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スペーサー
自衛隊ニュース   1089号 (2022年12月15日発行)
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機略縦横(48)
最先任上級曹長 准陸尉 高岡幹夫
信頼
 もう25年くらい前の話だが、トイレ(大)に入っていた上級陸曹がトイレ(小)に後から入ってきた2名の若い衆が用をたしながら悪口を言っているのを聞いた。上級陸曹はその悪口が自分のことだとすぐに気づき、速やかに用を済ませ、何も言わずにトイレを出て行った。若い衆2名が凍り付いたのは言うまでもない。その後、その上級陸曹は信頼していた隊員からの悪口だっただけに、かなりショックを受け、立ち直れなかったのを記憶している。自分に甘い班長に限って、自分は班員から信頼されていると勘違いしていることが多い。振り返ってみよ。あなたは班員の信頼を勝ち得るだけの何をしてきたのか。上司に頼りにされる人間性を持っているか。これがないならば「自分は班員に信頼されていない」と思うべきである。大半の班長が自分は班員から信頼されていると思っている。なんという甘さ!そのため班員に信頼のお返しをする。服務指導をやめて班員を自由にする。なまけたりズルしたりする隊員はいないと思い込もうとする。班員が問題を起こすと班員をかばい、責任を問われないように上に隠す。班員のわがままを聞いてあげる。そしてその結果班員を厳しく律することのできない甘い班長、小部隊も統率できない班長が出来上がる〜
 あ、申し遅れました。私、第8代北部方面隊最先任上級曹長・高岡准尉です。若いころに感じていたことを思い出しながら走り書きさせてもらいました。「信頼」今も昔も組織を作り上げる中での重要なキーワードです。私は、隊員同士の信頼感の醸成のためには隊員の実施したこと、発した言葉に対して面白いポイントを探す。どこの何がなぜ面白かったかを頭の中で整理して言語化して伝える訓練を日々実施しております。感想を言わない人が増えてきていると感じております。感想を言わない人と一緒に仕事をすると、隊員のモチベーションが下がる。奥様の料理に対してもそうですよ(笑)。予想もつかない情勢の変化、各種任務に対応するためにも隊員に関心を持ち、「信頼」の輪でつながりながら、笑いながら前へ進んでいきたいものですね。

雪月花
 間もなく善男善女が来年こそはと目標を新たにする大晦日がやってくる。どの家庭でも年越しそばの登場になるのだろうが、うどん県のある四国で生まれ育った筆者の家では蕎麦ではなくうどんだった。ガサガサ喉につかえるような蕎麦より喉をスーと通過するうどんの方が来年の仕事がスムーズに流れ発展を示唆しているのだ、とずっと昔祖父に聞かされたことだった。それより何より生家の地域には蕎麦そのものがなかった、栽培されていなかったのだ。だから日本蕎麦を見たのも食べたのも18歳で東京に出てきてからだ。確かに東京には「藪」とか「砂場」とか「更科」などと意味の分からない名前の蕎麦屋があちらこちらに見られた。これが以前読んだ時代小説に出てくる年越しそばの出前で大忙しの神田あたりの舞台になった蕎麦屋なのだな、と江戸の歴史をちょっぴり感じたことだった。では年越しそばの始まりはいつ頃なのか?そのご利益は?柴田書店の「そばうどん知恵袋」に諸説があった。鎌倉時代に貧しい人たちへ大晦日に蕎麦餅を配った「運そば」説、そば切りは細く長く伸びることから家運を伸ばし寿命を延ばし身代を長続きさせたいと縁起を担いだ「細く長く」の形状説、そばは切れやすいから苦労や厄災から切り離す「縁切りそば」説、一年中の借金を断ち切る意味で「借銭切り」説等々。何百年も続いている日本の歳末の風習だからさぞかし霊験あらたかなことだろう。「うどん蕎麦よりカカアのそば」「信州長野の新蕎麦よりも私やあなたのそばがいい」これで家内安全。読者の皆様にはどうか素晴らしい新年をお迎えください。

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