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自衛隊ニュース   1088号 (2022年12月1日発行)
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地域との絆強固に 周年行事盛大に

弘前駐屯地
 弘前駐屯地(司令・天内明弘1陸佐)は10月23日、令和4年度自衛隊創立記念行事として弘前市の中心街でパレードを行うとともに、弘前市民中央広場で記念式典を行った。
 今年の市中パレードは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、3年ぶりの開催となり、各隊員は感染対策を万全にし、記念行事に望んだ。
 市中パレードは昭和43年に弘前駐屯地の開設を祝い、市中行進を行ったのをきっかけに始まり、毎年多くの市民が楽しみにしている秋の恒例行事となっており、今年で44回目となる。
 当日は、弘前市中心街の土手町蓬莱橋から観閲台の置かれている桜大通りまでの600mを、第9音楽隊を先頭に、隊友会、第39普通科連隊が堂々たる行進を披露した。引き続き、第39普通科連隊、第3普通科直接支援中隊、偵察直接支援小隊、航空自衛隊第21高射隊(車力分屯基地)、第9偵察隊の車両60両及び第9飛行隊(八戸駐屯地)の航空機1機が次々と行進を行い、雨天にもかかわらず沿道に詰め掛けた多くの市民から大きな拍手が鳴り響いた。
 じ後、弘前市民中央広場に場所を移し記念式典が行われ、天内司令は「弘前駐屯地はこれからも郷土に思いを馳せ、『国防の基本は郷土を守ること』との認識のもと、『健全で精強な郷土愛溢れる駐屯地』として日々精進していくことを改めて駐屯地全隊員と共に誓う」と式辞を述べた。
 弘前駐屯地は、これからも郷土と共にある駐屯地として地域住民の方々とのより一層の理解と信頼関係の強化を図っていく。

松本駐屯地
 松本駐屯地(司令・鏡森直樹1佐)は10月29日、駐屯地を3年ぶりに一般開放し、駐屯地創設72周年記念行事を挙行した。
 式典には長野県副知事の関昇一郎氏、松本市長の臥雲義尚氏、経済再生担当大臣の他、多数の来賓を迎え盛大に開催され、秋晴れの下、駐屯地には朝早くから県内外より約1万8000人が来場した。
 駐屯地司令は式辞においてあらためて72年間にわたる地元の駐屯地に対する様々な支援及び協力と、歴代司令・諸先輩への感謝を述べるとともに、国民の生命や安全を守る自衛隊への期待に応えられるよう、強靭な部隊を目指していくと締めくくった。
 記念行事は観閲行進、第12音楽隊による音楽演奏、滝ヶ原雲海太鼓との合同による太鼓演奏、松本蟻ヶ崎・塩尻志学館高校による書道パフォーマンス、松本鉄砲隊による演武、そして模擬戦闘訓練展示等が実施された他、駐屯地全域で準備された各種イベントはどれも大盛況であり、来場者数も過去最高となった。
 松本駐屯地は来場された全ての人に感謝しつつ、更に地域に愛され信頼される駐屯地を目指していく。

玖珠駐屯地
 玖珠駐屯地(司令・服部樹彦1陸佐)は、11月6日に「玖珠駐屯地開設65周年記念行事」を実施した。
 今年の記念行事は、近年新型コロナウイルスの影響により中止が続いたこともあり、じつに3年ぶりの開催となった。
 当日は天候にも恵まれ、3年ぶりの記念行事開催を祝福するかのようであった。
 はじめに感謝状贈呈式を執り行い、平素から自衛隊及び玖珠駐屯地へのご理解、ご支援、ご協力を頂いた個人・団体等含む12名の方々に対して深甚なる感謝の意を表した。
 その後、記念式典が実施され駐屯地司令の式辞ならびに多くの祝辞・祝電が披露された。
 記念式典後には第4音楽隊の演奏に合わせて駐屯地各部隊が保有する装備車両による観閲行進が実施され、その勇ましく猛々しい姿は多くの来場者の胸を熱くした。
 観閲行進後の訓練展示では島嶼防衛における一連の戦闘行動が実施された。10式戦車、水陸両用車および火砲が多数の空砲を使用することで、観閲行進とは異なる張りつめた空気の中実施された訓練展示に、来場者は圧倒されるものがあった。
 訓練展示終了後、駐屯地内において各部隊が保有する装備車両の展示、委託売店による食事および自衛隊関連商品の販売、クイズラリー、体験コーナー、そして戦車試乗などを実施した。
 戦車試乗では、多数の試乗希望者が整理券配布時刻前から待ちきれない様子であった。実際に試乗した後は、試乗前の緊張や期待にあふれた表情からうって変わって興奮冷めやまぬ様子で会場を後にした。また、普段見る機会の少ないその他の装備車両についても親近感を感じてもらえる機会となり、訪れた来場者の驚きと笑顔が特に印象的であった。
 3年ぶりの開催となった記念行事はコロナ禍前を超える約2500人の来場者を得て大盛況のうちに、一件の事故もなく無事に幕を閉じることができた。
 今回の記念行事を通じて、より一層地域の方々と交流を深めるとともに日頃からの温かいお言葉やご理解、支援に対し感謝を忘れず、これからも多くの方々へ様々な広報活動を実施して、自衛隊ならびに玖珠駐屯地に対する信頼を深めていく所存である。

