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自衛隊ニュース   2010年11月15日号
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全日本選抜QCサークル大会
銀賞、特別賞に輝く
《第83航空隊》
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 「第40回全日本選抜QCサークル大会」(財・日本科学技術連盟主催)が11月9日、東京・日比谷公会堂で開催され、航空自衛隊から第83航空隊のQCサークル「ARMAMENT(アーマメント)」が出場、見事参加サークル中で唯一「本部長賞銀賞」と「本部長賞特別賞」同時受賞の栄誉に輝いた。 QC(Quality Control)サークルとは、品質管理活動を通して職場環境等の改善を行うため自主的に集まった小グループのことで、同大会はその活動成果を発表する場として昭和46年から毎年行われている。
 今回参加した「ARMAMENT」は平成12年4月に結成され、メンバーは83空隊整備補給群装備隊武器小隊員6名で構成している。そのうち吉武圭太2曹、山口博史3曹、松岡慶人3曹、高月健太郎士長4名が今大会に参加し、「戦えるQCサークルを目指して〜トップダウンからボトムアップへ〜」と題して発表を行った。はじめに同サークルが戦闘機における武装システムの整備を担当する職場であると紹介、発足当初からのサークル成長記録を交えながら点検や整備時間の短縮などの業務改善事例を具体的に説明していった。サークルメンバーが様々な問題に直面しながらも、創意工夫してより効率的な職場環境を構築するため努力する姿は来場者の関心をひきつけた。吉武2曹らは、最後に「一人ひとりが最善を尽くす方法を常に考え実践すること」が重要であるとしたうえで、「ボトムアップすることが真に精強な組織となる」と結んで発表を終えた。
 審査の結果、「ARMAMENT」は銀賞と特別賞を受賞。特に特別賞は、自衛隊というトップダウンでの行動を常とする組織にあってQCサークル活動を継続していること、また厳しい勤務環境の中で会合の時間を柔軟に設定するなど運営要領を工夫して実施している点などが高く評価されての受賞となった。
 また、サークルメンバーは大会前日の8日、防衛省で外薗健一朗空幕長や長島修照空幕副長をはじめ、各部長らを前に同じテーマで発表を行っている。山口2曹は「空幕長を前にしっかりできたということが私達の自信につながった」と話すとともに空幕長からの激励の言葉を受けて、大会に向けて勇気づけられたと述べた。

第3回 防大改革検討委員会を開催
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 第3回防衛大学校改革に関する検討委員会が11月10日、防衛省副大臣室で実施された。大臣指示を受けて設置された同委員会は、幹部自衛官を教育訓練する防大の役割が時代や国民の期待、自衛隊のニーズに応じ合っているのかを検討するもの。副大臣を委員長とし、事務次官、統陸海の各幕僚長、防大校長など防衛省・自衛隊の高級幹部が出席した。今回は渡邊隆統合幕僚学校長、森山尚直陸自幹部候補生学校長、堂下哲郎海自幹部候補生学校、古賀久夫空自幹部候補生学校長が招かれ、「各学校における学生の現状と防衛大学校に期待する役割」について意見が交わされた。
 北澤防衛大臣は9月24日、五百籏頭防大校長に対して防大改革に関する大臣指示書を手渡した。大臣指示では、「防衛省・自衛隊における防大の使命と役割の再確認」「建学の精神に照らした自己評価」「幹部自衛官にふさわしい素地を持つ質の高い受験生を確保していくための施策」「21世紀に自衛隊が担う役割に対応する優れた知力及び体力と豊かな人間性を備えた幹部自衛官を育成するための教育訓練と研究の在り方」「上記の課題を適切に果たし続けるための態勢の在り方」の5項目について検討し、来年4月末までに報告するよう指示している。

中越大震災復興イベントを支援
《高田駐屯地》
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 第2普通科連隊(連隊長・大橋秋則1陸佐=高田)は10月23日、長岡市川口地区で行われた中越大震災復興イベント「ソング・オブ・ジ・アース2010」に装備品(人命救助システム)及び写真パネル展示等の支援を行った。
 今回の支援は、中越大震災で亡くなった方を追悼するとともに、全国から駆けつけた自衛隊やボランティアへの感謝の気持ちを発信し、この震災を風化させることなく語り継ぎたいという主催者側の依頼により行われた。
 装備品・写真パネル展示を見学した市民の一人は、「被災した当時に自衛隊さんからもらって食べたおにぎり、カレーの味が今も忘れられない」と当時の思い出話を語っていた。
 追悼式で挨拶した本部管理中隊・阿部義章2陸曹(旧川口町出身)は被災した家族から「家のことは心配いらない。お前は自分の任務を全うしなさい」と激励されたことを紹介し、「今でも川口に帰ってくると元気になれます。いつまでも私にパワーをくれる故郷(ふるさと)であってほしい」と語り、自衛隊と郷土との一体感を深めていた。

〈曹友会親睦企画〉
親子で秋の味覚堪能
《滝ヶ原駐屯地》
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 滝ヶ原駐屯地曹友会(会長・樋口曹長)は秋の曹友会親睦企画として9月18日、裾野市でファミリーフィッシングを、また同25日には山梨県甲州市勝沼で親睦ブドウ狩りツアーを実施した。これは隊員家族間の親睦を深めることを目的として行われ、両企画合わせて31家族111名が参加した。
 両日とも秋晴れが広がる絶好の行楽日和となり、18日のファミリーフィッシングでは、全長約200メートルの大きな釣堀で、それぞれの親子がポイントを話し合って決めニジマスやヤマメ釣りを満喫した。25日に行われたブドウ狩りツアーでは、様々な種類のブドウを家族で協力して摘み取った。その後、甲州市内にあるワイナリーを訪れ、醸造施設や貯蔵庫などを見学、ワインやジュースの試飲を楽しんだ。
 参加した子供たちからは、「大きな魚が釣れて楽しかった!また釣りに行きたい」「自分で摘み取ったブドウはとても美味しかった」と大好評だった。

雪月花
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 警視庁の発表によると65歳以上の万引きが10年まえの10倍になっているそうだ。都内では1989年に266人だったものが2009年には2110人になった。その犯行に走る原因、背景には孤独と生きがいがないというものがおよそ3分の1の32%となっている。さらにこの人たちの40%が一人ぐらしで孤立した生活環境にあるという。犯行の経済的要因は数%に過ぎないのだから万引きが犯罪であると認識している者は少ないのではないかと同庁は推測して対策を始めた。その一つが地域でボランティアとして働いてもらう、レクレーションへの参加を呼びかけることらしい。いい考えかもしれない、120歳とか130歳の孤老の発見にもつながる。だが、若い人でも初めての会合は構えたり取っ付きにくかったりでなかなか出席しない。加えて高齢者には交通手段から体調なども考えてあげなければならないとなれば、いろんな人脈・手段を講じて誘わないと参加は難しいだろう。誰からも相手にされず寂しいから犯行に及ぶことが許されるはずもないが、今こういう現実・数字を目にするとやり切れない気持ちになる。「今日はだれも来てくれなかった」「今日も誰とも話をしなかった」。毎日同じ文章を書いた日記が孤独死した人の枕元にあったという記事を読んだことがある。

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