防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2009年3月1日号
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日米共同で実動演習
《8師団》
両国の相互運用性向上図る
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 第8師団(師団長・木崎俊造陸将)は1月26日から2月3日までの間、大矢野原演習場で日米共同実動演習(20FTX)を実施した。
 20FTXは陸上自衛隊及び米軍の部隊が、それぞれの指揮系統に従い協同して作戦を実施する場合における連携要領を実行動により訓練し、相互運用性の向上を図ることを目的として行われた。第8師団では、今回が4回目、日本側訓練部隊の第42普通科連隊(連隊長・櫻田博美1佐)約700名、米側訓練部隊の第2―108騎兵大隊(米ルイジアナ州所在、大隊長・ウィリアム・ラッシャル中佐)約300名にとってはそれぞれ初めての共同訓練参加だった。
 1月26日、北熊本駐屯地において第8師団司令部幕僚長並びに在日米陸軍副司令官の立会のもと行われた訓練開始式で、日米両指揮官が固い握手を交わし、翌27日から訓練が開始された。
 訓練は前段・後段の2部構成で行われ、前段では陸自担当の「陣地等の紹介」「陸自装備品実習」「超越交代訓練」、米軍担当の「第一線救護」「偵察訓練」「近接戦闘訓練」により、日米相互にノウハウを授受して技量の向上を図るとともに、相互に調整しつつ計画を作成する指揮・幕僚活動を実施した。後段の総合訓練ではそれらを総合し、訓練担任官である第8師団長と在日米陸軍司令官の他、西部方面総監、空自西空司令官等が視察する中、一連の状況で陸自部隊の支援のもと日米共同の攻撃を行い、綿密な調整に基づく情報と火力・機動の連携の成果を発揮して敵部隊を撃破し、訓練を終了した。
 2月3日、北熊本駐屯地において日米担任官(第8師団長並びに在日米陸軍司令官)の立会で行われた訓練終了式における両指揮官の握手は、訓練開始式より一層固い信頼に結ばれたものであった。
 この間、部内外の研修者を受け入れ、また、報道機関への訓練公開を行い、広報したほか、文化事業として、防衛協力諸団体の協力を得てホームビジットや史跡研修(熊本城・水前寺公園)を実施した。昨年、米国を襲ったハリケーン・グスタフによる甚大な被害に対し災害出動を行ったルイジアナ州兵は、梅のほころぶ熊本を散策、熊本県民の人情と日本文化に触れて帰国の途についた。

衛生隊の訓練検閲
《4後支》
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 第4後方支援連隊(連隊長・石崎敦士1陸佐)は1月13日から16日の間、福岡駐屯地訓練場、飯塚駐屯地訓練場及び小郡駐屯地訓練場において衛生隊に対する訓練検閲を実施した。
 今回の課目は、「師団の攻撃における衛生隊としての行動」で各訓練場において傷病者の迅速・的確なトリアージ(多数の患者を重傷度と緊急性によって分別する)や患者後送等を実施した。
 この際、初の試みとして第1線で負傷した情報小隊員を後送するため、AH―1Sでの地上制圧下(写真)、UH―1による衛生隊員のホイストによる降下及び万能担架による負傷者の吊り上げを実施した衛生隊員らは、「とうとう我々もフライング、メディックになった」と誇らしく語っていた。
 最低気温が氷点下まで下がる厳しい寒さの中、衛生隊は隊長を核心として全隊員が一致団結、平素の訓練の成果を存分に発揮して与えられた任務を完遂した。

雪月花
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 本紙前号で紹介した「戦場から女優へ」(文芸春秋刊)の著者サヘル・ローズさんに話を聞く機会があった。1985年イランのクルデスタン地方、イラクとの国境近くで生まれた。4歳の時、イラン・イラク戦争の空爆で村が全滅する中で一人だけが生き残った。11人の兄弟も両親も同時に失った。瓦礫の中からボランティアの女学生に救出される。その女学生が養母となり8才の時日本に来た。公園でのホームレス生活などを経験しながらも今はテレビやラジオ、舞台などで活躍しているから見たことがある人も多いと思う。―小さいときの友だちはお医者になりたいと言っていたが地雷で足を失った。たまにイランに帰るが地雷や自爆テロの心配が付きまとう。日本の平和が別の世界であることをつくづく感じる。若い人たちは「今」に感謝してこの平和な日本をもっと好きにならなければいけない。いつまでも平和がつづくことを保証はできないのだからまかせっぱなしではなく自分が動かなければいけない。国があっての自分ではないか、母国を離れて強烈に思う―23歳の女性の言葉である。生きたくても生きられなかった人の多い中で自分は周囲のお陰で生きている、恩返しの気持ちから早く資金をつくりイランで孤児院を作らなければと目標をかかげている。5月からのNHK土曜ドラマ「風に舞いあがるビニールシート」で難民出身のピアニスト役で出演する。女優としてのサヘルさんを力いっぱい応援したくなる、自衛隊は本当に心強くていつも感謝していると言われるとなおさら。(所谷)=講演も受けつけています

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