ストレスの多い現代社会、毎日の仕事や人間関係・家事・育児と男女を問わず、人はだれでも多かれ少なかれストレスを抱えて生きています。ストレスを抱えていると身体に必要な栄養素の消耗が増え、多くの栄養素を欲します。ストレスの多い人に限って日々の生活に追われ、きちんとした食事が出来ていないのではないでしょうか。
摂っているのに吸収しにくい
栄養素はきちんと消化されないと吸収できません。食事をしてはいても、食べ方などの問題により吸収されにくいこともあります。
また、添加物の過剰摂取による吸収阻害が起こることもあります。例えば、ハムやソーセージ、かまぼこ等の結着剤として使用されている「リン酸塩」という添加物は、カルシウムの吸収を阻害してしまいます。カルシウムたっぷり魚肉ソーセージなども、リン酸塩が入っている場合は、結果としてカルシウムそのものの吸収を阻害してしまうことがあるのです。おにぎりを食べる時、あなたはご自分で作っていますか? それとも買って食べていますか? 近年では、コンビニ等でおにぎりを購入することが増えてきています。家で作ってもコンビニで購入しても美味しさに違いは感じないかもしれませんが、コンビニのおにぎりには添加物が多く含まれているので、食べた後の身体への影響は変わります。
これら以外にもストレスによる消耗により栄養素の必要量が増えています。
ストレスに必要な栄養素とは?
栄養素といわれてどんなものを思い浮べるでしょうか? 栄養素を大きく分けると、三大栄養素と副栄養素に分けられます。
ストレスにより消耗されるのは、カロリーをもたない副栄養素です。特にビタミンB群は、著しく消耗されます。ストレスに強くなるためにはビタミンCビタミンEカルシウムやマグネシウムなどの補給も必要になります。食事をする際にカロリーだけを意識していると、副栄養素がどれぐらい摂れているのかがわかりにくくなってしまいます。また、食事量を減らすと副栄養素も減り、ますます摂りにくい状態になるのです。
現代食は穴だらけ
ここで、現代食のイメージを考えてみましょう。左の図のようにカタチ(カロリー)はあるけれども、大事なもの(副栄養素)が摂れていない!穴だらけの食事と言えます。この穴を埋めないとストレスに対する抵抗性も低くなってしまうのです。また、穴だらけの食事をしていると、必要な栄養素が足りていないために身体がもっと食べなくてはと欲します。食べているのにまた食べたくなるのは、必要な栄養素が摂れていないということがあるのです。しっかり副栄養素の摂れる食事をしていると、身体に必要な栄養素が十分なため、食べる量が減ることがあります。食事を減らしたり控えるのではなく、しっかり食べて栄養を補うことが、ストレスに打ち勝つためにも必要なのですね。
(監修/株式会社ピースマインド、提供/食ライフデザイン 管理栄養士・大塚千恵子) |