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自衛隊ニュース   1132号 (2024年10月1日発行)
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陸・空自の1400人災派
能登半島豪雨
「全力を挙げて対応」
 9月21日の午前中から北陸地方を中心に記録的な大雨が降り、1月の地震災害から復興を目指す石川県能登半島では、河川の氾濫、浸水被害、土砂崩れ等の被害に見舞われた。
 9月21日10時50分、気象庁は、警戒レベルが最大の「大雨特別警報」を石川県に対して発表。同日11時18分に陸上自衛隊第14普通科連隊長(野田哲徳1陸佐=金沢)は、石川県知事からの輪島市等における豪雨のための人命捜索救助活動に係る災害派遣要請を受理した。現在、陸自空自が約1,400名態勢で輪島市、珠洲市、能登町で懸命な活動にあたっている。21日の臨時会見で木原稔大臣は「引き続き全力を挙げて対応していく」と述べた。【活動実績】人命救助62名、情報収集(航空機及び地上部隊)、給水支援約34t、物資輸送8.5t(糧食、飲料水、携帯トイレ、衛生用品等)、道路啓開約1,000m(国道249号と県道52号等) ※9月24日時点

関係機関と連携 各地で防災訓練
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山形県・長井市合同総合防災訓練
<20普連>
 第20普通科連隊(連隊長・武田宜則1陸佐=神町)は9月8日、長井市役所及び長井小学校において行われた「令和6年度山形県・長井市合同総合防災訓練」で、第4中隊の中隊長・三浦3佐以下17名が情報収集訓練、倒壊家屋からの救助訓練及び車両等装備品の展示を実施した。
 訓練は「置賜地域で震度6強の地震が発生し、建物の倒壊により相当数の負傷者が出たほか、電気、ガス、水道等のライフラインに甚大な被害が発生した」との想定で行われた。警察や消防、自主防災組織など防災関係機関及び地域住民参加型で73機関総勢700名を超える規模で実施された。
 本訓練において、第3科の會田1尉、堀1曹は、各関係機関と調整を行うとともに、被害状況等の情報を本部へ伝達し、じ後、第4中隊の隊員が倒壊家屋からの救助訓練を行い、警察及び消防と連携して、救助者への安心を与える声がけとともに迅速確実に要救助者を救助する一連の行動について関係機関との連携要領を確認した。
 本訓練に参加した第4中隊の長岡3曹は「狭い場所からの救出は困難だと実感するとともに、日頃から各機関との連携が大切だと感じた」と感想を述べ、災害現場において各関係機関との連携の重要性を再認識した。
 連隊は今後も県内各自治体の防災訓練に積極的に参加し、災害発生時における対処能力を向上させるとともに、自治体及び各関係機関との連携強化を図っていく。
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津別町防災訓練
初開催で町民の関心高く
<6即機連>
 第6即応機動連隊本部管理中隊(中隊長・北守啓一1陸尉=美幌)は、9月8日津別町において、町が主催する防災訓練に参加した。
 本訓練は、当日午前9時に大規模な地震が発生したことを想定し、津別小学校体育館が避難所として設定され、参加した町民自ら徒歩又は車で避難して、避難所の開設から撤収までを実施するという画期的な防災訓練であった。津別町での防災訓練は初めてであり、町民の関心度も高く、110名もの町民が参加した。
 本訓練では本部管理中隊はドローンの展示のほか、第5後方支援隊が野外入浴セットの展示を実施した。また、津別町消防署が保有する装備品を展示した。
 ドローンの展示は、連隊が所有するアナフィUSAの装備品展示による概要説明を実施するとともに、津別町が町所有のドローンによる飛行展示を実施した。参加した町民からは、ドローンから伝送される映像を見て「遭難してもすぐ見つけてくれそうだ」と安心する声が聞かれた。
 また、参加した隊員は空き時間を利用して、消防の装備品を実際に装着し、その重さを体験したり、訓練で使用した避難テントや簡易ベッドの設営方法を研修した。
 本訓練を通じて、本部管理中隊は災害時における地域及び他団体との連携を強化し、各機関が所有する器材の能力等の情報共有を行うことができた。
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旭川市総合防災訓練
<2師団>
 第2師団(師団長・井土川一友陸将)は、8月31日に旭川市で開催された「令和6年度旭川市総合防災訓練」に参加した。
 旭川市総合防災訓練は、地域における防災意識の高揚と関係機関との連携強化を目的として毎年実施されており、第2特科連隊(連隊長・井上靖也1陸佐=旭川)のほか、旭川開発建設部、旭川地方気象台、北海道警察、旭川市消防本部等が参加した。
 本訓練において師団は、室内会場での令和6年能登半島地震における災害派遣状況の動画上映や写真の展示、野外における自衛隊車両、救命用ボート等の人命救助に使用する装備品展示実施した。
 また、避難訓練の参加者に、野外炊事車で温めたアルファ化米を試食してもらうなど、訓練を通じて市民と交流を深めて一緒に防災意識を高めることができた。

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