「日米友好」をテーマに
6月7日、東京池袋にある「東京芸術劇場コンサートホール」で陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・志賀亨1陸佐)の「創隊73周年記念・第172回定期演奏会」が行われた。
今回のテーマは「日米友好」で、ゲストバンドとして米国空軍太平洋音楽隊が参加した。演奏会が始まる前に、米国空軍太平洋音楽隊と中音の歌姫鶫真衣3陸曹によるプレコンサートが行われ、「初めからこれって、素晴らしすぎる!」とその時点ですでに会場は盛り上がっていた。
仕切り直して、元日本テレビアナウンサー上重聡氏の司会により国歌「君が代」から始まった。第1章3曲目は、アメリカ民謡の「アメージング・グレイス」。今年の能登地震を想い新たにオリジナル歌詞にして、石川県出身の鶫真衣3陸曹が透き通った声で思いを強く歌い上げた。最後は、難易度の高い管楽器の卓越したテクニックを目の当たりに「華麗なる舞曲」。まさに吹奏楽の限界を感じさせてくれた。演奏後の隊員たちの「やり切った!」という高揚した顔や雰囲気も含めて圧巻だった。
第2章では行進曲「エル・カピタン」を演奏。行進曲を得意とする中音だけに、始まりも終わりもビシッと決めてくれる。最後は、米国空軍太平洋音楽隊とのジャズコラボ。あっという間の20分コラボだった。米国空軍太平洋音楽隊はアメリカ空軍が正規に編成した10個の音楽隊のうちの1隊で、横田基地に所在している。
アンコールは「ハナミズキ」と「オリンピックマーチ」。志賀隊長の人間味溢れる指揮から生まれる心地よい空間に毎回酔いしれる。次回第173回定期演奏会は、令和6年9月14日すみだトリフォニーホール。詳しくは中央音楽隊ホームページにて。 |