陸上自衛隊は平成22年度協同転地演習を実施した。これは、国内においてあらゆる事態に有効に対応するため、主として輸送の場を活用した海上自衛隊と航空自衛隊との協同連携要領を演練して、各方面隊の即応性の向上を図ることを目的としたもので、昭和48年に「他方面区演習」として始まり、昭和52年から「北方機動特別演習」、平成17年から「協同転地演習」と称している。
この演習は、師団等転地と連隊等転地の二つの区分に分かれており、師団等転地は、6月21日から8月8日までの間、角南俊彦中方総監を担任官に第14旅団基幹の部隊(人員約2700名、車両約700両、火砲10門、戦車7両、陸自航空機約10機)が北部方面区までの長距離機動、長射程射撃訓練等を浜大樹訓練場や矢臼別演習場などで実施した。
また、連隊等転地は6月26日から7月16日までの間、君塚栄治東北方総監を担任官に第6師団第22普通科連隊基幹の部隊(人員約2000名、車両約700両、火砲24門、戦車14両、陸自航空機約10機)が東部方面区まで機動し、総合戦闘射撃、陣地攻撃等を東富士演習場などで実施した。
なお、この演習には海上自衛隊から輸送艦1隻、航空自衛隊から戦闘機等延べ約20機が参加、陸海空一体となって部隊の即応性の向上を図った。
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