防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2010年9月1日号
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口蹄疫災派部隊が撤収
8師団43連隊
77日間、1万9000隊員を派遣
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 第8師団(師団長・寺崎芳治陸将)は5月1日から7月16日までの間、第43普通科連隊(連隊長・九鬼東一1陸佐)基幹を派遣させた。
 43連隊は、川南町役場を拠点として作業を開始し、殺処分した家畜及び付属物(飼料、敷き藁、堆肥等)の埋却場所までの運搬、埋却、埋却場所の消毒(石灰の散布)、車両の消毒、埋却場所の堀開を担任した。
 7月16日、県は自衛隊の患畜発生農場における作業の終了に伴い自衛隊に対し川南町一帯での活動を解除、都城駐屯地への移動を要請した。同日、川南町役場庁舎前で宮崎県副知事を始め隣接の各市町長が参加し撤収式が実施された。自衛隊側を代表して九鬼連隊長が、宮崎県側を代表して副知事及び川南町長が挨拶した。その後、住民に盛大に見送られ都城駐屯地に帰隊した。
 派遣期間中、延べ人員約1万9000人、車両約3900両をもって、約130箇所における埋却などの活動や車両数約31万7000両に対する消毒作業を実施した。その間、住民から感謝や激励を、また、全国から多数激励の手紙を受けた。帰隊後、師団は県からの災害派遣撤収要請まで待機態勢を継続している。

豪雨被害で災派
海自小月教空群
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 7月10日から降り続いた豪雨の影響で、山口県内各地で洪水、道路崩落及び断水などの災害が発生した。
 7月15日木曜日、海自小月教育航空群(群司令・伊東健一1佐)は、山口県知事の要請を受け下関市豊田町の道路の冠水により孤立した住民の救助及び菊川町の道路崩落現場の被災者の有無の確認のため、災害派遣隊、車両12台、人員約90名を派遣した。下関市豊田町の災害現場に向かった災害派遣隊が到着した時には、幸いにも孤立した住民は既に救助されていたことから、以後、家屋内に取り残された住民の捜索を実施した。菊川町に向かった災害派遣隊は、スコップで土砂を取り除き道路崩落現場に被災者が居ないことを確認した。
 また、小月航空基地に隣接する山陽小野田市でも川の増水による洪水が発生しているとの情報から応急出動機T-5練習機1機を現地に向かわせ航空偵察を実施した。
 山陽小野田市では、洪水により浄水場が水没し約9000戸が断水となったため、断水が解除された18日夕刻までに給水車など延べ18台、人員約120名を派遣し、約16万リットルの給水支援を実施した。住民は、不安を口にしながらも隊員の給水支援に感謝をしていた。
 小月教育航空群では、平成14年に、汚染排水が原因で河川からの取水ができなくなり、旧厚狭郡山陽町(現山陽小野田市)に対し給水支援の災害派遣を実施して以来、今回で2回目の派遣だった。

コンプライアンス講習会開催
《陸幕監本》
自主的、継続的な取組へ
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 陸上幕僚監部監理部(部長・松尾幸弘将補、現西方幕僚長)及び防衛監察本部(櫻井正史防衛監察監)は7月22日、共催により、平成22年度第1回「地方コンプライアンス講習会(陸幕コンプライアンス講習会)」を開催した。
 この講習会は、平成21年度から、同本部と各機関の共催により行われているものであり、今回で5回目。
 今回の講師は、芝昭彦弁護士(元警察庁職員、芝経営法律事務所)、演題は「コンプライアンスの理解と実践」で、陸幕の課長、班長、陸自各部隊等の防衛監察業務担当者ら約100名が参加した。
 講習会の冒頭に、陸幕総務課長(河本宏章1佐、現防大教授)より「今回は防衛監察本部との共催による陸自として初めての講習会。我々が任務を遂行するためには国民からの信頼は必要不可欠であり、このためには、法令遵守意識の醸成による組織としての健全性保持が必要」との挨拶があり、芝弁護士の講演に移った。
 芝弁護士は、「コンプライアンスは知識の問題ではなく意識の問題。コンプライアンスは、自分(家族)を守り、ひいては組織(仲間)を守るリスク管理であり、自分自身及び組織の健全化・活性化を図るもの」などとして、コンプライアンスの理解と実践の重要性、具体的方法等について講演した。
 講習会の最後に、松本隆太郎副監察監は、「コンプライアンス意識浸透のためには、自主的・継続的な取組が重要」と挨拶し、今後の講習会の継続的な実施等について要望した。

防大3年生が研修
《6師団》
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 第6師団司令部は、7月26日、防衛大学校3年生の師団研修25名を受け入れた。
 彼らは、第20普通科連隊等の部隊研修を終え、師団司令部の役割と任務を学び、将来の国防を担う青年達である。司令部医務官室所属の医務幹部は、医務官室の役割は、師団における「専門幕僚(官)」として、その所掌に従い、定められた専門の職務を行い、専門的見地から、隊務の運営について指揮官を補佐し、責任を負うことを説明した。具体的に、保健衛生に関することと防疫事業の受託に関することである。
 この保健衛生に関して、平成15年5月1日から施行された健康増進法25条「事務所その他多数の者が利用する施設を管理する者に対し、受動喫煙防止対策を講ずることが努力義務化」されたことを強調し、自衛隊においても、喫煙対策に積極的に取り組むことが望ましく、第6師団では、演習を機会に禁煙を推奨するとともに、師団演習検閲状況中は禁煙であることを紹介した。

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