午前10時、防衛省・自衛隊の高級幹部、各国駐在武官、来賓、父兄ら多数が出席する中、榛葉賀津也防衛副大臣が臨場、同校儀仗隊による栄誉礼を受けた。全員で国歌を斉唱したあと、五百籏頭眞(いおきべ・まこと)校長が登壇、本科・各研究科課程の学生をそれぞれ任命した。これに対して、各代表学生が力強く宣誓、申告した。
五百籏頭校長は式辞の中で、日本を取り巻く厳しい国際情勢の中で幹部自衛官の道を選んだ入校生を称えながら「高き者の責務(ノーブレス・オブリージ)を持つよう」また「防大教育の日々の課題に真直に立ち向かい、それを越えることを喜びとするよう」要望、そして「先輩たちに続いて国防への志を新たにし、21世紀の困難な安全保障をその全身をもって立派に担うことを確信する」と激励した。次いで、榛葉副大臣が防大教育訓練の方針である「広い視野」「科学的な思考力」「豊かな人間性」について触れ、「先輩たちの志を受け継いで、深く考え更に努力する国防の担い手になるよう」要望した。最後に、来賓を代表して高嶋博視統幕副長が「統合幕僚監部」の組織を説明しながら、「この4年間に、刻々と変化する科学技術の進展や世界情勢の中で、幅広い見識と柔軟な思考力を養うよう」また、「日々心身を鍛え、文献に接し、一人ひとりが在るべきリーダー像を模索するよう」、後輩に対して心温まる祝辞を述べ、式を終了した。引き続き、学生食堂に場所を移して午餐会が催され、満開の桜とともに入校生の新たな門出を出席者全員で祝った。(写真=榛葉副大臣が「実り多き学生生活を」と訓辞) |