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スペーサー
自衛隊ニュース   1072号 (2022年4月1日発行)
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ノーサイド
北原巖男
スタート

 全国各地の自衛隊地方協力本部や募集案内所の皆さんは、新年度入隊・入校を目前にして希望と不安が混在している若者たちに、自分の体験等も話したりしながら、親身に相談に乗ったり励まし勇気づけて来られたことでしょう。また未だ収束の見通しの立たないコロナ禍の下にあって、入隊や入校前のPCR検査のための検査キッドの説明等も実施。
 入隊・入校する皆さんにとっては、頼れる兄貴や姉貴のような存在に違いありません。
 僕は、そんな様子を実際に目にする機会に恵まれました。それは、僕もメンバーの一人である(公財)隊友会世田谷支部がいつも大変お世話になっている東京地方協力本部世田谷募集案内所のある日の光景でした。とことん一人の人間として、入隊・入校する皆さんのことやご両親やご家族を思い、心配し、応援する事務所の皆さん。そんな皆さんと新隊員・入校生の間に築かれて来た信頼の絆を、改めて強く感じる姿でした。
 「頑張ってください!」、「はい、頑張ります!」と力強く応答して、それぞれのスタートラインに向かって巣立って行きました。隊友会世田谷支部の岩崎修治支部長はじめ、そこにいた自衛隊OBの面々も、思わず笑顔になって「頑張れ!」と熱いエールを送っていました。
 こんな光景が、全国の自衛隊地方協力本部や募集案内所で行われているに違いありません。
 新隊員・入校生の皆さんは、それぞれ自分でやりたいと思って、一生懸命頑張って、扉をこじ開けた未知の世界・社会へのスタートです。どうか頑張ってください!
 こんなはずじゃぁなかったと思われることもあるかもしれません。でも、短気は損気。深呼吸して、冷静さを取り戻して、自分を信じて、自分を労わって、めげることなく立ち上がって、オンリーワンの人生のお花を活き活きと咲かせていって欲しいと思います。
 僕は、若い頃たまたま電車で隣の席に座られた老人との出会いを忘れることが出来ません。彼は、「運命がレモンをくれたら、それをレモネードに変える努力をしよう」というディエール・カーネギーの言葉を口にされ、「レモンとレモネード。どこまでもプラス思考ですよ」と優しく語ってくれました。
 また、今は亡き谷村 裕先生が、「とかく私たちは、邪なことを考えがちです。でもそんなことは考えずに、今為すべきことを、ただひたすら真っすぐに行っていったらいい。それだけでいいんじゃないですか」と言って、大きく太く書いてくださった「思無邪」(おもい よこしま なし 詩経の言葉)も忘れません。
 いったいこの2つの言葉に、僕はどれほど救われて来たことでしょうか。
 今度は、皆さんに贈りますね。
 もう一つ大切なことがあります。それは、くれぐれも身体には気を付けてくださいということです。
 ところで、僕の孫娘は長野県内の公立中学を卒業して4月から地元の高校生活をスタートします。彼女に中学3年生のときに使った教科書を送ってもらいました。僕は、最初に手にした英語の教科書の内容に仰天しました。
 「凄い!」
 隊員や本紙読者の皆さんの中で、今の中学生の教科書をご覧になった方はどのくらいおられるでしょうか。一度手に取ってご覧になられることを、是非お勧め致します。
 例えば、「Stay Hungry.Stay Foolish.」で有名なスティーブ・ジョブスの言葉について。
"「A Graduation Gift from Steve Jobs」・・・以下は、ジョブスがアメリカのスタンフォード大学の卒業生のために行ったスピーチの要約です。ジョブスは未来を生きる若い人たちに、どんなメッセージをおくったのでしょうか。"
  "Today I will tell you three stories from my life." から始まる4ページ509文字に及ぶ長文です。
 教科書は、 "スピーチの原稿を読んで、内容の要点を理解し、自分の言葉で伝えることができる。" ことを目標として明示しています。
 そして、
  "3つのStory の内容をふまえて、最後のStay Hungry.Stay Foolish.というメッセージはどんな意味だと思いますか。クラスメートと話し合いましょう。"
  "本文の中から最も心に残った1文に下線をひいて、自分の言葉でその意味を説明しましょう。" 等々。
 graduation,make all the difference,employee(s),getfired,burden,creative,cancer,等の単語や熟語も。
 更に、 "「Borderless Friendship Pyeongchang 2018 Winter Olympics」との見出しで、試合後小平奈緒選手が韓国選手と抱き合っている写真と319文字の説明も。最後の文章は、" They show us the ideal spirit of friendly competition."
何と"Engineer Hatta Yoichi,Honored in Taiwan」と題して、台湾の不毛の地に烏山頭(うさんとう)ダムを作った水利技術者の八田與一さんについて、2ページ588文字にわたって紹介もしています。正直、僕は八田さんのお名前は聞いたことがある程度でした。教科書の
 "「Have you ever heard of Hatta Yoichi(八田與一)?Read and learn about him." に従って、
 今回、僕も学んだ次第です。
 僕自身も今スタートのときにあることを実感しました。
  "It's never too late to learn."

