下関基地隊(司令・原田哲郎1海佐)では4月10日から13日までの3日間にわたって、第4護衛隊群(司令・徳丸伸一海将補)が率いる第8護衛隊所属の護衛艦「きりしま」(艦長・池田秀人1海佐)の下関寄港を支援した。 これは、海上自衛隊の艦艇について関心を高めてもらい、海上防衛基盤の育成を図ることを目的として寄港したもので、「きりしま」は10日午後1時、関門橋の下を通ってひときわ大きな姿を現し、あるかぽーと岸壁に入港した。 下関二十一世紀協会(岡田健理事長)による入港歓迎の煙火打ち上げを合図に、午後3時30分から同岸壁で入港歓迎行事が行われ、下関市役所の吹奏楽団による歓迎演奏の中、第4護衛隊群司令及び「きりしま」艦長以下、乗組員が整列、中尾友昭・下関市市長、門出眞治・下関市議会副議長、山本徹・下関基地隊協力会会長、村中栄一・下関市自衛隊父兄会会長、下関基地隊司令、基地隊隊員等が参列した。 下関市長が「昼夜を分かたぬ任務遂行に対し感謝します。三方に開かれた海を有する下関市の自衛隊に対する期待は大きく、他の自治体に先がけて平成19年1月に下関市国民保護計画を制定しました」「下関には多くの名所・旧跡があり『ふく』をはじめ海の幸もたくさんありますので楽しんでください」など心を込めた歓迎の挨拶をした。その後、第4護衛隊群司令、「きりしま」艦長、第4護衛隊群先任伍長、「きりしま」先任伍長へ歓迎の花束が贈呈された。最後に、第4護衛隊群司令が「前回、下関にイージス艦(こんごう)が入港して以来、10年ぶりの入港になります。我々海上自衛隊は、任務がありますと洋上に進出して国民の皆様の目に触れる機会が非常に少ないのが現状です。今回のように条件の良い所に入港させて頂きますと、多くの方々に見ていただけますので、しっかりイージス艦をご理解してもらえればと思います」と謝辞を述べた。 一般公開は、11日及び12日午前、午後に実施された。両日とも好天に恵まれ初日4038名、翌日5004名、合計9042名の市民が見学に訪れた。なお、12日には、元内閣総理大臣・安倍晋三衆議院議員が隊員の激励などのため1時間にわたり来艦した。 各見学コースでは、54口径127ミリ速射砲、ミサイル発射装置(VLS)、多機能レーダ(SPY―1D)、艦橋、短魚雷発射管等が公開され見学者はそれぞれのコーナーで隊員から説明を受け理解を深めた。
板妻駐屯地(司令・瀬戸山昭臣1陸佐)は4月19日、爽やかな青空のもと、駐屯地創立47周年記念行事を挙行し、招待者・市民ら約3700人が来訪した。 式典に先立ち、駐屯地の発展等に尽力した協力者に対する駐屯地司令からの感謝状贈呈式が行われた。 午前10時、打ち上げ花火の合図で式典が開始された。 執行者の瀬戸山司令は観閲部隊を巡閲したのち「日本を取り巻く安全保障環境は『いつ』『何が』起こっても不思議ではない情勢にあります。国土防衛という主任務に加え、自衛隊の役割も多様化し、我々(自衛隊)に対する期待も益々高まっています。板妻駐屯地隊員一同、創立47周年という記念すべき日にあたり、これらの期待と信頼に応えるべく自衛隊の任務、即ち『我が国の平和と独立を守り、国の安全を保持する』こと、『ことに臨んでは危険を顧みず身をもって責務の完遂に努める』という献身的精神を堅持して、何時いかなる場所においても、国民の期待、とりわけ静岡県民380万人の期待と信頼に応えるべく、旺盛な士気と厳正な規律、そして強固な団結のもとに日々鍛錬を重ねて『地域とともに歩む、逞しくそして優しい板妻駐屯部隊』を目指して一層の精進に励む所存であります(要旨)」と式辞を述べた。 続いて来賓を代表して、元防衛庁長官の斉藤斗志二衆議院議員をはじめとする地元選出の国会議員、静岡県知事代理(静岡県危機管理局局長)、若林御殿場市長が祝辞を述べたのち、感謝状受賞者の紹介及び祝電披露が行われた。 引き続き、観閲部隊は34普連副連隊長(佐野2佐)を先頭に威風堂々とした徒歩及び車両行進を観衆に披露した。 アトラクションとして第1音楽隊の演奏、第3陸曹教育隊学生の銃剣格闘と筋肉トレーニング運動展示、少年工科学校生徒のドリル演技、スピード感に溢れた普通科隊員の模擬戦闘訓練展示などが披露され、観衆から大きな歓声と拍手が沸き上がった。 祝賀会は富士山を仰ぎ見る隊員食堂で行われ、主催者を代表して渡邉一雄板妻自衛隊協力会長が挨拶し、川端元之静岡県自衛隊協力会東部連合会長による乾杯の音頭ののち、来賓らが相互に親睦を深めた。最後に石井功板妻駐屯地OB会長が万歳三唱を行い会食を閉会した。 また、資料館をはじめ、ちびっ子広場、模擬売店、戦闘服試着コーナー、装備品展示、装甲車等の体験試乗などが子供らの人気を集め、大盛況だった。