3月26日、第1混成団が廃止され、第15旅団(旅団長・反怖謙一陸将補)が新編され、その新たな歴史の第一歩を踏み出した。第15旅団は、第1混成群を廃止して第51普通科連隊を編成し、軽装甲車、高機動車を導入して機動性を向上させるほか、偵察隊、化学防護隊、衛生隊を新編し、作戦基本部隊としての機能を整備する。定員をこれまでの約1800名から約300名増加させ、引き続き沖縄県の防衛・警備、災害派遣などの任務を行う。
新編行事は3月26日、那覇駐屯地で門標の除幕式、旅団長の編成完結宣言、編成完結報告、防衛大臣からの自衛隊旗授与及び第15旅団新編に伴う観閲式、祝賀会食をもって実施された。
編成完結宣言に先立ち、反怖旅団長から隊旗が各部隊長に力強く授与された。各部隊長から編成準備完了報告を受けた反怖旅団長は、第15旅団の編成完結を宣言し、次いで訓示の中で「第15旅団として新たなスタートを切るに当たり先ずは、『根を養えば樹は自ずから育つ』を隊務運営のモットーに、旅団一体化のための環境や基盤をしっかりと整える」と当初の方針を述べるとともに、「光輝き栄光に満ちた第15旅団を創造していく」と述べた。
編成完結報告では、反怖旅団長から編成管理官である西部方面総監に第15旅団の編成完結を報告した。用田総監は、訓辞の中で「早期戦力化」「統合運用における海・空自衛隊との更なる連携強化」「地域との更なる連携強化」を要望した。
引き続き、隊員約700名、車両152両が参加し、自衛隊旗授与式及び観閲式が実施され、北澤防衛大臣が中西第51普通科連隊長に自衛隊旗(連隊旗)を授与した。北澤防衛大臣は、「南西諸島の地理的特性を踏まえ、ゲリラや特殊部隊による攻撃や島嶼部に対する侵略、大規模災害等の各種事態に実効的に対処することが求められています。これから第15旅団として新たな歴史を築き上げる事を切望します」と訓辞を述べた。
第1混成団廃止式
第15旅団新編行事前日の3月25日には、第1混成団の廃止式が那覇駐屯地グラウンドで挙行された。
第1混成団隷下各部隊長から「廃止準備完了」の報告が行われた後、部隊の隊旗が返還されると、反怖団長は第1混成団の廃止を宣言した。引き続き、反怖団長は訓示の中で、「私はこの歴史と伝統に輝く第1混成団最後の団長として諸官とともに、その歴史に名を連ねることができたことを大変名誉かつ誇りに思います」と述べた。
第1混成団は創隊以来、7758件の緊急患者空輸任務、3万1237件の不発弾処理任務を完遂した。これらの功績により、3月16日に西部方面総監から第3級賞状が授与された。 |