防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2009年6月1日号
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第55期生徒228名が入校
少年自衛官として最後飾る
《少工校》
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 少年工科学校(学校長・山形克己陸将補)は4月12日、第55期生徒(228名)の入校式を実施した。来年度から「学生化」が予定されているため、自衛官(3等陸士)としては最後となる。
 新入生は4月1日、競争率約15倍の難関を突破し、期待と不安の入り混じる中、全国各地から武山の地に集い、職員及び上級生の親身溢れる指導のもと約10日間にわたる準備を経て、式に臨んだ。
 式は、蒲谷亮一横須賀市長、吉田英男三浦市長、陸上幕僚監部教育訓練部長・田中敏明陸将補をはじめ、部内外からの来賓約100名と新入生家族約600名の列席のもと、同校吹奏楽部の演奏による国歌斉唱から開始され、任命・申告・宣誓へと進められた。宣誓では、入校生代表の伊藤勝拓生徒(秋田県出身)に続き新入生全員が声高らかに宣誓文を読み上げた後、一人一人が自分の名前を発声し、決意の声が会場いっぱいに響き渡った。
 山形学校長は式辞で『生徒としての自信と誇りを持て』(臙脂色のネクタイを着用できるのは生徒だけであり、技術分野におけるスペシャリストとなることを期待された特別な存在であることの証である)、『主体的に自ら掴みとれ』(自ら思い描いた目標や夢に向かって主体的に前進してもらいたい)、『同期の絆を育め』(学校生活を通じ、互いに悩みを打ち明けたり、苦楽を分かち合っていけるような、真の友情・同期の絆を育んでもらいたい)と要望し、新入生の心に深く刻み込まれた様子だった。
 また、田中陸幕教訓部長からは『初心を忘れず、その志を貫いてもらいたい』(進路に対する悩みや迷いが生じたり、挫折感に襲われた時は、今皆さんが抱いている情熱と感動を思い出し、隣に座っている同期生達と励まし合い、入校を決意した志を貫いてほしい)、『将来のために、しっかりと勉学に励むとともに、心と体を鍛えてもらいたい』(3年間にわたる就学間、自ら求めて勉学に励むとともに、クラブ活動や訓練に大いに汗を流し、「知・徳・体」を鍛え、卒業後、自信を持って仕事ができる、基礎をしっかり築いてもらいたい)と心温まる激励の言葉が送られた。式の最後には、覚えたばかりの少年工科学校校歌を新入生全員が声高らかに斉唱し、式は滞りなく終了した。
 引き続きグラウンドでは、生徒会を中心とした2・3年生による歓迎パレード、そして部内外行事で活躍する本校ドリル部によるドリル演技が披露され、統制されたパレードと一糸乱れぬドリル演技は、新入生や家族に感動を与えた。更に、航空学校霞ヶ浦分校の少年工科学校出身パイロットによる祝賀飛行が実施され、新入生の入校式に花を添えた。
 その後、食堂で和やかな雰囲気で午餐会が催され、古谷圭子(古谷太陽生徒の母、神奈川県在住)新入生家族代表が合格発表から着校までの間の、母親としての動揺・寂しさや不安と期待について述べ、周囲の保護者等の共感を誘い、最後に米正七第9代学校長の音頭による万歳三唱が行われ全ての行事を終了した。
 なお、今回入校した「前田隆晃」生徒(北海道出身)は、祖父・父ともに同校出身(4期・31期)であり、初の3代目生徒として話題を呼んでいる。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
札幌商工会議所付属専門学校 稲邊憲次
稲邊氏(同氏は平成12年10月、第11師団司令部広報室=真駒内=を2陸尉で定年退職。62歳
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 平成12年、36間勤務した真駒内駐屯地を後にして8年少々が過ぎました。
 私の自衛隊生活は、野外・戦技訓練が10年間、後方業務が10年間、後半は、師団広報で協力団体の事務局を担当致しました。この団体は、「第十一師団友の会」(現第十一旅団友の会)といい、昭和42年に発足した全国で唯一の珍しい会です。この事務局を担当したご縁で、定年後の就職については、札幌商工会議所付属専門学校の募集担当として勤務を致しました。この専門学校はビジネス系であり、企業で即戦力として活躍ができる人材を養成するところです。
 私は、札幌市内及び近郊の高校訪問と、高校生及び保護者に対しての相談会を主に担当しております。高校生と保護者の両方が対象になりますので、それぞれに好感をもたれるような対応が要求されます。また、高等学校の要請により、学生を対象に進路指導説明会も行います。パンフレットの説明後、私が、今までの自衛隊生活で得た体験談も貴重な資料源であります。
 また、この他に平成8年には札幌市倫理法人会との出逢いがあり、毎週勉強会に参加しています。この会は、企業のトップの方々の集まりであり、講師は全国で活躍している各界の方々であり、実践体験をはじめ、これからの日本・世界の発展にどの様に貢献するかというお話しを聞くことができます。
 その会員の実践体験の中に、「人生でもっとも大切な事は、全ての物事に対して感謝の気持ちを持つことであります。また社会生活は、明朗(ほがらか)、愛和(なかよく)、喜働(よろこんではたらく)という人生の基本的な心がけで送ることにより、人間関係や仕事がうまくいきます」というものがありました。
 企業経営者は、家庭にあっても、朝起きた時、妻や子供と爽やかな挨拶をすべきであり、それができないようでは、社員の前で立派な事を言っても部下から信頼を得ることは不可能である、という最も基本的な教えだと思います。
 私も、自衛隊生活で培ってきた明るさ、爽やかさ、粘り強さを基本に、明日の日本を担う若者に少しでも手本となれるよう日々努力精進しているところです。

