世界柔道選手権(10月、ウズベキスタン)の最終選考会を兼ねた「全日本選抜柔道体重別選手権」が4月2、3の両日、福岡市内で開催され、女子78キロ級で自衛隊体育学校(朝霞)の濱田尚里1陸尉が優勝した。
濱田1尉 圧巻のV
全日本選抜柔道体重別制し世界へ
体育学校から東京五輪金メダリストの濱田1尉以下男子3人、女子4人が出場した。
濱田1尉は梅津志悠選手(三井住友)との1回戦をゴールデンスコア(延長戦)にもつれ込む接戦の末、縦四方固めで一本勝ち。
泉真生選手(コマツ)との準決勝は、開始1分22秒に大内刈りで技ありを奪われたが、焦らず冷静に試合を運び残り55秒、横四方固めで一本を奪い逆転勝ちした。
決勝は前年度優勝者の高山莉加選手(三井住友)との戦いに。序盤から激しい攻防戦を繰り広げる見応えある試合は残り36秒、濱田1尉が横四方固めで一本勝ちし、幕を下ろした。
世界から "蟻地獄" と恐れられる寝技を駆使し、全試合一本勝ちで優勝を飾った濱田1尉。
世界選手権の切符を手に入れ、「3戦ともなかなか思い通りにはいかなかったが、優勝できてよかった。久しぶりの有観客で、たくさんの方が応援に来てくださったこともうれしかった」と今大会を振り返るとともに、「世界選手権に向けてしっかり準備していきます」と決意を新たにした。
(「自衛隊体育学校ニュース」より)
東京五輪で金
濱田尚里(はまだ・しょうり)1陸尉 鹿児島県霧島市出身。10歳の時に陸自国分駐屯地内の柔道クラブで柔道を始めた。鹿児島南高から山梨学院大へ進み、卒業後の2013年4月、入隊(体育学校入校)。東京五輪・柔道女子78キロ級で金、同混合団体で銀メダルを獲得。167センチ、31歳。 |