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自衛隊ニュース   1066号 (2022年1月1日発行)
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謹賀新年


不測の事態に備えピットファイヤー訓練
<中警団消防小隊>
心を燃やせ !

 12月9日、航空事故や燃料流出等による火災を想定した消火訓練「ピットファイヤー訓練」が、航空自衛隊入間基地にて実施された。訓練を行ったのは、中部航空警戒管制団基地業務群施設隊消防小隊の23名。彼ら彼女らは入間基地で発生する不測の事態に備えて日々心身を鍛えているが、四半期に一度は専用のプールに火を放ち実際の航空機火災を想定した「ピットファイヤー訓練」を行っている。
 訓練は3回、暗がりで隊員同士の顔もはっきり見えない5時45分、ほのかに空が明るみを帯びてきた6時15分、曇り空から朝日がちょっぴり顔をのぞかせた6時50分に、それぞれのシナリオにもとづいて開始された。油の臭いが立ち込める直径15メートル程のプールに、着火剤のガソリンで点火。瞬く間にプールは火の海に。燃え盛る炎は高さ10メートルに上った。
 消火に向かったのは、大型破壊機救難消防車のA-MB-3とA-MB-2、消防指揮車、大型給水車(1万5600リットル)の4台。先陣を切ったのは約1万リットルの水を積載するA-MB-3。最長約90m、上下2つの強力なタレット(放水銃)で炎の威力を抑え込んでいく(実際の火災では、消火薬剤とともに放水される)。
 勢いを弱めた炎に、すかさず銀色の防火服を着た消防隊員たちがホースを抱えて放水。水は真っ直ぐではなく前方に弧を描き、炎を押し出すようにかける。そうしなければ、消防隊員自身が炎に取り囲まれて命の危険に晒されてしまうからだ。腰を落としいわゆる「カニ歩き」の姿勢で前進する。背中の空気ボンベを含むと20kgを超える防火服をまといながらのこの動作は、かなりの体力を必要とするため、若いうちから常に鍛えているようだ。眼前に迫る炎への恐怖心に打克ちながらできた道は、パイロットや乗員を航空機から運び出す動線となることから「レスキューライン」と呼ばれ、それを確保する消防隊員を「ラインマン」という。
 各回とも10分ほどで無事に鎮火されたが、消防小隊隊員は万が一の火災事故に備え24時間365日、胸の中にいつも「使命感」という炎を灯し日々の訓練に励んでいる。

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