日本時間1月15日13時10分頃、日本から約8000キロの南太平洋ポリネシアに属するトンガで海底火山の大規模な噴火が起きた。噴火が起きたのは首都ヌクアロファの北約65キロに位置する海底火山フンガトンガ・フンガハアパイ。トンガ政府によると21日時点で、噴火による降灰と津波により、国民の約84%に被害が及んでいるという。日本にも高さ最大約1・2メートルの津波が到達、16日未明に「津波警報」「津波注意報」が発表された。
1月20日、外務大臣との協議を受けて岸信夫防衛大臣は、トンガにおける国際緊急援助活動について以下のとおり命令を発出。
「現地における情報収集・連絡調整のため、オーストラリアにおいて現地調整所を設置」、「トンガ王国国際緊急援助空輸隊等を編成し、航空自衛隊C-130H輸送機2機による輸送活動を実施」、「トンガ王国国際緊急援助活動統合任務部隊を編成し、海上自衛隊輸送艦『おおすみ』1隻(陸上自衛隊CH-47ヘリコプター2機を搭載)による輸送活動を実施」。
命令が発出された20日の夜、飲料水約3トンを載せたC-130Hが2機、相次いで航空自衛隊小牧基地を離陸。
21日に活動拠点となるオーストラリア東部のアンブリー空軍基地を経由し、翌22日に1機がトンガのファアモツ国際空港に着陸し飲料水を届けた。
また22日には、緊急援助物資を可能な限り迅速に現地に供与するため、新たにC-2輸送機2機の派遣を決定した。
24日は、飲料水や火山灰除去のための用具等支援物資を積み込んだ輸送艦「おおすみ」が海上自衛隊呉基地を出港。「おおすみ」には陸上自衛隊第1ヘリコプター団(木更津)のCH-472機と、海上自衛隊エアクッション揚陸艇(LCAC)2艇を搭載。現地での緊急支援物資の輸送等に使用される。 |