2年ぶりの野外コンサート
《施設学校音楽隊》
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 勝田駐屯地は、自主的広報活動として5月13日、ひたちなか市役所で施設学校音楽隊(駐屯地音楽クラブ)による野外コンサートを実施した(写真)。
 このコンサートは、日頃の練習成果を積極的に披露できる場を模索していた音楽隊が、地元ひたちなか市のひたちなか音楽のまちづくり実行委員会とタイアップし、同委員会が市役所本庁舎中庭で行っている「市民ふれあいコンサート」に参加する形で実現したもの。
 この日、心配された雨雲も演奏が始まる頃にはすっかり晴れ、絶好のコンサート日和の中、訪れた市民や昼休みの市役所職員など約 100人が昼のひとときを生演奏で楽しんだ。演奏曲は、「アメリカ野砲隊」「カーペンターズ・メドレー」「栄光の旗の下に」など6曲を演奏し、1曲ごとに盛大な拍手が送られた。中でも、スティービーワンダーの「愛するデューク」が流れると、演奏に合わせ周囲から自然に手拍子が沸き起こり、市民と一体となった「ふれあいコンサート」になり、会場は大いに盛り上がった。
 なお、コンサートには、駐屯地司令のほか施設学校音楽隊後援会長の本間源基ひたちなか市長も駆けつけ音楽隊員を激励した。
 音楽隊は、今後(7月以降)も同コンサートを市内の公園で開催を予定している。

救急法検定を受験
《国分駐屯地》
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 第12期普通科連隊(連隊長・前田忠男1陸佐)第4中隊(中隊長・前田貴大3陸佐)は4月16日、国分駐屯地で救急法検定を受検した。
 検定項目は、学科と術科の野外衛生(止血法)と心肺蘇生法。野外衛生は、隊員自らまたは相互に行うものであり、特に前線で行動するには重要である。また、心肺蘇生法は一般生活の中でも重要で、どちらも患者を発見したならば速やかに救助するためのものであり、今回初めて受験するという若年隊員を含む66名の受検者は、真剣な眼差しで受験した。そのほか、自衛隊特有である神経剤用の注射の使用法や、一般社会でも普及されているAEDの教育もあり、みんな興味を持って真剣に教育を受講した。
 検定は全員合格であり、救急法の技術を真摯に養った。

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