銃剣道 "夏の陣" 覇者決まるーー。「第55回全日本青年銃剣道大会」と「高松宮記念杯争奪第32回全日本銃剣道選手権大会」が8月8、9日、東京・九段の日本武道館でそれぞれ開かれ、このうち「剣士日本一」を決める選手権大会は西村健1陸曹(普教連)が初優勝した。
選手権と青年大会
木原大臣も激励
錬士6段以上の総勢64人による選手権大会は、まばたきもためらうほどの試合が続いた。
開会式には木原稔防衛大臣も出席した。大臣の大会視察は史上初めて。
大臣は「日ごろのたゆまぬ努力の成果を存分に発揮し、磨き抜かれた心技を競い合うとともに、銃剣道の神髄を追求する剣友と交流の輪を広げられることを心より願っています」と鼓舞した。
また、番匠幸一郎全日本銃剣道連盟会長(元西方総監)は、「銃剣道は現代に武士道の伝統を最も強く継承している。礼に始まり、礼に終わる、相手を敬いすがすがしい立派な態度で試合をしていただきたい。強く、美しく、品格のある最高の試合を期待します」と述べた。
接戦を勝ち上がり、準決勝には西村健1陸曹ら4人が名乗りを上げた。
前回準Vの藤原考貴2陸曹(東特連)と西村1曹の試合は終盤、西村1曹が上胴で2本目を奪い制した。
平田悠朗2陸曹(37普連)と福田賢二2陸曹(1普連)の対戦は、平田2曹が相手のほんの一瞬の気の緩みを見逃さず上胴で一本を決めた。
西村1曹と平田2曹の決勝は、西村1曹が開始早々の上胴などで2本を奪い競り勝った。試合後、「周りの皆さんの支えがあって優勝できた。感謝しかありません」と語った。
16連V2
青年銃剣道大会は3人制団体戦の1部(24歳以上27歳未満)、2部(24歳未満)と、女子個人戦(高校生以上)の3部門で競われた。
1部決勝は普教連(滝ヶ原)と16普連(大村)が対戦し、大将戦を制した普教連が優勝を果たした。
2部決勝は16普連Aと同Bの "兄弟対決" となり、1勝1敗の後の大将戦、監督・北慎一郎陸曹長の長男、北翔太朗3陸曹が上胴を決め、Aが貫禄勝ちした。
北監督は、「(大会史上初めて)連覇を達成できた。伝説をつくることができた」とチームの努力の成果を喜んだ。
女子個人戦決勝は、里麻衣3陸曹(16普連)と森川有紀子3陸曹(普教連)が対戦。里3曹が上胴で2本勝ちした。
女子も健闘
【成績(上位3位)】
◇青年大会▽青年1部(1)普教連(2)16普連(3)11普連、43普連▽同2部(1)16普連A(2)16普連B(3)防大A、1普連
▽女子個人戦(1)里麻衣3陸曹(16普連)(2)森川有紀子3陸曹(普教連)(3)増岡瑞希陸士長(3即機連)、平松望奈さん(本間道場)
◇選手権大会▽(1)西村健1陸曹(普教連)(2)平田悠朗2陸曹(37普連)(3)藤原考貴2陸曹(東特連)、福田賢二2陸曹(1普連) |