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自衛隊ニュース   1072号 (2022年4月1日発行)
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ゲッキーの突撃レポート
第12回
宇都前外務副大臣に聞く

ゲッキー)大方の予想に反して、先月24日にロシアがウクライナに侵略を開始して、戦争が始まりました! 今回のロシアの侵略をどのようにみていますか?

宇都)21世紀において、絶対に許されない暴挙です!ロシアは2014年にもウクライナに侵攻しクリミア半島を奪いました。その時は国連総会にてロシアへの非難決議に賛同したのは100カ国もありませんでしたが、今回は141の加盟国が賛同しました。世界で多くの国がロシアの暴挙を怒りとともに非難しています。

ゲッキー)国際社会のロシアへの制裁は効力を発揮するでしょうか? またプーチンの意思を変えられると思いますか?

宇都)残念ながら、今回のプーチンの侵略を「正しかった」とするロシア国民が65%という政府系世論調査機関の報道がありました。もちろん、ロシアでは自由に発言できない言論統制下ではありますが、「Z」という文字を掲げて戦争支持を示す人たちも一定程度いて、制裁が効力を発揮するには、逃げ道を徹底的に防ぎロシア国民にも訴える必要があります。ロシア国民(政府関係者や軍人含む)が心底困窮してプーチンの支持率が大きく下がれば、内部から退陣を望む声も上がってくるでしょう。ただし、それでもプーチンが破局の道を突き進む可能性もゼロではありません。それが独裁国家の恐ろしいところです。

ゲッキー)実際にロシアはSWIFT(国際銀行間通信協会)から締め出され、外貨立てによる取引ができなくなり、今後経済的にはかなり苦しくなってくると思いますね。また一方でウクライナに対する支援が始まり、自衛隊機も動き出しましたね。

宇都)今回初の試みでしたが、ヘルメットや防弾チョッキ、衛生物品や非常食などを自衛隊の保有する輸送機を使って運搬しました。現行の日本の法律で武器弾薬の類は、紛争当事国には提供できないことになっていますが、ウクライナはそれを最も欲していて、EU諸国は支援を開始しています。今後我々日本も、国際社会の秩序を維持するためには、本当にこのままの国内制度でいいのか、真剣に議論しなければなりません。ちなみに、現地邦人は約60名が確認されており、今のところ無事であるということです。ウクライナや諸外国などと連携して安全の確保に万全を期しています。

ゲッキー)戦争が長期化しそうな気配もあります。プーチンの思惑通りに事が運んでいない原因はどこにありますか?

宇都)第一に、国際社会の結束が迅速かつ効果的な制裁を課していること。そしてそれはロシア国内にも影響を及ぼし、各地で戦争反対のデモが起こっていることです。第二に、ロシア軍の士気が低いことが指摘されています。訓練と称して連れて行かれ兵站計画(食料、燃料、弾薬等の補給)の準備がないため、一部の部隊では活動が停滞しているようです。第三に、ウクライナ軍と国民の戦う意思がとても強く粘り強い防戦をしていることです。ロシア軍には1万人を超える死傷者や航空機や車両などに多くの被害が出ており、また、国外から戦うために帰国したウクライナ人は10万人を超えているとのことです。

ゲッキー)やはり、国の独立を守る最大の武器は「国民一人一人の国防意識」ということですね。一日も早い戦争の終結と、戦争被害が少なく終わるように祈っています。日本政府や国会にも、できる限りの努力を期待しています!

 宇都隆史(自由民主党参議院議員、前外務副大臣、元航空自衛官)
 昭和49年生まれ、鹿児島県出身。平成10年に防衛大学校卒業(第42期)、航空自衛隊入隊。平成19年に政治の道を志して退官。平成22年自民党比例
区で参議院議員に初当選。


油井宇宙飛行士特別講話
「夢見たことは必ず叶えられる」

防医大
 3月11日、埼玉県所沢市にある防衛医科大学校(学校長・四ノ宮成祥)で「JAXA油井宇宙飛行士特別講話」が実施された。
 油井宇宙飛行士は防大時代から「いつかは宇宙に行くんだ」と宇宙関連の書籍を熟読していたという。それを見て同期たちは「行けるわけないだろ」と茶化していたそうだ。油井宇宙飛行士と防大同期の宮崎学生課長は「本当に行ってしまった!謝らなくては」と20年振りくらいに会い今回謝ったという。そんな「夢は努力をすれば叶う」ということを知って欲しくて今回の講話が実現した。
 油井宇宙飛行士は、医学科第2学年生看護学科第1・2学年生約270名を飽きさせないように笑いも取りながら講話をしていた。宇宙船内での実験の話など、学生たちは興味深々に聞いていた。JAXAと医大は密接な関係があり「今から考えられる私の出来なかった実験は、この中の誰かがしてくれるのではないか」とのことだ。講話後の質疑応答も活発に行われ、「夢見たことは必ず叶えられる」と締めくくった。
 学生は「自衛隊員は宇宙飛行士に向いていることを聞き、びっくりしました」「宇宙飛行士が身近に感じられる様になりました」などと感想を述べていた。

