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スペーサー
自衛隊ニュース   1069号 (2022年2月15日発行)
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新成人の門出祝う
 「感謝し、挑戦せよ」ーー。陸海空3自衛隊の各基地・駐屯地、部隊は1月、新たに成人となった隊員の激励行事を行った。雪上での10式戦車や雪上車との綱引き、地元特産品のワインのプレゼント、断崖絶壁での決意表明、護衛艦内での洋上昼食会など趣向を凝らして祝うとともに、各部隊等の指揮官はさらなる前進を求めた。

雪上で綱引き
<名寄>
 名寄駐屯地(司令・山崎潤1陸佐)は1月14日、新たに成人を迎えた86名の隊員に対し「令和3年度名寄駐屯地新成人者激励行事」を実施し、新成人者を祝福するとともに、陸上自衛官としての責任感の醸成、社会人としての自覚を促した。
 駐屯地曹友会(会長・池内勝治曹長)が新成人者への激励行事として「雪上3本綱引き」を企画、名寄自衛隊協力会会長(名寄市長・加藤剛士氏)をはじめとする来賓の方々を招致して行われた。
 新成人たちは、降雪による不安定な足場にも関わらず、3本の綱を目掛けて全力で駆け出し、チームワークを発揮しながら互いに力強く綱を引き合った。白熱した決勝戦では、応援者からの歓声と拍手が湧き上がる中、第5組(第3普通科連隊、第2偵察隊、第2後方支援連隊の混成チーム)が最後に残った綱を僅差で引き込み、見事優勝を勝ち取った。
 雪上3本綱引き終了後、駐屯地司令は「名寄駐屯地隊風である明朗溌剌・不撓不屈を胸に刻み、活力のある健全で信頼される駐屯地の一隊員として強い使命感と責任感を持ち、それぞれの部隊で鋭意努力してもらいたい」と激励の言葉を述べ、生き生きとした新成人の表情を確認しつつ、記念品を贈呈した。
 新成人者を代表し新田一馬3陸曹(第4高射特科群)は「私たちが成人という人生の大きな節目を迎えられたのも、両親をはじめ職場の上司や同僚、地域の皆様のおかげです。まだまだ未熟な私たちですが、今まで以上に力強くたくましく生きていくことを誓います」と謝辞を述べ、新成人としての決意を新たにした。
 盛大な祝福を受けた新成人たちは、新たな決意を胸に抱きつつ、光り輝く未来へと歩んでゆく。

26人が抱負
<勝田>
 勝田駐屯地(司令・山崎義浩陸将補)は1月13日、駐屯地成人行事を挙行し、新成人26名の門出を祝福した。
 駐屯地司令は自身が成人した当時を振り返るとともに、「天は自ら助くる者を助く」(自分自身で努力するものには天が助け幸福をもたらす。)という言葉を贈った。また、勝田駐屯地修親会と曹友会から記念品が贈呈された。
 新成人を代表し大平洋太朗士長(施設教導隊第2中隊)は、「一社会人、自衛官としての使命を一層自覚するとともに、お世話になった両親、諸先輩方に感謝します」と挨拶した。
 各隊員は、成人の抱負を力強く発表し、目標とする自衛官になれるよう新たな一歩を踏み出した。

決意新たに
<青野原>
 青野原駐屯地(司令・久守直紀1陸佐)は1月7日、駐屯地成人行事を実施した。
 新成人を迎えた26名の隊員は、駐屯地司令をはじめ、来賓から温かい祝福と激励の言葉を受け、感謝の気持ちと、社会人として、自衛官としての自覚を認識し、新成人としての決意を新たにした。
 代表で誓いの言葉を述べた第302高射直接支援中隊の中西貴久3陸曹は、「何事にも積極的に挑戦し、誠実さを忘れず、新成人としての自覚と自衛官としての誇りを胸に日々精進します」と、感謝の気持ちとともに決意を述べた。
 新型コロナ禍の影響で、規模を縮小しての実施となったが、式は粛々と執り行われた。

北千歳は50人
<北千歳>
 北千歳駐屯地(司令・牧野雄三陸将補)は1月17日、「令和3年度北千歳駐屯地成人行事」を挙行した。
 新型コロナウイルス感染症の拡大防止処置を実施し、山口幸太郎千歳市長・駐屯地各部隊長が見守る中、晴れの舞台に臨んだ。
 司令より「感謝の気持ちをもつこと」「誇りをもつこと」「努力すること」の三つの言葉を贈られると、新成人たちは普段より一層緊張したまなざしで気持ちを新たにした。
 新成人50名を代表して第102弾薬大隊の山田哲士3陸曹は、「今日まで私たちを大事に育て上げてくれた両親や家族、日々私たちの成長のために愛情あふれるご指導をいただいております部隊の方々に心より感謝申し上げます。立派な自衛官・社会人となり国民の負託に応えていきたい」と力強く決意した。