倶知安駐屯地
 倶知安駐屯地(司令・齋藤誠2陸佐)は、9月25日、駐屯地及び倶知安町ホテルにおいて、駐屯地創立67周年記念行事を行った。
 当日は、羊蹄山が映える澄み切った秋晴れの中、倶知安町長の文字一志氏、衆議院議員の中村裕之氏、参議院議員の鈴木宗男氏をはじめ多数のご来賓の出席のもと3年ぶりに盛大に挙行した。
 式典に先駆け、永年にわたり防衛基盤の育成及び隊務協力等の功績のあった関係諸団体の5名の方に駐屯地司令から感謝状が贈られた。
 記念式典の式辞において齋藤司令は、「国民、地域の皆様の負託に応え、頼もしい部隊及び信頼される駐屯地を目指すとともに、その使命を果たす所存であります」と力強く述べた。
 観閲行進では、第11音楽隊(隊長・持丸周子1尉以下40名)の勇壮な演奏で人員約120名、車両35両が威風堂々の行進を披露し、来賓や観衆から盛んな拍手が送られた。
 その他のイベントは、模擬戦闘訓練、戦車等試乗、装備品展示、子供広場、ロープ訓練体験、また、音楽・太鼓演奏として第11音楽隊、倶知安高校吹奏楽局、倶知安太鼓保存会「鼓流」、北陽小学校太鼓少年団が華やかな演奏を繰り広げ多くの観衆を魅了した。
 記念式典に引き続き記念会食を倶知安町自衛隊協力会、隊友会、家族会との共催で行い、来場されたご来賓の方に対し感謝の意を伝えるとともに、駐屯地に対する変わらぬご支援ご協力をお願いし盛会に終了した。

第15旅団・那覇駐屯地50周年
大迫力の観閲行進 空自や米軍も参加
 第15旅団(旅団長・井戸川一友陸将補)創隊12周年・那覇駐屯地(司令・杉村繁実1陸佐)創立50周年記念行事が汗ばむ陽気の11月6日、国会議員5名、県知事代理、市長4名、歴代団長・旅団長3名、防衛省・海自・空自関係7名、国家機関2名、米軍3名、協力団体4名という多数の来賓を招いて3年ぶりに那覇駐屯地で盛大に開催した。
 参加部隊は、第15音楽隊、第51普通科連隊、宮古警備隊、第15高射特科連隊、第15ヘリコプター隊、第15後方支援隊、第15偵察隊、第15情報隊、第15施設隊、第15通信隊、第15特殊武器防護隊、第15旅団司令部付隊、第101不発弾処理隊、予備自衛官の他、来年3月に開設予定の八重山準備隊も参加した。観閲行進にはこの他、駐屯地業務隊衛生科の救急車や陸上航空からCH47JA(チヌーク)、UH60JA(ブラックホーク)、LR2(連絡偵察機)、航空自衛隊からはペトリオットPAC3、米海兵師団からHIMARSなど約1500名、車両200両が参加という迫力だった。
 その後第15音楽隊と第3海兵遠征軍音楽隊がコラボした音楽演奏にエイサー隊による演舞が披露され、会場内が一気に華やいだ。そして、武装勢力が離島を占拠したという想定で始まった訓練展示に息をのんだ。偵察部隊が敵情を確認し、電子戦部隊が通信を妨害、初登場の米軍高機動ロケット砲システムハイマースも出動し日米の連携も披露された。
 会場内では、音楽隊演奏や体験搭乗が行われ、澄んだ美しい青空の下で手入れの行き届いた沖縄らしい建物や草花が輝いていた。ゆったりと座っておしゃべりをしている家族たち、子供を抱っこしながら歩く若い制服を着た隊員。地域に溶け込んでいるなと思わせるのは、創隊以来50年、24時間365日実施している1万件を超える離島からの緊急患者空輸、3万9000件を超える不発弾処理など。それが沖縄県民の方との信頼関係と絆が強固になっているからだと思う。
 井戸川旅団長は「沖縄県民の皆様の負託に応えるという我々にしかできない使命を果たすため、精強化を追求し海空自衛隊・米軍・県・関係機関との連携を密にし何よりも沖縄県民の皆様との信頼関係と絆をより強固にするため努力を重ね、沖縄・南西地域における抑止力の要としてに役割を果たし続ける」としている。

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