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自衛隊ニュース   2010年1月15日号
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新年あけましておめでとうございます
年頭の辞
防衛大臣 北澤俊美
意気に感じ、一致団結を
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 新年明けましておめでとうございます。平成22年の新春に当たり、全国各地で昼夜の別なく任務に従事する隊員諸官、並びに、ソマリア沖・アデン湾、インド洋、ゴラン高原、ネパール、スーダンを始め、遠く南極にある砕氷艦「しらせ」の乗組員や防衛駐在官等、世界各地で活躍中の隊員諸官に敬意を表し、一言ご挨拶を申し上げます。
 昨年は、北朝鮮がミサイル発射や核実験を行うなど、我が国の平和と安定に対する重大な脅威が存在することを、改めて実感させられた年でありました。防衛省・自衛隊の使命は、国民の生命・財産を守り、国際社会の平和と安定に寄与することですが、新年を迎えた今、その使命を全力で遂行していく責任に一層身の引き締まる思いであります。このような思いを踏まえ今年一年、取り組まなければならない課題を申し上げます。
 まず、我が国の安全保障政策の基盤である日米安全保障体制を、より強固に、また実効性の高いものにしていかなければなりません。日米安全保障体制は、我が国の防衛のみならず、我が国の周辺地域や国際社会の平和と安定に重要な役割を果たしてまいりました。今年は日米安全保障条約改定50周年を迎えますが、この記念すべき年に、日米同盟の更なる深化を目指すことについて、日米間で認識を共にしているところであります。日米間には当面の課題として、在日米軍再編の問題、特に普天間飛行場の移設・返還の問題があります。昨年12月の基本政策閣僚委員会において、現行計画を含め、普天間飛行場の移設先について、与党3党で検討を進めることを決定いたしました。米国及び沖縄県民の理解を得られるよう、適切な移転先を決定する所存であります。
 次に、防衛力整備については、今年中に結論を得ることとしている防衛計画の大綱の見直し及び次期中期防衛力整備計画の策定に向けて、我が国を取り巻く安全保障環境や我が国の防衛力の現状等をよく分析・評価し、積極的に防衛力の在り方の検討を行います。また、国民生活の安全・安心を守るため、効果的な防衛力の整備に向けて全力を尽くしてまいります。
 更に防衛省・自衛隊としては、北朝鮮のミサイル問題の深刻化を踏まえつつ、弾道ミサイルの攻撃から我が国国民を守るための装備や、その運用体制の充実を図ることにより、適切に対処しなければなりません。
 海賊対処について申し上げます。現在、ソマリア沖・アデン湾においては海上輸送の安全を確保するため、護衛艦と哨戒機P―3Cが船舶の防護にあたっています。海洋立国・貿易立国たる我が国の「生命線」を保護するためには、当該海域の航行の安全を確保することは、極めて重要であり、この海域を利用する全ての国や人々の繁栄の礎を築くためにも、引き続きこの課題に取り組まなければなりません。
 国際社会の平和と安定のための活動については、現在PKO法に基づき、ゴラン高原、ネパール、スーダンに部隊又は要員を派遣し、活動を継続しております。引き続き世界の国々と協調しながら、国連PKOなどに主体的に取り組んでいく考えであります。また、昨年10月には、インドネシアで発生した地震に際し、同国からの要請により、被災地での医療活動に従事すべく自衛隊の部隊を派遣いたしました。このような国際緊急援助活動についても、迅速かつ積極的に対応するべく、必要な体制を整えてまいります。防衛省改革につきましては、その重要性にかんがみ、真剣に取り組む必要があると考えています。国の防衛は国民からの信頼なくしては成り立ちません。国民の信頼を確保し、防衛省・自衛隊に与えられた任務を遂行できるよう、しっかりと検討を進めてまいります。
 以上申し述べたように、防衛省・自衛隊の取り組むべき課題は決して少なくありません。しかしそのいずれも我が国の平和と独立を守り、国の安全保障を全うするために、我々は積極果敢にこれらの課題に取り組む必要があります。我が国の防衛を担う隊員一人一人が、そのことをしっかりと自覚し、厳正な規律を維持しつつ、職務に精励していただきたいと思うのであります。
 最後に、唐詩選から、私が長く心の指針としている詩をご紹介します。「人生意気に感ず 功名誰かまた論ぜん」。これは、人間お互いに意気に感ずるところがあればそれで良し。手柄や栄達を得るかどうかは、もはや問題ではない、という意味であります。人間、生まれ育った環境が違えど、心から分かり合える友人や仲間が必ずいるものであり、そのような人を見つけることは、お金や名誉を得ることよりも更に尊いものであるということであります。防衛省・自衛隊は、俗に言う背広組と制服組、また陸・海・空自衛隊といった様々な機関や職種から構成されております。こうした中、全ての職員が自らの持ち分だけに拘るのではなく、互いに意気に感じ、一致団結して防衛省・自衛隊に与えられた使命を完遂していただきたいと願う次第であります。
 隊員諸官並びに御家族の皆様の益々のご発展、ご健勝を祈るとともに、この一年が防衛省・自衛隊にとって飛躍の年となることを祈念し年頭の辞といたします。

