舞鶴市内飲食店で販売開始
<舞鶴造修補給所>
 この度、令和5年10月から舞鶴造修補給所(所長・鈴木伸輔1海佐)と舞鶴市及び舞鶴商工会議所で取り組んできた、舞鶴「艦めしーふーど」の舞鶴市内飲食店での販売が開始されることとなった。
 7月11日、舞鶴造修補給所糧食係長の林1尉、第4術科学校給養科教官の篠原1尉及び竹下3曹が出席の下、商工会議所主催によるプレスリリースが開催され、13店舗の舞鶴市内飲食店の協力によりトビウオを使った「第23航空隊飛魚フライバーガー」、シイラ(マヒマヒ)を使った「第4術科学校フィッシュコロッケ」及び「護衛艦『ひゅうが』マヒマヒ丼」が販売されること、また、11月30日まで抽選でオリジナルグッズが当たるスタンプラリーを開催することが報じられた。
 各店舗では、舞鶴造修補給所管理栄養士2名(川村技官、山本技官)が考案したレシピに独自のアレンジを加えて商品化していることから、スタンプラリーは店舗毎の味付けや盛り付けの違いを楽しめるイベントとなっている。
 舞鶴にお越しの際は是非ご賞味されたい。
 舞鶴商工会議所HP

空自と仏航空宇宙軍が百里で共同訓練
 7月19日、フランス航空宇宙軍の戦闘機ラファール等が百里基地に飛来し、第7航空団(司令・松浦知寛空将補)の歓迎を受けた。到着前には百里基地周辺空域で、7空団のF2が仏空軍のラファール、輸送機A400M、空中給油機A330MRTTと共同訓練を実施した。
 仏空軍は、6月27日から8月15日までミッション「ペガーズ24」として、ドイツ・スペインと共にインド太平洋地域に航空機を展開。今回の来日はその一環として行われたもので、日仏空軍種間の2国間共同訓練は昨年7月の新田原基地以来2回目だった。2019年、フランスはインド太平洋戦略を発表。ニューカレドニア等、同地域の海外領土には約200万人の仏人が在住している。

空士隊員が各部隊を研修
<第7航空団>
 6月24日から25日の2日間、第7航空団(司令・松浦知寛空将補=百里)の空士隊員約20名を対象に団先任及び各群准曹士先任が引率して第7航空団各部隊を回り、任務の特性及び役割の理解を深め、隊員の勤務意欲等の高揚を図るため部隊研修を行った。
 期間中に司令部及び3群部隊の研修を行い、自分の職場とは異なる初めて見る部隊の任務特性に強い関心を示していた。整備補給群、基地業務群、飛行群の順に回り、自身の職場とは違う雰囲気、基地としての重要性、業務の繋がりを知ることで自身の業務の重要性や組織内での位置、各部隊任務との結びつきを考える良い機会となったようだ。
 この部隊研修で、自衛官としての自覚を再認識させ、他の職種との協力により任務が達成されることを理解させるとともに、自身は組織の貴重な戦力であることを目覚めさせることで、服務規律違反防止等の強化が図られた。

卒業生の前途祝してフライバイ
熊谷では初 女性自衛官一般教育実施
 航空自衛隊熊谷基地(司令・秋本康雄空将補)に所在する航空教育隊第2教育群は、7月22日、第22期一般空曹候補生課程の卒業式を挙行した。
 卒業式は、航空教育集団司令官(安藤忠司空将)をはじめ多くの来賓が臨席のもと、基幹隊員、家族等に見守られ、厳粛な雰囲気で行われた。
 航空教育司令(加畑忠康 1空佐)からは「本課程では同期と支え合ったが、今度は、全国で日本の空を守る先輩航空自衛官と強く結束し航空防衛力を発揮するため、より高い資質と能力を身に着けてもらいたい」との式辞(代読)があり、航空教育集団司令官からは「卒業おめでとう。創設70周年を迎えた航空自衛隊の一員として、この先自信と誇りを持って任務に邁進し、全国各地で活躍してくれることを心から期待している」と訓辞があった。
 学生は航空自衛隊歌を斉唱し、新たな決意を胸に今後のさらなる飛躍を誓っていた。今回の卒業式では、約3カ月の教育訓練を乗り越えた学生378名が全国の学校、部隊に向かって羽ばたいた。特に、本年度から、これまで防府南基地で行われていた女性自衛官に対する一般教育が熊谷基地においても開始されており、今期、この地から初めて122名の女性空士隊員が卒業した。そのため、熊谷基地で初めての女性学生卒業式を祝うとともに、未来の航空自衛隊を卒業生が担うことへの期待を込めて、卒業式終了後に中部航空方面隊司令部支援飛行隊所属のT4中等練習機2機による基地上空における展示飛行(航過飛行)が実施され、学生及び家族等にとって一生の思い出になった。熊谷基地では、「フライバイが無事に実現できたことに多くの関係者の皆様へ感謝申し上げます」としている。

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