陸自冬季戦技教育隊の「冬季遊撃集合教育」が1月10日から2月20日までの間、ニセコ地区、真駒内・北海道大演習場で実施された。これは、各部隊の有技者(レンジャー修了者、スキー検定1級以上)に対し、積雪地での遊撃行動基幹隊員としての必要な知識、技能を修得させるもので、防衛記者一行も2月11日、その訓練の一部を同行取材した。また、翌12日、荒川龍一郎7師団長を表敬した。 防衛記者一行は、陸幕広報室(室長・岸川公彦1佐)の柿野正和1佐と浅田健2佐の案内で新千歳空港を経て島松駐屯地に到着、すぐさま、冬季迷彩服に着替えた。北方総監部広報室(室長・日隈秀光1佐)の幹部の指導のもと、グランドでスキー訓練を受けたあと、記者一行は、学生が冬季遊撃集合教育中の現場へと向かった。 記者一行が、スキーを装着しながら、やっと辿り着いた現場では、白い防寒服を身に付けた約30名の学生が、教官から厳しい指導を受けながら伏撃基礎の課目を演練していた。学生はこれまでに、横穴の構築、患者搬送、氷雪の登はん技術、雪中露営、ヘリボン訓練などの課目を酷寒の雪深い環境の中で見事に克服してきたせいか、顔が雪焼けでその“勲章"のようにキラキラと輝いていた。しかし、ここまではまだ序の口の方で、これからは最難関の、集合教育の集大成とも言うべき4夜5日の総合訓練が待っているという。酷寒の厳しい状況下で、無事に集合教育が修了することを願わずにいられなかった。また、この日、森山尚直北方副長が現場を視察、直接学生に声をかけて激励した。 日が陰り、暗くなった現場を再びスキーを装着して、記者一行はマイクロバスへと引き返し、次いで、微光暗視装置を使って夜間訓練の一部を垣間見たりもした。 なお、今回の記者研修は広報室関係者の温かいご配慮もあり、また、天候も良好で本当に恵まれた取材となりました。改めて感謝申し上げます。(金澤修治)