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2010年10月15日号 |
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ロンドン五輪期待の星 |
〈シリーズ9〉 |
ボクシング バンタム級 清水 聡 2陸曹 |
(岡山県出身 1986年生まれ) |
《体育学校》 |
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第16回アジア大会代表選考会が8月31日、東京北区ナショナルトレーニングセンターで開催され、あるボクシング評論家に「これほどレベルが高い試合なら金がとれる」と言わしめたほどの、日本のアマ・ボクシング史上屈指の好試合が行われた。特に、この日の試合の中で注目されたのは、今最も充実している大学ボクシング界屈指のハードパンチャーである成松大介(東農大)対北京五輪日本代表清水聡(自衛隊体育学校)戦であった。成松は清水を研究したのか、清水がアウトからパンチを出して来るタイミングを深追いせず、その体軸線を外しながら外へ外へと動き、清水の直線的な力を外させるようにディフェンスを行い、有効打を打たせない。後で分かったことだが、成松は五輪2大会連続金メダルのロマチェンコ(ウクライナ)のディフェンスを真似たという。この意表をついたディフェンスが清水を翻弄した。いつもなら、清水の攻撃はアウトレンジからプレッシャーをかけて行くなかで、相手が次第に間合いを詰めざるをえなくなり、接近戦になったところで、得意のボディへのアッパーやフックで動きを止める展開となるのだが、清水は成松の懐に入ることができない。しかも、中に入って放ったボディへのフックも外へいなされているためかダメージを与えることができない。1ラウンドが終わってみるとポイントでは3対1で清水が負けていた。清水は、いつもと動きが違う成松のディフェンスに対処するため、戦い方を変えた。ボディを狙わずに、正攻法に顔面への手数を増やして行き、プレッシャーをかけて行く戦法に変えた。すると、成松はフェイスのガードを強化しなければならなくなり、脇のガードに隙を作る。そこを、ダメージよりも手数を増やすフックやブローを増やしていく。清水は試合の中で順応して行く器用さを持った選手だ。清水は次第にポイントを重ねていき、2ラウンドで形勢を逆転させ、3ラウンドでは成松を完全に圧倒し、終わってみれば12対6の大差で、ポスト北京五輪世代を代表する有望選手である成松を退けた。この試合を評価された清水はアジア大会代表に選考された。
北京五輪では開会式から参加した清水は、五輪のスケールの大きさに感激した。その後、プロからの誘いもあった。しかし、「どんなに契約金をつまれてもプロには行こうと思わなかった。チャンピオンベルトよりもメダルの方が100倍以上も価値がある」と清水は思ったという。何処までも清水はピュアだ。現行ルールのポイント判定基準の国際試合であれば、清水が結果を出すことは間違いない。日本が誇れる天才ボクサー清水に期待したい。
(体校渉外広報室・佐野伸寿3陸佐) |
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日米親善に寄与 |
USOサービスサリュート |
三浦准陸尉、鹿志村空曹長が初受賞 |
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2010USO(米軍慰問協会)「サービスサリュート」表彰式が9月24日、東京麻布のニュー山王ホテルで開催され、陸上自衛隊からは曹友連合会長の三浦達也准陸尉が受賞した。
三浦准尉は、各種業務遂行と共に曹友連合会長として家族を含めた在日米軍下士官団との親善行事に参画し、下士官交流の促進など日米親善に寄与した功績が認められた。
また、航空自衛隊からは中部防空管制群に所属する鹿志村和?空曹長が栄えある顕彰を受賞した。 鹿志村曹長は、航空総隊准曹士先任付として、米空軍との交流行事(チーフインダクション・セレモニー時の各種調整、在日米軍上級曹長退官時の各種調整、退官米軍先任の日本訪問時の受入れ調整)及び横田基地におけるボランティア活動(スペシャルオリンピックス、ストライダーズ駅伝大会等)への参加など、日米友好親善に貢献した功績が認められた。
USOは、米国人とその家族の士気を高めるべく、60年以上にわたり福利厚生を提供しており、そのプログラムと活動を支援する個人や企業の寄付により成り立つ非営利の慈善団体。現在世界中に140以上のUSOセンターがあり、日本国内では佐世保米海軍基地に2か所(佐世保・岩国)、横須賀米海軍基地に1か所、米海兵隊キャンプ富士に1か所、合計4つのセンターを設け、日本国内におけるその他の米軍施設にも支援活動を行っている。
平成20年度、USO Japanの設立に伴い、今年度で3回目を数え、航空自衛隊として今回、初の受賞となった。式典には、日米受賞者、米軍第7艦隊司令官、航空幕僚監部総務部長、中部防空管制群司令、陸自、空自、総隊及び中空准曹士先任ら、総勢160余名の日米隊員などが参列し共に受賞を祝った。
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新副大臣に安住衆院議員 |
松本、広田両新政務官も着任 |
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菅改造内閣が9月17日発足し、北澤俊美防衛大臣が留任した。また、副大臣、両政務官はそれぞれ交代し、新副大臣に安住淳衆院議員、新政務官に松本大輔衆院議員、広田一参院議員が就任した。新副大臣・政務官の略歴等は次のとおり。
安住淳(あずみ・じゅん)防衛副大臣略歴 宮城県選出 衆議院議員(民主党)
○昭和37年1月 宮城県生まれ○早稲田大学社会科学部卒○日本放送協会(NHK)政治部記者、外務委員会筆頭理事、総務委員会筆頭理事、沖縄及び北方問題に関する特別委員長、安全保障委員長、党宮城県総支部連合会代表、党水産振興議員連盟会長、懲罰委員会委員、党選挙対策委員長○当選5回(衆5回)
松本大輔(まつもと・だいすけ)防衛大臣政務官略歴 広島県2区選出 衆議院議員(民主党)
○昭和46年8月 広島県生まれ○東京大学法学部卒○東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)、松下政経塾、党広島県第2区総支部長、内閣委員会理事、決算行政監視委員会理事、党広島県連副代表、国会対策委員会副委員長、文部科学委員会委員、法務委員会委員○当選3回(衆3回)
広田一(ひろた・はじめ)防衛大臣政務官略歴 高知県選出 参議院議員(民主党)
○昭和43年10月 高知県生まれ○早稲田大学社会科学部卒○コクド、高知県議会議員(2期)、財政金融委員会委員、予算委員会委員、決算委員会委員、国土交通委員会筆頭理事、党国土交通部門会議座長代理○当選2回(参2回 |
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B1グランプリを座間曹友会が支援 |
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座間分屯地曹友会は、名誉会長の石丸威司1陸佐、会長の海老沢成正陸曹長をはじめ会員が、第5回B級ご当地グルメの祭典B―1グランプリinATUGIの祭典で、支援企画運営事務局として東部方面隊曹友会Cグループ及び海上自衛隊厚木基地の隊員を統制、総勢約140名をもって地元の座間青年会議所と連携を図り、シルバーウィークの9月18日から19日の2日間にわたり午前8時から午後5時までの間、本厚木駅周辺の2コ会場で来場者及び車両の誘導、会場内の整理並びにクリーンスタッフとして清掃等の支援を実施した=写真。この日は30度を超える猛暑の中、18日に17万5千人、19日には26万人、2日間で43万5千人(主催者発表)が来場し、お目当てのご当地グルメを満喫、支援の甲斐もあり大きな事故もなく無事終了した。ちなみにゴールドグランプリは山梨県の甲府鳥もつ煮だった。
同曹友会は、今後も自衛隊の理解と信頼を獲得することを目的に、各種の支援事業を企画している。 |
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