北原 巖男(きたはらいわお) 元防衛施設庁長官。元東ティモール大使。現日本東ティモール協会会長。(公社)隊友会理事


機略縦横(31)
 「神は細部に宿る」聞いた事のある方も多数おられると思います。
 言葉の由来や起源は諸説ありますが、「細かい部分までこだわり抜く事で全体としての完成度が高まる」と一般的に解釈されております。
 見た目ばかりを気にして細かい部分を疎かにすれば、結果として全体の完成度も落ちる。だからこそ、本物は、細部に至るまで念入りにこだわりが貫かれている。という事を表現した言葉です。逆に言うと、細やかなほころびによって全体を「0」にもする事を示唆していると捉える事もできるでしょう。これは我々の組織にも共通して言える事ではないでしょうか。
 隊員の基礎動作はもちろん、日頃の起居振舞や心情に至るまで、細かい所への目配せや指導等々、最先任上級曹長等は、「細部」にこだわり抜く姿勢と行動力をもって隊務にあたる必要があります。その一つひとつが責務を果たす為の試金石となり得ると言っても過言ではありません。
 指揮官を補佐する者として、また、准曹士の先頭に立ち隊員を育成・牽引する者として、謙虚で前向きな姿勢と共に常に意識しておきたい言葉です。

自衛官にとっての「人生100年時代」(7)
「人間としての成長」を目指そう

 前回、定年後の「人生計画」をつくろうと呼びかけた。現実は、数年内に定年を迎える隊員達はその必要性を理解しても、部隊の中核となって日々多忙な業務をこなしている若い隊員達は、自分の定年や定年後の人生まで考えている者は少ないことだろう。昨今のような情勢なればなおさらである。「ではどうすべきか」について幅広く考えてみよう。
日々の「意識の持ち方」
 そのスタートは、日々の「意識の持ち方」にあることは間違いないだろう。
 私達自衛官は、常日頃から「任務第一」「職務最優先」を当然として受け入れ、特段の疑問すら持たない。もちろん、長い自衛官人生の中には、特技の取得、厳しい教育訓練や実務、与えられた任務の完遂に向け全力投球しなければならない時がある。
 そのような経験の中にも、定年後の人生に役に立つ「考え方」「スキル」が山ほどあるし、少し適用範囲を広げれば、そのまま国家資格の取得につながる教育や特技も少なくない。
 その意味では、自衛隊内の教育が「職務に必要な資質・技能」に拘り過ぎ、民間人も理解できる「資格」との類似性の分析や資格取得に真剣に取り組まなかったことは残念である。
 しかし、大事なことは、自衛官一人ひとりが日々の業務や普段の生活において、定年後の自分の人生まで視野に入れて「人間としていかに成長するか」を意識し、あらゆる機会をその「糧」(砥石)にする "どん欲さ" を持つことにあると考える。
 だれにでも「一日24時間」は平等に与えられている。しかし、その時間の使い方、活かし方によってやがて大きな差が出てくる。人生の早い時分からそのことに気づき、意識し実践すれば、日々の小さな「学び」が積み重なり、自分自身の「成長」に繋がっていく。
 定年後の「人生計画」が現時点で明確でない人もぜひ、自身の日々の「成長」を意識し、努力してもらいたい。
「自衛官+アルファ」の成長
 最近、元自衛官の再々就職の面接に立ち会う機会があるが、合否は瞬時に決まるような気がしてならない。ちょっとした言葉やリアクションに現れる、その人の「人格」とか「生き様」などが "決めて" になるようだ。
 これらを一朝一夕に造り上げることは不可能であり、「人間としての成長」の結果そのものなのだと思う。そこに共通しているのはやはり「自衛官+アルファ」の要素である(図参照)。
 極端な例かも知れないが、「自衛官+アルファ」を目指し、蓄積することが定年後の人生、つまり「人生100年時代」を生き延びる方法なのである。
 この「アルファ」には「人格」などと言われるもの以外の要素もたくさんあるような気がする。それらの細部は次回取り上げよう。

 「退職自衛官の再就職を応援する会」詳細と問い合わせ、本シリーズのバックナンバーはこちら。https://www.saishushoku-ouen.com/


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