防衛副大臣 榛葉賀津也
全力で職務を全うする
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 平成22年の新春にあたり、隊員諸官をはじめ、隊員のご家族の皆様、日頃より防衛省・自衛隊に御支援を賜っている皆様に対し、謹んでお慶び申し上げます。特に年末年始を問わず、ソマリア沖・アデン湾、ゴラン高原、ネパール、スーダン等海外で勤務されている隊員諸官並びに全国各地で警戒監視等への対応のため任務に従事されている隊員諸官に衷心より敬意を表します。
 私は、昨年9月防衛副大臣を拝命し、はや4ヶ月経過しましたが、国民の皆様の「生命と財産を守る」という最も崇高かつ重要な職務に諸官と共に身を置き、日々身が引き締まる思いで勤務しております。隊員諸官が、旺盛なる士気と日々の厳しい訓練によって培った高い知識、技量をもって、昼夜の別なく任務に当たっている姿に接し、改めて敬意を表します。
 本年は、「防衛計画の大綱」の見直し及び「新たな中期的な防衛力整備計画」策定の年にあたり、防衛省・自衛隊の「新たなるスタート」として、我が国の安全及び国際社会の平和と安定を確保するための新たな方針を決定する重要な年となります。
 私自身も、この「新たなるスタートの年」を迎え、長島・楠田両政務官の協力を得ながら、北澤大臣を補佐し、全力で職務を全うしてまいる所存でおります。隊員諸官におかれましても、我が国が長く平和と繁栄を享受できるよう、常に国民とともにあり、“国を守る"という使命を深く自覚しつつ、本年を「新たなるスタート」の年と位置づけ、日々の業務に精励されることを切望致します。
 末筆になりましたが、本年一年が皆様方にとって幸多き一年となりますことを祈念いたしまして、年頭のご挨拶といたします。

防衛大臣政務官 長島昭久
精強な国防体制を確立
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 日本全国津々浦々、また世界各地で任務に精励しておられる陸海空自衛隊員の皆様、ご家族の皆様、明けましておめでとうございます。
 昨年は、半世紀ぶりに本格的な政権交代が実現し、防衛大臣政務官として皆様とともに働く機会をいただきました。それは、外交安全保障を専門分野とする国会議員を志した私にとりまさしく本懐であり、日々その職責の重さを噛みしめております。
 鳩山新政権は、内政では官僚依存からの脱却、税金無駄遣いの根絶、予算配分の大改革など、歴代政権のやり方を抜本的に見直す方針を鮮明にしておりますが、外交、安全保障、国防についてはむしろ継続性こそ最重視すべきです。
 さて、昨年9月に着任以来、公務の間隙を縫ってなるべく現場を歩こうと、部隊視察を重ねて参りました。
 訪れた各駐屯地、基地部隊にはいずれも規律厳正にして闊達な空気が漲り、指揮官の皆さんの見事な統率ぶりに感銘を受けるとともに、冬は雪の中に埋もれるような山頂で最新鋭レーダーを守り警戒監視にあたる若い隊員の皆さんや、老朽化した隊舎や設備を厭わず黙々と職務に励む隊員の皆さんのご苦労を目の当たりにし、いよいよ国防政策の充実を図り適切な予算を確保することの重要性を痛感しております。
 今年は、防衛計画大綱および中期防衛力整備計画の見直しを行う大事な一年となります。激変する東アジアの戦略環境を見据え、隙のない精強な国防体制を確立するため、北澤大臣の下、政務三役が一致結束して真摯に取り組んでまいる所存です。
 結びに、平成22年が隊員の皆様、ご家族の皆様にとり素晴らしい一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

防衛大臣政務官 楠田大蔵
部隊環境の充実・整備を
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 日本国内、世界各地で任務に励んでいる隊員諸官、ご家族の皆様、明けましておめでとうございます。防衛大臣政務官として皆様と共に汗を流すことが出来ますことを大変光栄に思いますとともに、その重責に身が引き締まる思いを新たにしています。
 昨年は戦後初とも言われる本格的な政権交代があり、様々な分野で変革に向けた取り組みが進められています。その一方で防衛省・自衛隊が我が国の平和と繁栄の基盤を担う存在であることは何ら変わるものではなく、引き続き国民の負託に応えるべくいかに厳しい環境下にあっても隊員が一致団結し、高い士気と規律を守り、任務を遂行していかねばなりません。国内はもとより国際社会においても、災害対処やPKO、海賊対処といった自衛隊の活動に対しては高い評価が寄せられており、また、インド洋においては海上阻止活動に従事する各国艦艇に対し整斉と洋上補給支援を行い、自衛隊の能力の高さを世界に証明してきました。これらは隊員諸官の日頃の努力の成果であるとともに、ご家族のご理解・ご協力の賜であります。
 防衛大臣政務官に着任以来、各部隊を視察させていただき、諸官の規律正しい行動や厳しい訓練の様子を目の当たりにし、それを誇りに思ってまいりました。私も防衛大臣政務官として、いつの世も最前線で危険を顧みず任務を遂行するのは現場の諸官であるという重さをかみしめ、防衛省改革をはじめ担当する業務に真摯に取り組み、隊員諸官の不断の努力に報いるとともに、任務に邁進できる環境をさらに充実・整備すべく全力を尽くす所存です。
 最後に、本年が隊員諸官、ご家族の皆様にとりまして実り多い一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。

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