4月4、5の両日、福岡国際センターで開催された平成21年全日本選抜柔道体重別選手権大会に自衛隊体育学校から5人の選手が出場した。 女子70kg級、國原頼子2曹は一回戦を勝ち抜き準決勝でドイツ国際大会優勝の渡邉美奈選手と対決。有効2本を小内刈りと背負い投げを仕掛けて奪うなど有利に進めていながら試合終了間際、最後まで一本を狙う國原は接近戦で投げを狙ったところ場内外境界へもつれ込み、逆に背負いを受け一本負けを喫し、結果的に3位に甘んじた。 また、78kg級、池田ひとみ2曹も一回戦は昨年の講道館杯で苦杯を舐めた緒方亜香里選手に大内刈りで技ありを奪い勝ち上がり、準決勝で池田にとって先輩であり一番の親友である北京五輪代表の中澤さえ選手と激突、両者攻めきらないまま迎えた終盤、崩れた体勢から四方固めを受け一本負けを喫し昨年と同様3位に終わる。 新人の平井希は、一回戦、谷本歩実選手の妹育美選手を有効一本の優勢勝ちを収め、準決勝では、昨年の講道館杯決勝、2月のフランス国際決勝と同じ上野順恵選手と激突、両者攻めきれないまま、これまでの決勝と同様、指導2本を受け判定負けに終わった。この63kg級は昨年同様上野順恵選手が優勝し、平井選手の課題は上野順恵の壁をどうやって崩していくかであり、中学生時代から全国に名を馳せた天才が体育学校に入ったことでどう変わるか見守っていきたい。 今回の選抜選手権では体育学校にとって厳しい結果になった。しかし、柔道は年間に重要な大会が多く、選手たちは休む間もなく連戦を重ねていく。選抜に参加した各選手の差は紙一重にあり、ロンドン選考の対象となる2011年度へどうやってピークを持って行くか、それができた選手だけがロンドンへ行ける。現在体育学校の選手の階級は国内では抜きでた選手がいない状況であり、これからが問われていく。 (以上、体校広報)