札幌病院准看護学院卒業式
25名の衛生救護陸曹が誕生
 3月2日、自衛隊札幌病院准看護学院(学院長・高橋俊幸1陸佐)は、北部方面総監部から医務官・小林1陸佐、防衛部訓練課長・椋木1陸佐、人事部人事課長・瀬尾1陸佐が臨席して、第45期初級陸曹特技課程「准看護師」25名(男性10名、女性15名)の卒業式を挙行した。
 卒業にあたり病院長(鈴木智史陸将)は、「諸官は本日卒業と同時に、部隊において第一線救護を中心となって担う、衛生救護陸曹としてのスタートラインに立ちます。これからは常に、この役割を全うするという『使命感』と准看護師の資格を持ったプロフェッショナルであるという気概を強く持ち地道に『日々の努力』を重ねて自分自身の能力向上を図り、仲間に信頼される衛生救護陸曹に成長して欲しいと思います。この真駒内の地で育った、精強な札幌准看卒業生の誇りと自信を胸に、大きく羽ばたいていくことを期待します」と訓示した。
 准看護学院長は、「教育を終えた諸官には大きな成長を感じる。新天地において自らの任務分析を行い、やるべきことをやることが大切であり、その一歩一歩が今後の成長につながる。感謝を忘れたところに進歩、成長はありえません。人との出会いを大切にし、感謝の心を持ち、今日の自分より明日の自分に成長がみられるよう、日々の努力を継続してほしい」と式辞を述べた。
 北部方面総監部医務官(小林1陸佐)は、「札幌准看での教育は諸官らの確固たる礎として、困難を乗り越える原動力となる。そして部隊における経験が諸官らをさらに大きく成長させてくれる。困難を恐れずどんどん挑戦を続けてください。多くの人に感謝される側になり、いかなる環境下においても任務を完遂し得る衛生救護陸曹として大きく成長してほしい」と祝辞を述べた。
 学生代表(澤村3曹)は、答辞において、本教育間、病院長をはじめとするお世話になった病院職員への感謝を申し述べるとともに、「これからの勤務への抱負として、自衛隊札幌病院准看護学院の伝統に誇りを持ち、衛生救護陸曹としてより一層の努力と研鑽を続けて行きます」と誓い、多くの病院職員に見送られて、北は旭川から南は健軍までそれぞれの任地へ旅立った。
 なお、方面総監賞を澤村3陸曹、病院長賞を榊本3陸曹、学院長賞を黒坂3陸曹、平野3陸曹の合計4名が受賞した。

ありがとう「ナナヨン」送別行事
<西部方面戦車隊>
 西部方面戦車隊(隊長・山口行徳1陸佐=玖珠・当時)は、2月17日に用途廃止となる74式戦車(通称ナナヨン)の最後の2両の輸送に併せて「送別行事」を執り行った。
 この74式戦車の玖珠駐屯地における歴史は、昭和62年、第4戦車大隊にまず配備され、昭和63年に第8戦車大隊に配備となり、当時の隊員達は新戦車の性能等に驚きと期待を膨らませて各種訓練に臨んだものだった。
 74式戦車は、第1世代の61式戦車の後継として幾多の試作改良を経て開発された国産第2世代の陸上自衛隊主力戦車であり、地を這うような低姿勢で被弾形状に優れた流線形のシルエットが特徴である。
 また、105ミリメートル戦車砲にレーザー測遠機、弾道計算機、砲安定装置等を備えるとともに、油気圧懸架装置を組み込み、山地の多い日本の地形に適合した射撃姿勢を確保できる等、より迅速・正確な射撃を可能とした戦車で、第4戦車大隊及び第8戦車大隊の隊員とともに、昭和の時代から平成にかけて、切磋琢磨しながら練度を向上してきた。
 今、時代の流れとともに、戦車も90式、10式と最新の装備が引き継がれ進化を続けている中、74式戦車の制式化から実に48年、玖珠駐屯地への最初の配備から35年間に亘り、駐屯地の歴史とともに歩んできたこの「ナナヨン」は、ここ九州での任務を全て終えることとなった。
 当日夜、21時から新たな命に生まれ変わるべく、隊員から惜しまれながら見送られ駐屯地を後にし、駐屯地近傍の沿道には戦車隊のOBの先輩も見送りに駆け付け、最後の雄姿を見届けた。
 ありがとう「ナナヨン」永遠なれ。

第8高射特科群 群表彰式
中隊の誇りとなる8個の顕彰板
 第8高射特科群(群長・久守直紀1陸佐=青野原)は、3月中旬、青野原駐屯地において、「群表彰式」を挙行した。
 群40名の隊員が職務遂行等の職責により表彰を受けたほか、計8個の顕彰板「服務優秀中隊」、「人材育成優秀中隊」、「隊員自主募集優秀中隊」、「情報管理優秀中隊」、「中SAM対空戦闘優秀中隊」、「小火器射撃優秀中隊」、「物品愛護優秀中隊」及び「装備改善優秀中隊」が用意され、厳正な評価基準により優秀中隊に対して授与した。
 顕彰板は、各中隊の執務室等の前に掲示し、中隊の誇りとして、団結の強化及び更なる隊員の士気高揚を図った。

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