特産ワイン贈る
<岩見沢>
 岩見沢駐屯地(司令・荒関大輔1陸佐)は1月11日、晴れて今年新成人となる隊員の門出を祝い成人行事を実施した。
 18名(男性15名・女性3名)が新成人となり、このうち当日は8名が参加。駐屯地隊員が見守る中、成人者としての自覚と責任を胸に一人ずつ決意を表明、駐屯地隊員から温かい拍手を受けた。成人者には記念品として、岩見沢市の特産品のワインが司令から一人一人に手渡された。
 新成人の佐久間大夢士長(本管中)は、「行事を実施していただいたことで、第12施設群、岩見沢駐屯地の一員として、また、社会人として頑張っていこうと決意を新たにしました」。須藤千晴士長(400中)は、「行事を実施していただき感謝しております。自分たちが成人したという意識が高まりました。今後社会人としての常識を学んでいき、活躍できるよう努力します」と語った。
 各新成人は自らの使命を自覚し、信頼される地域社会の一員たるよう精進することを誓った。

雪上車に挑む
<倶知安>
 倶知安駐屯地(司令・齋藤誠2陸佐)は1月14日、駐屯地成人行事を実施し、新たに大人の仲間入りをした新成人の門出を祝った。
 来賓に倶知安自衛隊協力会会長の文字一志町長、各協力団体の会長の出席を得て駐屯地全隊員が見守る中、新成人12名を祝福した。
 齋藤司令は式辞で「両親に対する感謝と、人生には成功や失敗はつきものだが挑戦する気持ちを大切にしてほしい」と激励した。
 式典終了後、屋外に移動し、雪上車と新成人による綱引きが実施された。新成人だけでは雪上車はびくともせず、先輩隊員の加勢で雪上車を引くことができると、会場は大いに盛り上がった。

断崖で誓い
<善通寺>
 善通寺駐屯地(司令・下本昭司1陸佐)は1月12日、香川県善通寺市吉原町の我拝師山(標高481メートル)で、新たに成人となった隊員を祝う「駐屯地成人行事」を行った。隊員たちは、山頂近くの弘法大師空海とゆかりのある捨身ヶ嶽(しゃしんがだけ)の断崖絶壁で一人ずつ決意表明し、大人としての自覚を新たにした。
 同駐屯地で30年以上前から続く恒例行事。捨身ヶ嶽は幼少の空海が多くの人を救おうと身を投げ釈迦如来と天女に助けられたと伝えられる場所で、隊員に空海のような強い意志を持って新成人としての決意を示してもらおうと毎年実施している。
 同山での機動訓練も兼ねて実施。今年は隊員68人(男性57人、女性11人)が参加し、午前7時ごろに駐屯地を出発、2時間ほどで捨身ヶ嶽に到着した。
 冷たい風が吹き付ける中、順番に断崖絶壁に立ち、眼下に広がる景色を望みながら「日本一の隊員になる」「大人としての自覚をもって行動する」などと力強い誓いを述べていた。
 第15即応機動連隊・白瀧有亜士長(20)は「今年の目標は体力をつけること。決意表明したことで、頑張ろうと改めて思った」と話した。

座禅体験も
<弘前>

 弘前駐屯地(司令・天内明弘1陸佐)は1月7日、令和4年弘前駐屯地成人式を実施した=写真。今年は駐屯地所在部隊の隊員92人が成人を迎え、当日は訓練のため参加できない隊員を除く85人が出席した。
 式は、櫻田宏弘前市長、各協力団体の会長等多数のご来賓のご臨席と駐屯地各部隊長等の立席のもと実施された。また、新型コロナウイルス感染拡大防止により声を出しての国歌斉唱を中止するなどの対策が講じられた。
 天内司令は「成人おめでとう。『社会人・自衛官として成人の意義を自覚せよ』、『自らの行動をもって感謝の気持ちを具現せよ』、『挑戦せよ』の3点を要望し、諸官の限りない可能性と今後大いなる活躍を期待する」と式辞。
 また、新成人を代表して第3普通科直接支援中隊の佐香晃己3陸曹が決意表明し、「目標を見失わず若者らしく一日一日を大切にし、弘前市民の一人として社会に、そして自衛官として組織にこれまで以上に貢献できるよう精進して参ります」と力強く述べた。
 午後、新成人者は弘前市内の寺院(盛雲院)に移動し、座禅を体験。20歳という人生の節目を迎え、自身の責任と義務を醸成する記念すべき日となった。


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