海上自衛隊厚木基地水泳部(部長・塩入英明2海佐)の有志が7月20日の海の日に、鎌倉市にある石上神社の例祭に参加し海の安全を祈願した。 石上神社は江ノ電「長谷駅」からほど近い御霊(ごりょう)神社の境内に祀られている。その昔、御霊神社の前浜(現在の由比ヶ浜)沖の岩礁に巨石があり、幾度となく船が座礁して多くの人命が奪われたことから、巨石の上部を海中から引き上げ、それを祀って石上神社と称したといわれ、今では海上安全、豊漁の守護神として崇敬されている。 この例祭は、「御供(ごく)流し神事」とも呼ばれ、海神の霊を鎮め、海難事故で亡くなった人々の霊を慰めるもので、御輿を船に載せ巨石のあった岩礁まで海上渡御が行われる。水泳部員たちは、地域の住民らと共に総勢約30名で海に入り、交替で御供(神前に供えた赤飯)を片手に持ちながら御輿のある約1?先の沖まで泳ぎ、そこで御供を海中に流して安全を祈願した。浜辺に戻る際は、普段培った水泳能力を競ってレースさながらの白熱した泳ぎを繰り広げ、若手水泳部員が1・2・3フィニッシュでゴール。多くの観客が見守る中、場の雰囲気を盛り上げていた。 同水泳部が競技以外の部外行事に参加するのは、5月に行われたスペシャル・オリンピックでのボランティア活動(於 米軍横田基地)に次いで今年度2度目。これらの行事に参加した水泳部員からは、これからも泳力を披露できるイベントがあれば精力的に参加し、部内外を問わず活動の場を広げていきたい、と力強い声が上がっていた。
徳島教育航空群(群司令・山本克彦1佐)は7月16、17の両日、衛生講和(新型インフルエンザ)を実施した。 新型インフルエンザは、現在、南半球の国などで感染者数が増加し、世界的な流行が心配されており、今後、日本でも新型インフルエンザが流行する可能性は高く、長期的な対応が必要となると考えられている。 感染症の予防に関する正しい知識が自分自身はもちろん家族や同僚、延いては精強な部隊を守ることにつながることから、徳島教育航空群では隊員に対して、手洗い、うがい及び咳エチケットの励行等の感染予防策について、常日頃から呼びかけている。 今回の衛生講話では、感染予防策を実際にどのように行うかについて、映像と実演を交えながら懇切丁寧な指導を行った。マスクの正しい着用方法、公共交通機関内での接触感染防止策、職場内での電話や机及び身の回りの消毒方法並びに咳やくしゃみの飛散距離の映像等、参加者は真剣に聞き入っていた。また、マスク、手袋やガウンなどの個人防護衣の着脱要領については、ウイルスに汚染された外側の面に極力触らないように着脱する要領の実演も行った。参加した隊員は、「マスクのつけ方が良く分かりました。他の人に感染させないためにはマスクが有効ですね。帰って、家族にも教えたいと思います」などの感想を述べていた。衛生隊の瀧3尉は「今後とも、最新の情報を収集し、予防法についての啓発活動を通じて、新型インフルエンザの基地内への流行防止を図りたい」と語っている。